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良いレイアウトを作るためのプロセス

レイアウトとは何だろうか。デザイナーの方などは、もっともレベルアップしたい能力ではないだろうか。
企業の宣伝や広報部にいれば、何度も赤字や訂正を入れなければならない広告物のデザインされた校正紙を眺め、「何で一発でうまくいかないのだろう」、「発注側の自分にもレイアウトデザインの知識、能力があれば・・・」と思われているに違いない。

また、現役デザイナー、とくにWeb系のデザイナーは、どちらかというとソフトなど技術面の勉強に苦労してしまっているので、「デザイン」の中で「情報を伝達する」ということの奥の深さや、「情報を整理」し、広告のためのエディトリアルデザイン、情報編集デザインの知識までは、乏しいと考えている方も多いであろう。

では、良いレイアウトとは? その反対、視覚デザインがどうしてぱっとしないのだろう?
例えば、実際にDTPエキスパート課題作品をいくつか見て、自らどこをどうしたら良くなるか、何がぱっとしないかなどを分析、批判し考えることが先決である。

以下に、レイアウトデザインの手順例を示す。

情報の整理
・情報のグループ化 → 「群化」
 (同じ情報はコラムとして。見出しごとにブロック化するなど。)

情報の優先順位
・何が最も重要であり、重要なものこそ、当然それをパッと目立つように。

視覚デザインのコンセプトを考える
・どんな印象で伝えるか(爽やかで美しい印象? 楽しい印象?など)
  ↓
・レイアウトを作り上げるいくつかの要素
 (文字の書体の種類、余白、版面率、文字や写真のジャンプ率、配色など)

テンプレート制作に必要な情報群化(ブロック化)
・行と列、コラム数を考える。レイアウトラフの作成。

レイアウトの華を作る
・落ち着かせるレイアウトの工夫として、読み手の視線の流れを工夫するアイキャッチやアクセントを設ける。

まとめ
・制作者側と読み手側とで、良き印象を持ち、コミュニケーションが成立すること。
・なぜなに、どうしたら? の基本をクリアしてレイアウトのラフをしっかり作ること。

■関連セミナー 高柳ヤヨイが解説する「レイアウトデザインのプロセスとセオリー」
(制作の手順や考え方、視覚デザインの基本を、誰にでも実益になるように解説する)

(2007年9月)

2007/09/05 00:00:00


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