しかし、デジタル印刷を最適化するための「Web to プリント」やパーソナライズド印刷のための「バリアブル編集ソフトウェア」、大量データを編集するための「自動組版システム」、デジタルデータを有効活用するための「アセット管理システム」などは、活発な展示がおこなわれていた。
以下では、これらの分野について概観してみたい。
■キヤノンマーケティングジャパン
編集レイアウト・ソフトウェアの「Edian Wing」「Edicolor」の最新バージョンを紹介していた。その他に、パンフレット・チラシや情報誌作成システム、「Webパブリッシングソリューション」を紹介していた。Webブラウザからのデータエントリとサーバ自動組版を組み合わせたソリューションである。
■コダックグラフィックコミュニケーションズ
バリアブルデータ編集ソフトウェアの「Darwin VIオーサリングツール」を紹介していた。Adobe InDesignのプラグインで、パーソナライズドされたDMやパンフレットを容易に製作することができる。パーソナライズドイメージ機能により、クリエイティブな画像で顧客名を表現するなど、インパクトの強い印刷物を製作することができる。 また、デジタル入稿・管理、およびWeb to プリントソリューションとして、「Insite Storefront」、デジタルアセット管理システムの「InSite Asset Library」を紹介していた。
■サカタインクス
バリアブル編集ソフトウェアのPersonalEffect、uDirect/uImageを紹介していた。uDirect/uImageは、PhotoShop CS2画像のテキストレイヤーに可変データを取り込み、パーソナライズドイメージを生成するソフトウェアである。
また、XML/XMP対応のデジタルアセット管理システムであるMediaBeaconを出展していた。
■モリサワ
新製品の「MXP」は、データベースのデータに対し一括処理にてデータの前処理、組版をおこない、MDS-B2に読み込み可能なデータを生成するソフトウェアである。組版やデータ変換の設定が容易で、簡単にテストをおこなえるため、自動組版の準備段階の効率が大幅に向上する。
また、編集組版システムである「MC-B2」では、新たに「熟語ルビ」「JIS2004字形対応」などに対応している。
■ビジュアルプロセッシングジャパン
デジタルプリントを最適化するWeb to プリントソリューション、「Press-sense iWay」を紹介していた。Web入稿、見積り・納期管理、受発注管理、作業進行管理、出力サービスなど、デジタルプリントを依頼する顧客(プリントバイヤー)と印刷会社の双方の効率化を実現する。
■富士フイルム
Free Flow Web Servicesは、富士ゼロックスのプリントビジネス向けのWeb受発注ソリューションである。Web入稿から作業進行管理などをカバーしたソリューションである。
富士フイルムシンプルプロダクツは、InDesignとデータベースの双方向連携を実現する「Orbit (オービット)」を出展していた。カタログやチラシの自動組版をおこない、InDesignで修正した小組レイアウトをデータベースに書き戻すことができる。また、XML環境での運用を実現しているため、商品スペックのWeb入力やWebブラウザ上でのコマ割りを実現することができる。
■方正
組版ソフトウェア「Founder FIT」のサーバ版である「Founder FIT Server」を中心とした出展であった。求人・不動産・中古車・クーポンなど情報誌制作を、Webブラウザによるデータエントリーシステムとサーバ上の高速自動組版システムとして実現することができる。
その他に、出版社向けの台割管理システム・広告管理システムなどを紹介していた。
2007/10/09 00:00:00