プリントフィニッシングの新しい動き
私どもは数年来、デモグラフィック、ジオグラフィック、メイルコンフォーム、と言う三つのコンセプトを提唱しながら印刷後の加工工程の中に、本のパーソナル化とコミュニケーション、地域別編集、発送サービスへの取り組みなどについて提案してきました。
これらの提案から、弊社のプリマ中とじ機を2台連結して、いわゆるタンデム機とし、更に、折り丁の選択丁合いをするセレクティブバインデイング機能とインキジェットプリンティングを組み合わせた、プリマ・タンデム・セレクティブ機が導入されてきました。これにより通販用のカタログやインターネットによる取引きのためのパンフレットなどに、個々の消費者毎の構成や地域毎の編集、また発行元から購読者あての個別メッセージのインプリント、オーダシートの挿入などが可能となり、より付加価値のある印刷メデイアとして姿を現してまいりました。
輪転機に直結したロータリーカッター方式の二方、三方、四方断裁機であるロータリートリマー「イグザクト」の設置と折り機に取り付けられた糊付け装置により、16ページ、24ページ、32ページなどの折り丁を美しく化粧断ちし、簡易タイプのカタログやパンフレットを、機付け人員の増加や印刷速度の低下も無く、最終製品として仕上げる提案もしてきました。この方式は大幅な時間短縮と生産コストの削減を実現するためのものですが、すでに10台を超える「イグザクト」の採用が現実となりました。これも私どもが提案するプリントフィニシングの例となります。
今回のプリンテック2000では中とじ機とインライン化した封入システムにより、パーソナル化した顧客サービスと効率的な発送サービスを、一つのプリントフィニッシングとして提案いたします。
ミユーラー・マルティ二社の中とじ機群
ミューラー・マルティニ社はお客様のニーズに応じて、最も適切な中とじラインを提案いたします。ミ二ィツマン 8,000 c/h、プレスト 9,000 c/h、ブラボ T 11,000
c/h、ブラボ S 12,000 c/h、プリマ S 14,000 c/h、301 出版用 14,000 c/h、オプティマ 16,000 c/h、テンポ 20,000 c/h の各機種を取り揃えております。
プリマ S 中とじ機には、プリセット機能を持つAMRYS(アムリス)タイプや、二連のタンデムタイプ、 更にセレクティブ機能を持つSB型への対応が可能です。また、オプテイマにもAMRYSタイプがあります。 オプティマ中とじ機、テンポ中とじ機はSB対応も可能です。
プリマS中とじ機 (新タイプ)
世界の印刷・製本界でベストセラーとなった、'プリマ'中とじ機を更に機能アップした 'プリマ S'をDrupa2000で発表いたしました。多くの改良や機能アップにより、もっとも汎用性がありそして使い易い中とじ機として登場いたしました。
・ 機械速度最高 14,000 c/h
・ 極めて優れた操作性。簡単な操作パネル、ユニット毎のローカルパネル、ダイヤルや
ノブによるツールレスの調整。
・ プリセット機能のAMRYS(アムリス)はCIP3対応型。
・ 新型トリマー 361タイプ。
評価の高い360タイプを更に改良。確実なセットと優れた断裁精度。切り替えの簡単なセンターカット(2丁製本)に加えてトリオカット(3丁製本)にも対応。
・ フィーダーはいろいろ選択できます。共通ベースの上で入れ替えができます。
370型フラットパイルフィーダはもっとも標準的な汎用フィーダです。
370型バーティカルパイルフィーダはページ数の多い厚い折り丁とバンドルローダ使用に。
1528型/1529型カバーフィーダ、表紙がけ用のフォルダーフィーダ。
423型カードグルーアー、CD ROMやミニ本の糊付けフィード。
アドオンキット、カードグルーアーに取り付けてポストイットの添付。
・ 品質管理機能
コピーコントロール、シーケンシャルオン・オフによる無駄なフィードの排除。
オブリークシートモニター、丁合いチェーン上で折り丁のずれチェック、リジェクト。
ラテラル厚み検知機(サイドキャリパー)、丁合い不良を検知、針金を打たずに排出。
リッジキャリパー、丁合いの重ね厚をチェックし不良排出。
ステッチモニターにより針金数確認。
トリムモニターにより断裁精度チェック。
各種乱丁モニター装置と連動。
・ 各種オートローダ
3738型ユニバーサルストリームフィーダは、フラットパイルフィーダ用で長尺バンドルにも、プリントロールにも、手載せにも対応するフレキシブル機能。
バンドルローダはバーティカルフィーダ用。
・ スタッカー
仕事の内容により選べます。
プラティコ スッタカー 積高250mm と 350mm タイプがあります。
プリセット機能をもつ、AMRYSタイプも選べます。
ラピド スタッカー 積高250mm と 350mm タイプがあります。
プリセット機能をもつ、AMRYS タイプも選べます。
350mmタイプは本の落差が少ない、リフター付きスタッキングも選べます。
セレクティブ製本や地区別梱包のため、端数カウントスタックに対応できます。
・ スタックブロック装置
スタッカーの出口に設置する帯電装置で自動梱包までスタック荷姿を維持。
・ 3738型ユニバーサルストリームフィーダーは370型フラットパイルフィーダとの組合わせで折り丁を送りこみます。370型フィーダの折り丁ポケットはインフィード追加され折り丁の裁きと突き揃え。パイル高さも一定で安定フィード。安定した連続高速運転のポイントです。
・ タンデム仕様により、2台のプリマSを連結して1台の中とじ機として使えます。
例えば、8鞍のプリマS と6鞍のプリマSのタンデム機は14鞍の中とじ機としても使えます。鞍数の多い仕事やセレクティブ丁合いにフレキシブルに対応。
・ パーソナル化に対応するSBオプション
セレクティブコントロールの装備により、いろいろな折り丁の組合わせで本を作ります。TOPPフィーダにより折り丁への印字。オープニングステーションにより個別記事を本のページへ直接印字。本の表紙、表、裏にインキジェットプリンティング。乱丁、落丁にはすぐにリメーク司令。ラピド スタッカーにより顧客データに応じた梱包。
・ オニックス/ルビンラッピング装置により、個別発送への対応。
プリマSにオニックス/ルビンラインを連結すると、中とじされた本にサンプルや小冊子をインサートしたり、別の本と組み合わせて封入したり、宛名紙をオンサートして、個別対応の封入・発送が可能です。フィルムラップされたそれぞれのパッケージには宛名ラベルの貼り付けもできます。
オニックス/ルビン封入ライン(新機種)
ドルッパ2000で発表された新機種です。
オニックスラインは比較的厚い本を送り出す、ホッパーフィーダーやメインプロダクトフィーダーから本を送り出し、他の本や印刷物、サンプル、CD−ROM、などをインサートしたりオンサートすることにより、印刷物の多様な組合わせで発送セットを作ります。さらにルビンラインにより、フイルムラッピングと宛名貼りにより個別化されたパッケ−ジの発送準備が整います。中とじ機のラインと連結してインライン化も可能です。プリントフィニッシングの更なる発展です。
・ 機械速度最高 18,000 c/h
・ 中とじ機、無線とじ機、新聞用インサーティングマシンで培われたミューラーのフィーダー技術。
・ 各種印刷パンフレット、CD ROM、サンプルのインサート、オンサートはSBコントロールの追加によりセレクティブフィードもできます。
・ 極めて優れた操作性。中とじ機と共通する使い易いコントロールパネルとハンドル、ノブによるツールレスの調整。
・ フレキシブルなエレメントの組み合わせにより生産にあったインサート/封入ライン。
スタックローダーにより本の自動供給やマニュアル供給。
ホッパーフィーダーによる2mmから70mmの本の送り込み。
オニックスインサーイング装置はモジュラー設計。メイン製品のインサート、オンサート
多目的フィーダーはラインに対して、右からも左からも、更には流れ方向にむかって インサートしたりオンサートしたりできます。
メインジャケットの開きにはメカニカルなスウォードオープンイングとサクションオープンイング。バキュームベルトによる確実な開き。
ルビンフイルムラッパーはお客様毎に組み合わされた印刷物を美しく包装します。流れ方向はヒートシールとグルーシールが可能です。
ラベルアプリーケータの取り付けにより宛名も貼ります。
シュリンクトンネルも必要に応じて装備します。
封入後の製品はラピドスッタカーやCB16スタッカー、パレタイザーと組み合わせて
地区別発送を行います。
・ ミスフィード、ダブルフィードセンサーと排出ゲートにより製品管理。
ミューラー・マルティニのトータル技術で、更に一歩進んだプリントフィニシングへ。
イグザクト ロータリートリマー
イグザクトは輪転機から排紙される折り丁をインラインで化粧断ちするプリントフィニッシングです。輪転機速度100,000部/時に対応。
輪転機の刷了が製品の完成です。輪転機の折り機には、糊付け装置と折り胴に逃げ溝が必要です。時間と戦うチラシ、店頭に置くパンフレット類、カタログなどに最適です。インラインでの使用の他、ハイスピードフィーダーと連結してオフライン装置としても使用されます。2ウェブ機であれば32ページのカタログが一気に完成。時間、横持ちコスト、人権費の削減に効果を発揮します。
・ ミューラー独特の折り丁押えベルトとローラー機構により正確な断裁。
・ 超硬カッターによるシャープな切れ味。回転する上下のカッター。
・ バンプターンは正確な90度ターン。精度の高いセカンドトリミングのポイント。
・ カッテイングユニットは簡単に取り外し、そのまま、タングステン超硬チップ回転刃の研磨ができます。長い寿命と再研磨使用。
・ 主な仕様
折り丁サイズ 最大 490mm x 465mm
製品の仕上がりサイズ 最大 484mm x 460mm
最小 140mm x 140mm
断裁代 最小3mmから最大 50mm
重ね切りの厚み 最大 12mm
レイアウトにより異なりますが、三方断裁機能(トリマー2台)とバンプターンの組み合わせにて、約 4m x 4mのスペースが目安です。キャリアーコンベアーなどを利用して、輪転機から離れたスペースにて仕上加工をするなどフレキシブルなプランも。
2000/09/12 00:00:00