| 【会社概要】 |
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■ 住所 |
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千葉県千葉市,東京都台東区(CTP出力センター) |
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■ 年商(付加価値) |
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1億2千万円 |
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■ 従業員数 |
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13名(サンヨー印刷とD&Pメディアの合計人数) |
| ■ 主な仕事内容 |
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印刷会社,デザイン制作会社を顧客とする下請け専業。商品の90%以上がプロセスカラー商業印刷物。 |
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■ 設備概要 |
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MacDTP,枚葉印刷機(菊半裁4色両面兼用機),クイックマスターDI-46-4 |
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【CTPの概要】 |
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■ 導入機種 |
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Trendsetter3230AL(千葉本社),Trendsetter3244(CTP出力センター) |
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■ 導入時期 |
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1999年11月(1台目) |
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■ システム構成 |
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DTP−Deltaテクノロジー −CTP出力−CPC32(CIP3)−CPC1-04(スピードマスター74 4P)/CPC21(スピードマスター52-4P) |
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■ 使用版材 |
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千葉本社 KPGサーマルポジ「エレクトラ830」 出力センター 富士サーマルポジ「LH-PI」 |
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■ 出力版数 |
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千葉本社:30〜40版/日(実働50%前後)
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●新規事業展開
デジタル化,CTP化によって業界再編成の波が打ち寄せて来ている今,これから生き残れる業種,業態を考えた時,次のような形態が浮かび上がってきた。
(1)CTPを利用した本紙・本機色校正業
・日本の商習慣の中でDDCPはなかなか認知されないので色校正は存続する
・平台色校正の存在意義がなくなった(本機の性能向上)
・品質重視なら本機が最良
・平台校正業者はデジタルに対応し難い
・少ロットフルカラーの究極が色校正だった
(2)CTP出力センター事業の開始
・フィルム出力センターが必要であったようにCTP出力の需要は増える
・フィルムレスのデメリットはほとんど考えられない
●印刷機の生産効率の大幅向上とトータルコストの削減
・CTP+CIP3で数値による品質管理の実現
・ベタ濃度管理→グレーバランス管理(分光光度計)へ移行
・デジタル制御による品質の安定化と経験技術職の排除
2.導入機種と版材の選定理由
・より高品質ということで,フォトポリマーではなくサーマルを選択
・Trendsetterは,最小プレート寸法が菊四裁まで可能であり,近年菊四裁多色機が数多く出荷されているので,より広範囲に対応できるようにすることと,当社の次の印刷機導入予定が菊四裁4色機であったため。
・千葉工場用 印刷機が菊半裁寸延びのため,4/6半裁サイズで可。
・東京CTP出力センター 菊全判多色機がCTPを使って最も有効と考えられ,対象も最も多いので。
・プレートは不特定を対象とする出力センター(東京)の場合,湿し水の許容範囲のややゆるい富士のプレートを千葉は自社のみのため,高品質の可能性の高いKPGを採用。
・フィルム出力(イメージセッタ)の経験からデジタルシステムにおいてはOneRIPシステムによるデジタルデータの整合性・安全性の確保が非常に重要なポイントと考えた。導入時点では,Deltaテクノロジーが最も確立されていた。
・イメージングスピードよりもオートフォーカスを重視した。
3.顧客の反応
・非常に好評で(安く・早くなった点で),仲間うちでも話題になっており,従来取り引きのなかった所からの引き合いや発注が増加している。CTP化による生産高(付加価値)は,対前年同期比115%〜120%。仕事量としては140%前後。
・品質面では問題となることは何もないが,品質向上を理解・把握している人も少ない。
・CTP出力センターの設置で,CTP出力や色校正だけでなく,印刷需要も発生している。
・営業的には,重要なセールスポイントで必要不可欠な道具となっている。
4.フィルムからの移行はスムーズか?
・当社制作および当社出力は100%CTPに切り替え,フィルム出力は断っている。自社(先方)でイメージセッタ所有の顧客のケースでもフィルム入稿ではなく,データ入稿CTP出力になっているケースも出ている。
5.色校正の方法
・カラーマッチングされたトナー方式のコピー機(Cannon Pixel Dio)で9割方済ませている。品質上厳しいものは本紙本機色校正(有償)をすすめている。
6.稼働状況
・本社工場(千葉)は,一日平均30から40版。実働50%前後(昼から終業時)。現在出力担当者は,他の職務(画像入力)を兼務しているためちょうど良い。
・プレートセッタの能力からみると出力オペレータ1名に対し,出力データ処理2〜2.5名が最も効率的な運用方法となろう(データチェック,内校,検版を含めて)。4色機 4〜5台(16〜20胴)に対してCTP1台が設置目安と思われる。
7.CTP導入前後何を変えたか,何が変わったか
DTP導入時(同時にイメージセッタによる出力業務開始)に,3〜5年後にCTPをと考えていたので,特に変わったことはない。当初より出力は専門担当者を置かず,デザイン制作スタッフ全員が可能な教育体制作りをしていたので,CTP出力も順次全員ができるようにする予定。
CTFからCTPへ移る段階で,オンデマンド印刷出力(ハイデルQM-DI)によって,印刷や製本からくる咥えやドブ,面付けの概念を教育してCTPに備えた。
・導入後変わったこと
(1)印刷機の稼働状況が大幅に向上した。
・稼働率が20〜30%位向上(定時間内4色台数物 7台平均→10台平均)
※当社の場合8割が4000通し以下の台数物
イ.見当合わせ時間の短縮(一台 5回くらい→3回で刷りだし
ロ.インキツボキーが一発調整(数秒)
CPC32によるCIP3の活用でカードを差し込むだけ。微調整は見当合わせ時わずか
ハ.機上でのゴミ消去→ゼロ(プレート出力時の検版は実施)
ニ.焼きボケ,見当不良による再版待ち→ゼロ
これらの結果,印刷機オペレータのストレスが極端に減り,その分品質に集中できるようになったと好評。今ではフィルム入稿の仕事をいやがるようになった。
・印刷機の稼働時間が拡大した。
従来平均2時間残業体制→セミ2交替稼働になった(約50%向上)
イ.営業体制が変わらないにもかかわらず仕事が増えた。
早く,安くなった,小回りが利くため。
ロ.経験のない未熟な者でも印刷ができるようになった(CTP-CIP3-CPC1-04のデジタル制御)。
(2)プリプレス〜プレスでの検査・検版のストレスが減少した。
OneRIPシステムであるため最初良ければ途中はほとんど心配ない。
(3)(2)の反面教師で,作業者の検版・検査意識が薄れてきていて,元データの不良(客先責任による再生産)を見逃しやすくなった。
(4)全般的により短納期になり忙しさは増加した。
・従来無理と断ったものも受けるようになったため。
(5)刷版コスト比率が15〜20%アップした(プレート出力代は20%アップした)。
・版材とランニングコストが上がったため
※CTP出力代以外にデータ処理量(CTP出力料金の30%位)を科してカバーしているが,理解されにくい。
8.社内的な課題
(1)CTP出力要因の教育・研修(デザイン制作スタッフ6名全員)
(2)交替稼働体制作り
会社の基本方針として休日作業禁止・完全週休2日制や残業レスを決めているが,設備稼働率の向上と基本労務方針の両立のために,またデータ入稿の時間帯が午後から夕方に集中するために,CTP出力と印刷は2交替,3交替にするしかない。
(3)減価償却期間の短縮
発展途上のデジタル関連製品は3年くらいで償却(減価償却ではなくリース)するくらいでないと追いついてゆけない。
(4)社内ネットワークの再構築とデータ保管システムの整備
CTP出力にともなってデータ容量の増大が進み,従来のDTPシステムでは負荷が大きい。また保管データも元データとRIP済みデータの両方になるため容量も増え複雑になって来ている。
(5)有効データとそうでないものとの格差付けの必要性
より完全率の低いデータを処理せざるを得なくなっているため,データチェック・訂正の作業が増え,しかもそれらをサービスで要求されやすくなっている(タイムフィー加算制の崩壊)。
データ処理料の確保をいかにするか課題。
(6)データ不良によるミスはCTPの場合,印刷・製本と直結し易いので事故となる。
(7)品質管理システムの構築(CTP-CIP3-CPC21)。印刷中の抜き取り検査の結果の印刷機へのフィードバック。
9.システム・機材の課題
・ワークステーション・サーバシステムはDTPシステムでは負荷が大きい。
・RIP関係のソフトのバグだと思われるが原因不明の出力ミスが3回あった。
・プレートの種類が現像機によって限定されるので選択の余地がない。
2000/10/20 00:00:00