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中央無線/印刷業界向け検版システム「アイ・チェッカー」開発

中央無線株式会社はこのたび,印刷のさまざまなワークフローに導入が可能な検版システムを開発しました。基本システムは,高解像度白黒CCDカメラ,画像処理用コントロールPC,菊全サイズまでチェックできる検版テーブルの構成で,デジタルデータとカメラデータの比較,デジタルデータどうしの比較が可能です。更に,校正刷,フィルム,刷版などの出力物どうしの比較には,カメラ2台を使用し検版するシステムもご用意しております。
このシステムを導入することで,例えばDTP部門では初校,再校のデジタルデータをCMYKに分版して,ディスプレイ上で重ね合わせ表示し相違点の色を変えることで目視検査が容易にできます。また,デジタルデータどうしの検版が困難な物に対しては白黒CCDカメラで校正紙,カンプを撮り込みディスプレイ上で目視検査することもできます。製版部門に至っては,菊全サイズまでのテーブルを備えているため,面付けされたフィルム及びプレートもチェックすることが可能です。
このシステムの大きな特長として,目視では判断しにくいネガフィルムやデジタルプレート等を画像処理技術(階調補正・ガンマ補正・マッチング)を使用することにより相違点を容易にチェックすることができます。
アイ・チェッカーを使用することによって,DTPから製版部門までの品質保証を更に効率良くスピーディーに行うことができます。

<背景>
当社は印刷業界のDTP部門,製版部門のデジタル化を見据え,デジタル検版の提案を推し進めてきました。しかし,印刷チェックのワークフローにはデジタルだけでは解決できない人間のチェック(判断)を要する検版も必要です。そこでリアルタイムに検版ができるアナログ検版システムの開発販売も合せて行ってきました。これらのノウハウを生かし更に使いやすく効率良い作業環境と品質保証をご提供するための検版システム,アイチェッカーを開発しました。

<特長>
検版方法には,1.「出力したフィルムや刷版等を高解像度カメラで撮り込みデジタルデータと比較」2.「デジタルデータどうしを比較」3.「カメラ2台の入力による比較」の3モードがあります。
白黒CCDカメラで撮り込む際には簡単に出力物をセットできるように,ディスプレイ上に位置決めのマーキングが表示できます。
刷版等の目視検版がしにくい物でも,画像処理を行うことでディスプレイ上に見やすく表示ができます。
検版サイズは菊全をカバーする,1030×800mmまで可能です。
チェック漏れを最低限に抑えるために,記録用としてマーキング機能を備えています。

<システム構成>
高解像度白黒CCDカメラ
画像処理用コントロールPC
検版テーブル
ディスプレイ

<価格>
490万円

2000/12/07 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会