ハイデルベルグ・ジャパン株式会社は、高性能カラーマネージメントソフトウェアおよびスキャニングソフトウェアとしてご好評を頂いているLinoColor (TM)の最新バージョン「LinoColor (TM)(ライノカラー) 6.0日本語版」を新たに開発し、99年10月より発売開始いたします。価格は398,000円です。
LinoColorは、ハイデルベルグ社が長年にわたり培った色再現技術を駆使して開発され、カラーマネージメントソフトウェアならびにTOPAZやTANGO、ChromaGraph S3400などのスキャニングソフトウェアとしてプロフェッショナルユーザーからの高い評価を得ています。また、LinoColorは、プロフェッショナルのノウハウをAI化し、スキルレスな操作を可能にするColorAssistant機能のほか、効率的なバッチ処理環境を可能にするJobAssistant機能を搭載するなど、プロフェッショナルの要求にお応えする多彩な機能を搭載しています。
今回ハイデルベルグ社が開発したLinoColor 6.0Jでは、画像へのICCプロファイルの埋め込みやICCプロファイルの色再現をLCHコレクション機能によってモニターを見ながら微妙に修正する機能、各色16 bit画像データを外部から読み込んでカラーマネージメントや色修正が行える機能等が追加され、さらにカラーマネージメント機能を強化したことで品質の向上を実現いたします。
また、印刷用のICCプロファイル作成時のガモットマッピングの設定やスミ版の設定を行うPrintTable Editor ICCの添付や在版フィルムのスキャニング用オプションであるCopix用のオートレジスター機能RegisterAssistantソフトウエアがTOPAZにも利用可能になるなどユーザーの作業効率をアップする数々の機能が新たに追加されました。
主な追加機能
ICCプロファイルの画像への埋め込み機能
LinoColor 6.0Jでは、画像ファイルにICCプロファイルを埋め込んで書き出すことが可能となりました。従って、Photoshop 5.0,QuarkXPress 4.0,Helios Ethershare OPI 2.0でファイルをオープンする際にICCプロファイルを指定する必要がなくなり、作業性が向上すると共にICCプロファイル選択の際のミスが防げます。
今まではICCプロファイルを使ったカラーマネージメントはカラーマッチングには最高のソリューションであると評価されているものの専門の知識が必要であり、プロファイルのセットも煩雑で難しいという問題がありました。しかし、LinoColor 6.0Jの新機能によってこのような問題が大幅に改善されます。
ICCプロファイルの色再現を修正する機能
「ICCプロファイルエディター」を使って、アウトプット、モニター、インプット各々のICCプロファイルをLCHコレクションで修正変更ができます。
さらに、アウトプットプロファイルはCMYKコレクションによって修正が行えます。今まではRGBやLab画像からCMYKに色分解する場合に印刷の色再現はでき上がったICCプロファイルの品質に依存していましたが、LinoColor 6.0Jでは自由にカスタマイズできるようになりました。また、IT8カラーターゲットのないカラー原稿においては既存のプロファイルからその原稿に合った色再現へとモニターを見ながらフレキシブルに色修正を行い、新たなICCプロファイルを作成することができます。
一つのメニュー画面で各ICCプロファイルが簡単に選択可能
「プロファイルセットアップメニュー」により、一つのメニュー画面で関連する全てのICCプロファイルを簡単に選択することができます。従って、インプット、モニター、アウトプットの各々異なるメニューを開き、ICCプロファイルをセットアップする必要がなくなりました。
グレーとRGBの表現および16 bit RGBデータ処理機能の拡張
LinoColor 6.0Jでは、画像データはグレーとRGBの出力プロファイルを選択してモニターにシミュレーションすることができます。
さらに、外部からの16 bit RGBデータを読み込んで表示や画像修正が可能です。さらに、そのデータに埋め込まれたICCプロファイルによりデバイス特有の色再現を補正してモニター表示したり、プリンタや印刷の色再現がシミュレーションできます。
TOPAZ CopixでRegisterAssistantソフトウエアが利用可能
ハイエンドフラットベッドスキャナTOPAZ CopixとハイエンドドラムスキャナTANGO Copixでは、CopixAssistantによるCopixのワークフローが既にサポートされており、CopixAssistantではスキャニングするフィルムのスクリーン線数と角度とベース濃度を自動的に認識することができます。LinoColor 6.0Jでは、従来TANGO Copixで用いられていたCopixAssistantに加えRegisterAssistantがTOPAZにも利用できるようになりました。これにより、レジスターマークを分析して各セパレーションフィルムの見当を自動的に合わせることが可能となり、レジスターピンにフィルムを張り込む際の見当ずれを防止します。
TANGOの場合は、セパレーションフィルムが何本かの異なるスキャニングドラムによってスキャニングされますので、RegisterAssistantによってドラムの違いをソフトウエア的に補正しています。一方、TOPAZの場合は、Copixトレーにフィルムをセットする時間は掛かりませんが、フィルムの見当合せを行うための時間を大幅に省くことができます。また、技術的にマニュアルによる見当合わせができないユーザーには有効なツールとなります。
各版のフィルムには2つから4つのレジスターマークが必要です。これらのマークは見当合せと四隅の見当合せが自動で行えるようRegisterAssistantによって正確にスキャニングが行われます。これにより、フィルムの見当合せやセットがフラットベッドスキャナにおいてもより簡単に扱いやすいものとなります。
Copixは、在版フィルムのスキャニング用機能で、TOPAZとTANGOにオプションとして追加できます。
LinoColorテーブルからICCプロファイルへの変換機能
LinoColor 6.0からは専用のLinoColorプロファイルを使用せずICCプロファイルのみで色変換を行う方式に変わりました。
従って、ユーザーが持つ固有のLinoColorのプリントテーブルをICCプロファイルに変換できるようになります。変換作業は、プロファイルを専用のフォルダーに移し替えるだけで簡単に行えます。
「PrintTable Editor」に替わって「PrintTable Editor ICC」が添付
PrintTable Editor ICCは、LinoColorプロファイルではなくICCプロファイルの変更のみが行えます。従って、ユーザーはICCプロファイルに対してスミ版のセッティングや異なるガモットマッピングのセットがフレキシブルに行えます。
また、最も重要なプリントプロセス用にプロファイルの基となるベーステーブルがLinoColor 6.0Jソフトウエアに含まれており、必要とされるICCプロファイルをカスタマイズすることができます。
LinoColor 6.0Jの価格:398,000円
LinoColor 6.0Jの発売開始予定時期:99年10月
1999/09/20 00:00:00