News Clip (199909)
■DS,小森と販売提携開始
大日本スクリーン製造と小森コーポレーションは,販売提携にかかる契約を締結した。
両社が協力して,双方の機器,システムの販売に注力し,両社の製品によりシステム的な相乗効果を生み出す販売協力関係の確立を目指す。
また,セミナーや展示会での協力,製品の評価やマーケティングに関する協力関係を築き,将来的には開発,研究などについても,相互の協力体制を検討していく。
これにより,「レナトス」や「コモリハイパーシステム」などを中心に,プリプレスからプレスまで,一貫したソリューションを提供していく。
■凸版,日本画をデジタルデータに
凸版印刷は,超高精細・カラーマネジメントシステムを駆使した画像データベース技術をもとに,日本画をデジタルデータとして収録,一元管理・運営する体制を構築した。
これは,デジタル化した記録として日本画の正しい色彩を再現し,制作意図を後世に正確に伝えるための長期的な文化事業と位置づけた「トッパン日本画家アートアーカイブ」事業。
現在,著名な日本画家10作家と契約を完了,全作品を収録する。作家らの校正・修正を経たデータは,特種製紙と共同開発した永久保存用特殊紙に印刷し,データとともに保存。
■DNP,日経BPのDBサービスを支援
大日本印刷は,日経BP社が開設した「KEN-Platz(ケンプラッツ)」と同サイト上の建設関連製品データベースサービス「DNA21」の運営を支援する。
「DNA21」は建築・土木資材・住宅設備など,建築関連メーカーの製品情報を横断的に検索・閲覧できる検索サービス。
「DNA21」から各メーカーのサイトにリンクを張り,詳細な情報が必要な時は各メーカーのサイトで確認できる。
サイト同士の連携により,総合データベースとしての機能に加え,各メーカーがホームページなどで独自に商品をアピールすることも可能となる。
■企業向けにウイルス対策診断を無料で
トレンドマイクロは,企業の情報システム担当者を対象にしたコンピュータウイルス対策の無料診断サービス「無料ウイルス対策診断Webサービス」(http://www.trendmicro.co.jp/as/news.htm)を開始した。
クライアントやファイルサーバ,グループウエア,インターネットのゲートウェイなど,各層ごとの対策製品の導入状況やワクチンの更新率,運用管理の方法などを,診断カルテ記入ページに入力すると,対策のレベルや発見の確率,システム各階層の感染危険度や侵入頻度の予測,対策の工数やコストなどが表示されるもの。
■トッパン・フォームズ,リライトカード開発
トッパン・フォームズは文字や図形などを500回以上書き換えられるリライトカード「ファインリライトカード」を開発,受注を開始した。
文字や画像情報を繰り返し書き込め,書き換え耐久性が約2倍に向上(従来は200〜300回が限度)。
通常の会員カードやポイントカードだけでなく,使用頻度の高い用途にも展開できる。
カード表面に透明な特殊加工を施し,印字エリアをカード全面に確保できるため,デザインの自由度も向上。
カード単価はリライトスペースの大きさにより異なり,数万枚規模の受注で50〜90円程度。
■大日本インキ,100%植物油インキ開発
大日本インキ化学工業は,オフセット枚葉印刷向け100%植物油型インキ,ハイソリッド型インキ「ニューチャンピオン・ナチュラリス100」シリーズを開発した。
植物油の含有率を極限まで高め,従来のソイシールガイドライン(米国大豆協会による)を超えるもの。
インキ中の溶剤成分としてVOC(揮発性有機化合物)ゼロ,全体でも1%以下まで低減した。
新インキはソニーの社用封筒に採用され,雑誌古紙100%,無脱墨,無漂白,無着色の封筒用紙の印刷用に,環境負荷の低減をという要求にこたえたもの。
■米で電子商取引が拡大
米国ではインターネットを介した電子商取引の急増が続き,1999年の市場規模は前年の約2.5倍の360億ドルとなる見通し。
ネット販売企業の業界団体などが実施した調査では,98年の米国の電子商取引は金融サービスも含め,149億ドル。
昨年実績に基づく季節要因を加味した試算では,99年は前年比145%増になる見込み。
一方,ネット市場専門調査会社は,金融を除く99年の市場規模を前年比71%増の120億ドルと予測。
ネット専門企業に加え,大手小売業のネットビジネス参入も相次ぎ,市場拡大に拍車をかけている。
■角川,新物流センター新設
角川書店は2001年をめどに,印刷・製本・物流機能が一体となった新物流センターを埼玉県三芳町に建設する。
新センターは同社の製本・物流施設がある三芳町に,既存の倉庫を取り壊して建設。
投資額約30億円,敷地面積は約6900平方メートル,5階建て。
1階は暁プリンティングの印刷ラインを設置。
2階は角川の製本子会社,コオトブックラインが製本ライン4本を設け,文庫本を中心に生産。
小口の重版などに機動的に対応できる体制を整え,製造から発送までムダなく商品が流れるサプライチェーンマネジメントの実現を目指す。
■共同,社員証にハイブリッドICカード採用
共同印刷は,ハイブリッドICカードを応用した社員証システム(出退勤管理・入退場管理・入退室管理・キャッシュレスシステム)を稼働させた。
出退勤などには社員の利便性を考慮し,顔写真を始めとして全面プリント可能な遠距離非接触型ICカードを採用。
セキュリティを要求されるキャッシュレスシステムには接触型ICカード機能を採用。
キャッシュレスシステムに採用した自販機はプリペイドチャージと販売のできる国内初の一体型自販機。
今後,これをもとに学生証など各種IDカードシステムへの営業展開を図る。
■DNP,高級感ある光沢加工親展ハガキ開発
大日本印刷は,全面にフルカラー印刷を施し,印刷面に光沢加工をして高級感をもたせた親展ハガキ「スーパーSメール クリアタイプ」を開発した。
従来はコーティングされた用紙に絵柄を印刷するため,デザインや印刷上の制約があったが,絵柄の上に接着性のある特殊ニスをコーティングするため,ハガキ全面へのフルカラー印刷が可能。
また,絵柄に光沢をもたせ高級感を出せるようになり,従来の光沢をもたせるためのフィルムを使用する必要がないため,約20〜30%のコストダウンが図れる上,環境にも優しいという。
■凸版,ネットワーク共同編集システム開発
凸版印刷は,インターネットとデータベースを活用して編集作業を効率化する「ネットワーク共同編集システム(コンカレント・エディティング・システム)」を開発した。
編集制作工程全般(企画,原稿入稿,デザイン,校正)に関わる情報の交換を,一貫してインターネットのホームページ上で行い,これまで難しかった発注者を含むさまざまな制作関係者間の共同作業をネットワーク上で実現。
関係者が地理的に分散していたり,数が多いなどで,手間のかかっていた定期刊行物や大型編集物の制作工程を大幅に効率化する。
■デジタルカメラ国内市場調査結果
G.S.M.はデジタルスチルカメラの国内市場調査結果を発表した。
調査は米国入力機器市場調査機関として実績をもつインフォトレンズと共同で行われ,メーカーとチャネルからデータ提供を受け,G.S.M.が分析。
デジタルカメラは98年後半から銀塩フィルムカメラ的な用途にも使われ始め,今後はさらにPCユーザ以外の購入が増え,価格も2000〜2001年にかけて100万画素クラスの平均単価が2〜4万円に下がると予測。
2001年にはデジタルDPEサービスのインフラが整備され,手軽にプリントできるようになると分析。
(出典:
プリンターズサークル 1999年9月号より)
1999/10/13 00:00:00