大日本印刷株式会社(本社東京 社長北島義俊 資本金1,144億円 以下DNP)は、グループ内のアートに関するコンテンツを扱う部門を統合して、デジタルアーカイブ事業を推進する新会社『株式会社ディー・エヌ・ピー・アーカイブ・コム』を10月1日付けで設立し、同日から営業を開始します。同社は、RMNイメージアーカイブをはじめとする各種コンテンツの管理・販売を行なってきた株式会社トランスアート(DNP100%子会社)のイメージアーカイブ部門が独立し、絵画ポジフィルム及び関連資料の収集・保管並びに著作権者との権利許諾業務、版権管理業務をしてきた株式会社ディー・エヌ・ピー・メディアクリエイト(DNP100%子会社)のアートに関する企画部門を吸収統合する形で構成されます。
DNPは、従来から他社に先駆け、美術館・博物館のデジタルアーカイブ化の受託制作を進めてきました。また、本年4月より(株)トランスアート内に「DNPイメージアーカイブセンター」を設置し、国内外の優れたイメージコンテンツの発掘およびアーカイブ事業を推進してきました。中でも、昨年4月にスタートした「RMN(フランス国立美術館連合)イメージアーカイブ」事業は、RMNが所有する美術品のポジフィルムとデジタルデータのレンタルおよびその複製権を扱うライセンシーとしてユーザーのニーズに応え、様々な商品開発を行なってきました。例えば、現在開催中の「オルセー美術館展」では、絵葉書、しおり、ポスター、カレンダー、図録などの印刷物はもとより、陶板複製画、額装キャンバス地プリントなどについて「RMNイメージアーカイブ」のデジタルデータをもとにオリジナル商品を開発し販売しています。
アーカイブ&コミュニケーション事業は、国内外のさまざまなコンテンツホルダーと連携し、優れたコンテンツを利用者のあらゆるニーズに対応して提供していくもので、当社は、新会社を中心にデジタル化・データベース化・ネットワーク化等DNPグループがこれまでに培ったノウハウを結集し、利用者の利便性向上に寄与していきたいと考えています。特に、オンラインでの作品検索およびデジタルデータの販売事業においては、電子透かし等のセキュリティ技術を応用し、デジタル流通における著作権の保護に対応するとともに、ネットワーク上での代金決済を行なうシステムの開発をすすめていきます。また、今後は美術作品に限らず幅広い分野で、写真・テキスト・映像コンテンツについてもアーカイブ化を推進し、ネットワークによる販売を積極的に展開していきます。
今回設立する新会社の具体的な事業内容は以下の通りで、企業に限らず一般の生活者までを対象に、アーカイブ&コミュニケーション事業の拡大を図っていきます。
1)コンサルティングおよびデジタルアーカイブ事業
・イメージコンテンツの権利処理・編集・素材調査等のコンサルテーション。
・デジタルアーカイブ構築のコンサルテーションおよび受託。
・美術館を会員とし、イメージコンテンツの有効利用を目的とする会員組織の運営受託。
2)商品開発事業
イメージコンテンツを素材としたオリジナル商品の開発・製造および販売。
3)フォトレンタル・著作権許諾及び版権管理事業
RMNイメージアーカイブ、イタリア、中国など世界各国および日本国内美術の主要コンテンツのアナログデータ(ポジフィルム、関連資料等)ないしはデジタルデータの預託管理・許諾および貸出し。
4)放送用・教育用番組事業
イメージコンテンツを活用した放送用・教育用番組の企画・制作および販売。
5)リテールセールス事業
イメージコンテンツを素材とした商品およびサービスのリテールセールス。
6)イベント関連事業
展覧会等のイベント企画およびカタログ等物販商品の企画・制作・販売。
新会社の売上は、2001年に約20億円、2003年に約40億円を目指します。
【新会社の主な概要】
社 名: 株式会社ディー・エヌ・ピー・アーカイブ・コム
DNP ARCHIVE.COM
所 在 地: 東京都中央区銀座四丁目10番16号
社 長 名: 山崎 博史
資 本 金: 2億円
従業員数 : 20名
設立年月日: 平成11年10月1日
営業開始日: 平成11年10月1日
【お問い合せ先】
株式会社ディー・エヌ・ピー・アーカイブ・コム
手嶋,稲葉
TEL03-3545-6561 FAX03-3545-6569
URL http://www.transart.co.jp/dnparchivecom/
1999/10/20 00:00:00