フリーペーパーの躍進は目覚しく、2006年の創刊数は把握されたものだけでも150紙誌はあるという。既に年間総発行部数は有代誌の2.5倍に達しているとも推計される。企業のメディア戦略においても、4大メディア以外のいわゆるニッチメディアにおける最有力媒体のひとつになった。

　ターゲットへ確実にリーチさせるため、セグメントの細分化も進み始めた。どの層へ到達させるかが明確でなければ、費用対効果の高い広告効果を得られず、広告主の協賛は得られない。ターゲットに小学生や中高年齢者を想定するものも登場し、着実に読者層の裾野を広げている。

　この4月、創業121年を迎えた中央公論新社がフリーマガジン「中央公論Adajio（アダージョ）」を創刊した。都営地下鉄各駅にて15万部を配布し、独自性ある誌面構成で好評を博している。名門出版社の新たな試みは、ある意味で有料誌と無料誌の共存のあり方を探るものでもあろう。

　今回のセミナーでは、まず第一部でフリーペーパー界における最新トレンドを聞く。次に第二部では、名門出版社がフリーマガジンを創刊するに至った経緯と現在、中央公論新社のメディア戦略におけるフリーペーパーの位置付け、そして今後の展望などを聞く。

14:00-15:00　フリーペーパーの最新動向

15:00-16:00　異色のﾌﾘｰﾏｶﾞｼﾞﾝ「中央公論Adagio」の取り組み

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