本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

各地の声(2008年1月)

用紙とインキを巡る偽装問題と仕入価格の上昇。価格転嫁どころか偽装問題の収拾に追われることに。顧客の「安全」要求重視度が高まっている。




福島:商業、出版
出版業界の倒産劇から見て、紙を媒体とする情報文化の流れに変化が見られる。大学生の読書化傾向も月に1冊も本を読まない割合が29%、月1冊が30%、約60%の学生が本を手にしていない現状には末恐ろしい世界が待っているのではないか。印刷業界に黒い影が忍び寄っている。

東京:出版
生徒数は減っていますが、子供1人当たりにかけるお金は増えているのでしょうか。塾向けのテキストのような需要は増えているように思います。学期末、新学期前で学校関係の仕事が増えてくる時期です。

東京:商業、事務
法改正などによる特需的な仕事を除けば状況はメタメタです。昨年の終わりぐらいからかなり厳しくなりました。顧客も在庫管理や5Sなどによる無駄な発注の削減努力に余念がありません。予算や補助金などが引き締められてきたようにも感じます。お客様からは様々な認証の取得や体制整備を求められていますので、要求に応えることが差別化につながると、ありがたく受け止めて、積極的に取り組んでいます。期待いただけなくなったら終わりですから、厳しい要求はチャンスです。

長野:出版
マスコミは再生紙の問題を盛んに取り上げていますが、出版社にはあまり関係がないようです。

大阪:パッケージ
11月の用紙値上げの製品価格転嫁が遅々として進まない中、サブプライムローン問題に端を発する株価の暴落。バブル経済以来の好景気を味わうことなく、下り景気に入ってしまうのか。

大阪:商業
前年に比べた売上高はあまり大きな変動はありませんでしたが、利益率が少し下がっています。新年度は昨年からの延長線として広告媒体全体の中から印刷という部分を徹底して検証し、新たな仕事の創出につなげたい。

和歌山:商業、事務
2007年は'少肉皆食'の一年でした。年間の受注件数がマイナス900件強。このすべてが課題を表しています。業態変革、道半ばです。

広島:商業
用紙値上げによる価格転嫁は中途半端です。価格転嫁する業者としない業者があるので、今頃になって、一部に用紙販売価格が低下する悪影響が出始めてしまいました。オフ輪印刷は発注量が減少して、価格競争がさらに激化する傾向が強まりました。どこまでやるつもりだろう?

山口:商業
平成19年12月は前年比5%増。このような受注増が1年間続いてくれないか…?

鹿児島:商業
再生紙偽装、インキ偽装と続き、顧客からの対応で大変でした。顧客によっては品質証明書を発行しました。


(「2008年1月度 印刷業毎月観測アンケート」より)

2008/03/24 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会