第33期 印刷後継者・経営幹部ゼミナールを修了して

掲載日:2016年10月7日

JAGAT主催の第33期 印刷後継者・経営幹部ゼミナールが終了した。修了生の笹徳印刷株式会社 棚橋光彦氏に経験談をいただいた。

2016年9月、第33期 印刷後継者・経営幹部ゼミナールが終了した。
本講座は、日々変化する環境、経済、技術のなかで、自社の方向性を見出し、「どこでどのように戦うのか」「どんな価値を提供するのか」を考え、実践する力を身に着ける講座だ。
講師陣に現役経営者を迎え、自らの経営哲学、実践事例をお話いただくことで、印刷経営の「知識」だけではなく、「実践」と「推進する力」を学ぶことができる。
修了生の笹徳印刷株式会社 棚橋光彦氏に経験談をいただいた。

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笹徳印刷株式会社
棚橋光彦

5月から9月の全11日間でJAGAT主催の第33期 印刷後継者・経営幹部ゼミナールを受講しました。日本全国から参加者が東京中央区の晴海グランドホテルに集結。
朝10時から夕方17時までホテルの1室に缶詰めになり、1日2~4名の講師からみっちり経営に関する知識、考え方を学び、夜は懇親会で講師、参加者と親睦を深めました。

 

2日目は朝9時から夕方17時まで勉強して解散。
このようなスケジュールで5か月の間、内容の濃い時間を過ごしました。
講義の内容は盛りだくさんで、経営理論、業界分析、競争戦略、経営の見える化、リーダーシップ論、財務・会計、資金調達、経営法務・コンプライアンス、クロスメディア戦略、生産管理・品質・現場マネジメント、人材育成、会社見学など。

 

講師は印刷会社社長、印刷会社で実際の実務に携わってらっしゃる方、印刷専門のコンサルタントなど計14名の印刷業界を代表する方々。

 

多くの講師に共通していた言葉は、「印刷会社はモノを売るだけでなくお客様の困り事を解決すること」、「社員が元気に楽しく自分で考えて仕事ができる仕組みを作ることが顧客満足につながる」、「自社の強みを活かして競争の少ない市場で勝負する競争優位の状態を作ることで縮小する印刷業界の中でも勝ち残ることができる」など。

 

よく聞くフレーズかもしれませんが、これを実践して成功されている方の言葉には説得力があり、その方々から直接励ましの言葉やアドバイスをいただいたことは大変光栄で、私の貴重な財産となりました。

 

一番の成果は、中小企業診断士の資格を取るという高い目標ができたことです。
きっかけはコンサルタントの講師と参加者の存在。
二人の財務に関する話の内容が理解できず、自分の無知さにショックを受け、このままではまずい!と強い危機感抱いて考えた結果、二人が持っていたこの資格を取りたいという気持ちにつながりました。

 

会社の外に出て外部の人に会い、刺激を受けることの大切さを実感しています。
ゼミが終わった後も日常の仕事に活かされています。

 

7月から工場勤務に変わった私は、あるプロジェクトのリーダーに任命されました。
現場の仲間(20人以上)はみんな仕事ができて、団結力があるので、このチームを引っ張っていけるのか不安を抱いていた矢先、9月のゼミで当社と同じ愛知県の印刷会社社長の講義がありました。

 

その講義の中で会社紹介用に作ったという動画を見せていただきました。
画面の向こうにはノリノリでダンスをしながら笑顔で楽しそうに自部門の紹介をする社員の皆さん。
この動画のためだけに無理をしている不自然さはなく、普段から明るく楽しい職場であることは想像がつきました。

 

リーダーシップを取る人がいれば、組織はここまで活き活きするんだと思いました。
私も一緒に働く仲間と活気ある楽しい職場を作りたいと心から思いました。
チームを引っ張るということは大変だと実感していますが、この動画をいつも思い出し、自分にもできる!と言い聞かせて頑張る勇気をもらいました。

 

このゼミを通して一緒に学んだ仲間とはとても仲がよくなりました。
今後はお互いの成長を報告しあうことが楽しみの一つです。
同期会で「中小企業診断士」の文字が入った名刺を同期の仲間に渡す日を夢みています。