一人一人の生産性を高める教育機会の活用

掲載日:2019年9月13日

近年、生産年齢人口の減少に伴う人材難が社会問題として提起され、労働環境の改善や生産性向上にどう向き合うかが企業の課題になっている。

生産性を考える際、重要なのは効率化や環境改善に加えて、企業で働く個々の能力や意欲を底上げし、成長のための機会を継続的にサポートしていくことではないだろうか。

JAGATは昨年より、政府が掲げる「働き方改革」の一貫として「独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構」が主催する「生産性向上支援訓練」の実施機関に選定されている。
この訓練は、民間の事業団体が実施機関となり、中小企業の抱える課題解決や人材育成ニーズへの対応を目的として「生産・業務プロセスの改善」や「組織マネジメント」「売上増」等の各種教育プログラムを、分野別に実施している。

これまで「営業力の強化」に重点をおいて、「企画提案力・マーケティング・新商品開発」などの講座を開催してきたが、今年度は新たに2コースが加わり、10月から順次スタートする。

ひとつは、「事例から学ぶマーケティング志向の営業活動~成功するDM企画立案のポイント」が新たに開催される。紙メディアとマーケティング情報を融合して新たな価値を生み出す提案手法として、近年「DMの訴求力」に対する注目が高まっている。印刷会社がDMメディアを提案する際のポイントや効果的な企画立案の手法について、豊富な事例をもとに解説する。

また、営業力だけでなく、従業員一人ひとりの生産性を高めるために、生産現場の課題解決をテーマとした講座「印刷現場を強くする継続できる改善活動手法」も加わった。現状分析の中から改善策を提起するだけでなく、日々の業務において改善活動を継続していく手法にも触れ、演習を通して実践力を養う。

「印刷の実務に役立つ3セミナー」

①事例から学ぶマーケティング志向の営業活動~成功するDM企画立案のポイント~(新規)

豊富な事例をもとに、行動喚起力を高める企画立案手法を紹介し、印刷会社がDMメディアを提案するポイントを解説。

②印刷現場を強くする継続できる改善活動手法(新規)
印刷現場の改善目的を明確にし、現状における問題点を分析しつつ、継続して実践できる手法を習得する。

③印刷会社のマネージャーなら知っておきたい財務知識の基本
財務の概念と財務諸表の構造を知り、印刷会社に必要なコスト、資金管理、財務分析の手法を理解する。

カリキュラムの特色として、3コースすべてを2日間集中講座(12h)として設定しているため、知識習得だけでなく、事例演習に取り組むことによって、より実践的に体得できるプログラムとなっている。
吸収した知識を、目に見える形にアウトプットし、実践へつなげるトレーニングの場である。昨年実施した他講座では、知識習得だけでなく、参加者同志のディスカッションや情報交換を通して、お互いの連携構築にも役に立ったという感想も見られた。2日間集中講座で、この機会に効率よく、業務に関連したスキルアップのためのヒントをつかんでいただきたい。