デジタルとアナログの組み合わせで顧客のためのベストソリューションを~JUMP九州2017報告

掲載日:2017年11月14日

去る10月21日、東北、中国・四国に続き今年度3か所目の創立50周年記念JAGAT地域大会“JUMP九州2017&ジョイントセミナー”を福岡印刷会館にて開催した。台風の接近もあり、怪しい雲行きの中ではあったが、JUMP講演会には昨年を上回る38名が参加した。

JUMP九州は、2011年から連続7回目の開催となるが、今回から九州沖縄青年印刷人グループ長を中心とした若手経営陣の皆様に企画推進メンバーとして参画を依頼し、その代表に宮崎南印刷の大迫雅弘氏に就任いただいたうえでの初開催であった。
大迫氏は開会の辞で、市場が縮小し印刷需要が減る一方で材料費の値上げ等により利益を圧迫している。こんな状況だからこそ、どうすべきかというヒントやきっかけをこのJUMP九州のなかで拾い上げていきたいと思っている。自分自身が勉強をし、皆さんと一緒に考えこの苦境を脱したいので、色々なご意見、ご要望をお寄せいただき、意義のある会にしていきたい。と述べた。

プログラムの最初は、花崎博己JAGAT副会長(大東マーケティングソリューションズ(株))が「顧客のためのベストソリューションを提供する」と題し、keynoteスピーチを行った。印刷会社としてかねてからマーケティングを重視する事業展開をし、社名変更に至った自身の経験を踏まえ、マーケティングの重要性と顧客視点で成功した商品プロモーション提案について、自社の具体的事例を交えながら解説した。
続くJAGATからの報告では、仙台、広島講演と同じく「やり切る見える化~JAGATからのサポートの提案」を担当部長の花房が解説し、「印刷ビジネスの最新動向2017~最新レポートから読み解く印刷会社の可能性」を藤井研究調査部長が解説した。

休憩を挟んだ後、フュージョン(株)マーケティングプランナーで、米国DMA国際エコー賞アンバサダーを務める谷田貝正人氏を招き、特別講演「印刷・マーケティング戦略と顧客エンゲージメント」を行った。
デジタルに予算の多くが割かれるように推移してきた現代のマーケティング最新事情、その一方で消費者が感じているデジタル時代に欠如しているものを考察しつつ、そのギャップを埋めるデジタルとアナログの組み合わせによる効果的なマーケティングについて、豊富な海外の事例を動画を交えながら解説いただいた。
最後にJAGAT専務理事の郡司が「総括」としてこれからの印刷会社が取り組むべきことを考察し、講演プログラムは終了した。

なお、当日JUMPに先立ち、ジョイントセミナー「印刷会社のブランディング戦略~自社・他社ブラン後構築のノウハウをつかむ!」(講師:(株)アイディーエイ 藤原彰人氏)を開催、24人が受講しブランディングの基礎と戦略構築、ブランド・イメージ向上や購買行動につながる具体的なブランディング手法のプロセスを学んだ。

JAGAT地域大会はこのあと近畿(11/29大阪)、中部(2018/1/25名古屋)へと続き、開催する。

(CS部 橋本 和弥)

<関連情報>
JAGAT近畿大会 11月29日(水) 於:太閤園