印刷業定点調査 各地の声(2016年1月度)

掲載日:2016年4月27日

1月の売上高は2カ月連続の前年割れとなる△1.0%。2カ月連続マイナスは2015年2-3月以来、ほぼ1年振り。

株価暴落と景気減速は早くも印刷売上高を直撃している。受注件数も2カ月連続のマイナス。

地域別では、首都圏が5カ月連続のマイナス。大阪圏も3カ月連続マイナス。主要3大都市圏では、名古屋のみプラスを維持。

業種・業態別では、商業印刷(△1.8%)が3カ月連続のマイナス。出版印刷(△10.3%)は5カ月連続のマイナス、取次や書店の破たんが相次いで報じられる状況で、昨年9月以降は2桁の大幅減がめずらしくない苦境にある。地方に多い業態の総合印刷(△0.4%)は7カ月ぶりのマイナス、紙器・事務・その他(△1.2%)は4カ月ぶりのマイナスと、いよいよ4業種すべてがマイナスとなった。

仕入額は、用紙(△0.3%)が4カ月連続の減少。インキ(+10.0%)は6カ月連続の増加。CTP/PS版(△5.2%)は月による変動幅が大きいが、減少する月が増えてきた。労働時間(+0.8%)はこの6カ月間、±0前後で推移している。

【印刷会社経営者の声】

東京:商業 

page2016の最終日に足を運びました。盛況であった分、気が焦って技術・サービスの動向、各メーカーの方向性などを十分にくみ取れなかったような気がします。情報収集、思考を巡らせること、試行錯誤などを怠らないように心がけます。

長野:総合

企業が印刷物とWebサイトを、動画も含めて一緒に使うことが求められるようになってきました。機器の進化によってビジネスも進化しています。印刷物から動画に向くようにできれば、新しい価値をつくることも可能です。

長野:出版

新年からいいスタートが切れればいい。2016念は地域密着・地域の良さを掘り起こす事業を計画中。大河ドラマの影響を上手に取り入れていきたい。

岐阜:その他

Never put off till tomorrow what you can to today.年間で最も忙しい2月、3月においてこれは特に鉄則です。

岐阜:総合

今期がスタートしてから、4カ月連続で目標達成中。新たな事業も順調に育ってきており、加速しながら年度末に突入。生産体制も、人員、稼働時間も整い、以下に利益を上げられるかで年間業績が変わってくるので、気を引き締める。

岐阜:総合

先日のJUMP中部とpage2016ではJAGATの人たちと接点を持つことができました。社会や技術の変化に対応していくことが大切で、「印刷」だけにこだわっていては将来を見通せないことを2つのイベントを通じて痛感しました。この業界に足りないものはスピード感かもしれませんね。

和歌山:商業

昨年の特需売り上げを抜本的にカバーする戦略がない以上、標準原価を下げて競争力をつけ社内で利益を作るしかありません。これを繰り返し言い続けたいと思います。

島根:商業

官公庁の予算減少が著しい。消費税が10%に再増税になった際の影響を危惧しています。