工場改善は利益に直結する

掲載日:2016年5月16日

印刷会社が印刷工場を設置して、印刷物を製造する限り、工場のあり方は利益に直結する大きな要因となる。したがって、生産の最前線となる工場現場の改善活動は利益の源泉であり、ミスロスの削減が収益アップに貢献するだけでなく、お客様の品質要求が高まるなかで「安心して任せられる現場」を示すことは受注力アップにもつながる。

page2016では、金羊社 顧問の林 兼明氏(元取締役 品質保証室長/御殿場工場 担当役員)を講師に「利益創出は現場から 成果を生み出す工場改善」というセミナーを開催した。『JAGAT info』5月号では、この概要を報告する。

工場は生産の最前線であるだけに、改善活動をスタートしようとしても、日々の業務が忙しくて改善のための活動に取り組む時間をとれないということがある。そのため必要性を感じていながらも、社内の調整に手間取り、なかなか実際に取り組むのが難しいと感じている経営者や工場責任者は少なくいだろう。 しかし、コスト削減や短納期への対応することが不可避になっている現状では、工場現場の改善はぜひとも取り組むべき活動といえる。

忙しいから改善活動に取り組む時間が割けないと先延ばしにすれば、いつまでも課題が改善できないゆえに忙しさは続くことになる。また、現場には必ず改善すべき職場や工程があので、是が非でも改善をスタートさせなければ、現状から前に進むことはできないと、林氏は指摘する。

林氏は、①情報共有化 ②工場環境・5S ③標準化とメンテナンス ④品質管理と技術教育という4つの視点で、実際に工場改善を行って効果を上げてきた。その活動の具体的な実例を交えながら、人を育て利益を生み出す工場改善への取り組み方を紹介している。

このほか5月号の経営者インタビューは、CSV(共通価値の創造)とビジネスの両立を目指し、さまざま業態開発を手掛けて受注につなげようと取り組む弘久社代表取締役社長の平野芳久氏にご登場いただいた。

(JAGAT info編集担当 小野寺仁志)

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