page2018テーマは「アライアンスNEXT」

掲載日:2017年10月25日

page2018のテーマが決まった。「アライアンスNEXT」である。

日本でアライアンスというと、まず頭に浮かぶのが「スターアライアンス」や「Oneワールド」「スカイチーム」といった航空アライアンスではないかと思う。コラボレーションや協業というような意味合いで使用されるのだが、もう少しビジネスライクというか、組織と組織の取り決め、いわゆる企業連合のイメージを持っている。

アライアンス(Alliance)とは、英語で「提携」「同盟」という意味である。 前述した航空アライアンスは、複数の航空会社が提携、同盟をすることにより1つの提携グループを形成し、互いに業績を伸ばす“Win-Win”の関係を構築している。

カタカナ語として日本で使用される場合、企業同士の提携の意味で用いられる場合が多い。「JAGATが日印産連とアライアンスを組む」などと使われ、ある企業と提携し共同で事業を行っていくことを指す。前述した航空アライアンスの場合は、航空会社が提携し、マイレージサービスや乗り換えサービス、コードシェアを円滑に行う。航空アライアンスの場合はアライアンスを超えたコードシェアも数多く存在している。

企業同士が共同で事業を行うと言う意味では下請けと似ているが、事業における企業間の対等性の有無が大きく異なっている。アライアンスにおいては提携企業同士が対等パートナーという形で事業を行うが、元請けと下請けの関係である場合は企業間に「上下関係」があるため、これはアライアンスとは別物と見なされている。

印刷業界では、EPC-JAPANが、緩いアライアンスとしての企業連合の代表なのではないかと思う。またマーチング委員会も、対等の立場で印刷会社同士が共通の目的で成果を出している例である。

アライアンスと似たような言葉にコラボレーションがあると思うが、この場合は「お友達関係のイメージ」が強く、アライアンスの場合は、ビジネスを目的とした同盟関係ということである。

今までも仲間仕事ということで、印刷業界では仕事のやりとりはされていたと思う(特に印刷・製本・表面加工は多い)。しかし、これからアライアンスを組まなくてはいけないのは、マーケティング情報等の個人情報に関係したことである。マーケティング会社(広告代理店の場合も多い)と組んでOne to oneプリンティング部分を印刷会社が請け負ったり、印刷会社がマーケティング情報込みでDMやパーソナルカタログの仕事を請け負い、マーケティング支援を専門としている企業とアライアンスを組んだりすることが、これからの時代は非常に大切になってくるはずである。

特に表面加工等を協力会社にお願いするのではなく、「どのようにマーケティングしていくか?」の場合は、DM等の印刷物を配布したい個人名や住所、年収、仕事、家族構成等、個人情報だらけなので、気軽に印刷通販へお願いするというわけにはいかない。きっちり契約書を交わして、情報の管理も万全の注意が払われなくてはいけないのだ。

しかし、情報が漏れるのを警戒して、不必要に警戒することもない。コラボレーションは個人的な結びつきで、NPOやボランティア的なことは可能なのだが、最近はSNSの発達等で、コラボレーションすることが上手になり、どんどん新しいことに挑戦している。アライアンスはしっかり利益を稼ぐことを目的として、ビジネスを発展させるイメージなのだが、ダイレクトマーケティングの分野だったら、不得意分野のマーケティングオートメーションの分野をマーケティングソリューション会社とアライアンスを組んで、ビジネスを立ち上げ、同時に三年計画で社内に人材育成するようにするのは、経営者の判断次第なのだ。

自分の会社のコアコンピタンスを冷静に見つめ、「足りない部分をどういう会社とアライアンスを組むのか?」「どのように組むのか?」が大きなビジネスの分かれ道になる。それを「アライアンスNEXT」というセンテンスに込めたつもりである。

印刷物の品質が高精細だったり、広色域だったり、質感だったり、デザインだったりして、今まで足りない部分は外部へ触手を伸ばしてビジネスを展開されてきたと思うが、これからはマーケティング分野が印刷ビジネスの差別化品質なのである。これについては協業のやり方が大きく異なってくるはずなので、あえて「アライアンスNEXT」と呼ばせていただいた。この辺を考え実行するのは経営者自身であり、この判断によって大きく未来は変わってくるのは間違いがない。

(JAGAT専務理事 郡司秀明)