印刷発注者が印刷入門講座を受講する背景とは

掲載日:2023年11月10日

近年、JAGATが主催する印刷会社の新入社員や中途採用者を対象にした「オンデマンド印刷基礎入門講座」に印刷発注者の受講が増えている。彼らにとっても印刷技術の基礎を知ることは高品質な印刷物の制作につながるので、我々としても歓迎したいところだが、その具体的な背景を探る。

「オンデマンド印刷基礎入門講座」では、印刷業務遂行に必須のデザイン・制作・刷版・印刷・製本加工、そして印刷材料までの専門的な基本知識と新しい技術動向を解説している。トータル10時間を超えるカリキュラムを、その名の通りオンデマンドで配信し、約2週間が見放題だ。

 

デザイン業務に生かす
育児・介護用品メーカー、ピジョン株式会社の麻生有里さんは食品グループでベビーフードを開発し、包材も担当していたが印刷の知識はなかった。2023年1月のパッケージデザイングループへの異動を機に、印刷会社との業務が増えるため、印刷入門の教材を探していたが、4月の新入社員向けの講座開講までは待てず、すぐに受講できるJAGATのオンデマンド講座を選び受講した。

「元々パッケージデザイングループの在籍者はデザイン系の勉強をしてきた人が多いので印刷の基礎はわかっている。異動組はイレギュラーなので勉強する機会が欲しかった。」
「印刷会社やデザイン会社、社内との連携において、大きな不自由を感じていたわけではないが、受講を経て“共通の言葉”がわかるようになり大変勉強になった。オンデマンド講座はいつでもポイントを見ることができて良い。2週間は見返したい。」と笑顔で語る。

 

広報業務に生かす
化学メーカーに勤務するAさんも異動を機に受講した一人だ。2023年2月に人事部門から広報担当へ。広報の業務はイントラネットを使った社内広報と社外への会社案内、サステナビリティ報告書制作、プレスリリース発信など多岐に渡る。印刷物の色味がわかるようにという思いから4月にJAGATオンデマンド講座の受講に至った。

「全く経験が無かったため、正直に言って講座の評価を今の段階で正確にジャッジすることは難しいですが印刷の基礎を学べたよい機会となった。内容はききやすいし、わかりやすい。写真の輝度や色味をアプリ上で調整する作業の説明は、その後の実務においてイントラネットに写真をアップする際や、制作物の表紙の色味を検討する際に参考になった。オンデマンド講座は聞き直したり場合によっては復習できたりして良い部分もある。」

Aさんはコピーライティングや心に刺さる印刷物の作り方にも興味を持っており、貪欲に学びを継続する。

 

社内教育の教科書として活用する
ゲームメーカーで印刷物の発注サポートを務めるBさんはDTP教育の現状確認を目的に受講した。Bさんはすでに印刷の知識と経験を持っているが、社内で教育的立場になるにあたって学び直しのため、なじみのあるJAGATオンデマンド講座を選んだ。「JAGATの講座は聖典です。」とのありがたい言葉も頂いている。

 

印刷発注者が受講する利点
上記3名のように印刷の勉強を始めた方、学び直しをされた方と立場は違えどオンデマンド印刷基礎入門講座の評価は上々である。本講座は印刷業務や技術に関する知識を深めるだけではない。印刷発注者にとっては印刷会社やデザイン会社へ正確な仕様や要件を伝えられ、プロジェクトの効率性の向上、高品質な印刷物の制作につながるものだ。またオンデマンドで約2週間いつでも重点的なポイントを見返すことができるので、多忙な業務の隙間時間を有効活用できる利点もある。これからも印刷会社だけでなく印刷発注者の皆様の受講をお待ちしている。

(CS部 河原 啓太)

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