投稿者「丹羽朋子」のアーカイブ

エキスパート優待案内 2019年夏

エキスパート有資格者の皆様に提供させていただく各種優待制度のご案内です。
エキスパート受験予定者向け資格者ご本人優待や、現役エキスパート推薦による受験予定者に向けたご優待をご紹介しています。

  • 優待の申込は期間限定です。各ご優待の申込期限を必ずご確認のうえ、お申込ください。
  • 今後も優待制度のご案内はメールでお送りしてまいります。ぜひ基本台帳にメールアドレスをご登録ください。

    エキスパート優待制度

    1.有資格者ご本人ご優待

    ダブルライセンス取得推進優待

    受験予定者入手必須の模擬試験問題を無料にて進呈いたします。
    この機会に是非DTPエキスパート/クロスメディアエキスパート 2種の資格取得をご検討ください。

    2.第52期DTPエキスパート/第28期クロスメディアエキスパート受験予定者ご優待

    メディアビジネスの牽引役となるべきより多くの人材に対し、本試験を受験しやすい環境を提供するため、現役エキスパートの方のご紹介により受験予定の方の 受験準備にご利用いただける優待特典をご案内いたします。

    優待特典

    模擬試験問題を無料送付

    優待対象者

    第52期DTPエキスパート/第28期クロスメディアエキスパート認証試験を受験予定で、今後印刷メディア設計およびコミュニケーション戦略の企画提案展開等に臨む可能性のある方。

    • 優待制度の趣旨に鑑み、受験を予定していない方のご利用はお断りいたします。
    • お申込みには、ご紹介者となるエキスパート有資格者のエキスパートIDおよびお名前が必要となります。

    申込方法

    申込期間 2019年6月25日~2019年8月5日

    エキスパートWeb基本台帳より優待特典利用申込書をダウンロードのうえ、各優待の申込期間内にお申込みください。
    エキスパートWeb基本台帳 ログイン

    ログインには、エキスパートIDおよびパスワードが必要です。
    パスワードがお手元にない場合は、ログイン画面の「パスワード照会フォーム」より取得してください。

    ログイン後画面
    エキスパートWeb基本台帳優待案内リンク表示
    • ご住所など登録情報に変更はございませんか?エキスパートWeb基本台帳でご登録情報をご確認ください。
    • 基本台帳はメンテナンスのため6月下旬より一時的にアクセスできなくなることがございますのでご注意ください。
    ご注意

    第52期DTPエキスパート認証試験/第28期クロスメディアエキスパート認証試験の受験は、別途申請が必要です。
    受験申請は、下記より行って下さい。
    第52期DTPエキスパート認証試験 受験申請
    第28クロスメディアエキスパート認証試験 受験申請

    対策セミナー優待価格受講

    試験対策セミナーをお得な優待価格でご受講いただけます。
    ※有資格者ご本人がもう一方の資格の取得のためにセミナー受講される場合も優待価格で受講いただけます。【有資格者ID】欄に、既に取得している資格のエキスパートIDをご記入ください。
    お申込み方法等詳しくは、各対策セミナー案内ページよりご覧ください。

    【2019/6/27 大阪開催】DTPエキスパート受験対策講座

    一般:9,720円(税込)
    ⇒ 優待(JAGAT会員・大印工組合員・DTP有資格者紹介優待):7,560円(税込)

    *最新模試験問題含む

    【2019/7/5】課題解決のための『クロスメディアエキスパート論述対策講座』東京-大阪ライブ

    ●東京会場

    一般:14,040円(税込)
    ⇒ 優待(JAGAT会員またはDTPエキスパート有資格者):9,720円(税込)

    ●大阪ライブ中継会場

    一般:11,880円(税込)
    ⇒ 優待(JAGAT会員またはDTPエキスパート有資格者):8,640円(税込)

    【2019/7/20 東京開催】第52期DTPエキスパート対策講座―試験問題ポイント解説―

    ●模擬試験およびポイント解説講座(全日受講)

    一般価格:16,200円(税込)
    ⇒ 優待(JAGAT会員またはDTPエキスパート有資格者紹介優待):9,720円(税込)

    ●ポイント解説講座のみ(午後受講)

    一般価格:14,040円(税込)
    ⇒ 優待(JAGAT会員またはDTPエキスパート有資格者紹介優待):8,640円(税込)

*最新模試験問題含む

【資格者インタビュー】印刷を知ることで デザインの可能性を広げたい

レンゴーグループの朋和産業株式会社は、軟包装を軸にパッケージング・ソリューション・カンパニーとしてデザインの提案から製品の製造まで一貫生産体制でサービスを提供する。桑原 麻理子氏は入社7年目で、現在は軟包装パッケージの製作業務を中心に活躍中である。

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桑原 麻理子氏

朋和産業株式会社 営業部門 開発本部マーケティング部一課

現在はどのようなお仕事を担当しているのですか。

デザイン系の学校を卒業後、新卒で入社しました。軟包装パッケージを中心に印刷用版下データの制作、印刷会社へ のデータ入稿、文字校正、色校正など後工程のスケ ジュール管理といった業務を担当しています。

DTPエキスパート資格を取得したきっかけは何ですか。

入社時は、特に印刷の知識はありませんでした。もちろん、グラビア印刷の仕組みなどの研修はありましたが、デザイン職として実際の業務を始めると、印刷 しにくい色やデザインを避けてほしいと言われても、なぜそれがダメなのかが納得できませんでした。疑問に思って製版、製造部署の人に聞いても、「トーンジャンプが起こる」とか、「印刷のときつぶれる」などと専門用語が出てくると、どのような意味で言っているのか、なぜそうなるのかが分かりませんでした。そこで、まずは印刷の仕組みや用語を知らないと、なぜそのデザインがダメなのか製版部へ問い合わせることができないと思い、広く印刷の勉強をしようと考えました。そうした内容の勉強方法を探した際に、DTPエキスパート認証試験を見つけ、適切と思い取得することにしました。

お客様から見たら、印刷会社が提案してくるデザインは正しく印刷できるものと思っていただいているわけで、そうでなければ信頼を失います。そういった自分の立ち位置を認識し、しっかりと印刷を理解したうえでデザインを作りたいと思うようになりました。印刷の難しさを考慮することで表現の幅を狭くしてしまう可能性もありますが、印刷を理解していれば、逆にこういう表現は可能か、どういう対策をしたら可能になるかを製造現場の人と相談しながら、新しい表現にチャレンジできるのではないでしょうか。

DTPエキスパート認証試験はオフセット印刷関連の知識が中心となっているため、グラビア印刷と重ならない部分もあるのですが、広く印刷の知識を身に付け各印刷方式の違いを知ることにより、グラビア印刷の利点を理解して現在の業務にも生かしたいと思っています。

資格取得のために勉強してみて、仕事に生きている部分はありますか。

最も有効だと思うのは、色に関する点です。色の見え方の仕組みなどを理解できたことは大いに役立って います。よく「色が合わない」と言われますが、ちょっとした環境が変わるだけでも色は安定しないということ、だからカラーマネジメントが大切だということを実感しています。出向先での業務では、フィルム包装だけでなく、紙のパッケージやシリーズ商品の印刷など、印刷物ごとに別々の印刷会社にデータ入稿することがあります。そうなると、各社印刷方式や印刷環境が異なりますから、基準の色に統一していくことには非常に気を使いますし、難しい部分です。

また、情報デザインの内容も勉強になりました。デザインはなんとなく見た目良く作れてしまうところがあり、最初はそこに疑問を持っていませんでした。2年、3年と経験を積むうちに、自分の中で、何を根拠にこれを作っているのだろう、何を根拠にこのデザインをお客様に提案しているのだろうと思うことが出てきました。なぜそのようなデザインをしているのかを自分の中で消化したうえで表現しなければ、説得力のあるデザインはできないと考えています。理論や知識の裏付けがあることで自信を持ってデザインできるようになったという点は、現在の仕事に生きていると思います。

情報システムカテゴリーで学ぶコンピューターの仕組みなどは、普段何気なく扱っているデータのつくりなど知らないことが多かったので、興味深く勉強できました。

パッケージならではの難しさはありますか。

一般消費者向け製品のパッケージに携わっているので、いかにして店頭で商品を手に取ってもらえるかという点において、パッケージは重要な役割を果たしていると思います。パッケージは商品の顔であり、ひいてはブランドオーナーの顔でもありますから、デザイン面、品質面ともに、お客様の要望に応えていけるように心掛けています。それでも商品企画が二転三転したり、いざ市場に出してみると思ったような反響が得 られずパッケージ変更となってしまったり、ということもあり、難しさを感じています。

今後、こんな仕事をしてみたいということはありますか。

自分の手掛けた商品がス―パーなどの店頭に並ぶと、やはり達成感、やりがいを感じます。今はフィルム包装の仕事が主ですが、もっと広く紙を含めたページものや広告デザイン、セールスプロモーションなどさまざまなデザインに携わってみたいという希望もあります。それぞれの領域で求められる決まりごとや業務知識もあると思うので、勉強する意識は持ち続けていきたいと思っています。

そういう意味では、先日初めて受けたDTPエキスパートの更新試験は、新しい分野の問題もあり、答えるためにいろいろと調べなければならず、良い勉強の機会になりました。

取材・まとめ JAGAT CS部 丹羽 朋子
-JAGAT info 2019年2月号より転載(一部改訂)-

2019年3月本試験・4月更新試験結果通知発送

本日下記試験の結果通知を発送いたしました。

第51期DTPエキスパート認証試験
第27期クロスメディアエキスパート認証試験

第51期DTPエキスパート認証更新試験
第27期クロスメディアエキスパート認証更新試験

JAGAT資格制度事務局

【資格者インタビュー】未来を見据えた 自発的なスキルの形成

広研印刷株式会社 メディア情報本部に勤務する三枝 祐介氏は、2010年よりDTPオペレーターとしてのキャリアを始め、広研印刷株式会社に入社して5年目となる。「会社の業務の方向性の中で自身に求められるものは何か」「未来を見据え自ら習得すべきスキルは何か」に対し意識的に取り組む三枝氏の活躍についてお話を伺った。

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三枝 祐介 氏

広研印刷株式会社 メディア情報本部メディア制作部

 

会社ではどのような業務を担当していますか。

DTP 制作を行うメディア制作部において、InDesign、Illustrator などのDTP オペレーションを主に行っています。場合によっては面付けやDDCP 出力などの製版業務も行います。その上で、品質担保のための確認作業の効率化(事故防止のためのデータチェック)と、制作作業の効率化(時短・作業精度向上)といった部分で、それらを自動化するスクリプトを管理開発、保守運用する業務も行っています。

私のチームには現在、私を含め6 人の社員がいますが、そのリーダーとしてチームマネジメントをしながら、これらの実作業も行っているという立場です。

DTP 関連のスクリプト開発運用については、どのように習得したのですか?

当社では多能工化が推進されており、さまざまなスキルを身に付けることに対する会社のサポートもあります。そうした中で、制作部としてどのようなスキルがあると会社に貢献できるかという点を上司に相談したところ、「スクリプトに興味があるならやってみるといいよ」といった示唆がありました。スクリプトを書ける先輩がいたこともあり、また自らやってみようという気持ちがあって手を挙げ、勉強を始めました。先輩にアドバイスをいただきながら、途中からはほぼ独学で幅を広げていき、面白くてどんどん詳しくなっていきました。現在では、他部員からのスクリプト制作依頼やクレーム対応時にスクリプトでカバーできる部分がないかなど相談の窓口となり、スクリプトの知識のある同僚も交えて検討しながら橋渡しをしつつ対応しています。

エキスパートを取得しようと思った動機は何ですか?

制作・製版部門であるメディア情報本部では、全員がDTP エキスパート取得を義務付けられています。また、営業部などでも取得が推奨されています。DTP エキスパート取得以前は製版の知識が印刷の知識に結び付かないまま制作を行っていましたが、この資格を取得することにより、印刷の全体工程にわたる知識を習得し理解したうえで業務に取り組めるという足元固めとなりました。

クロスメディアエキスパートについては、何か自身のスキルアップのために資格を取得しようと思い検討し、日常業務に直結するわけではないものの、デジタル関連技術の部分では関連する内容も含まれるクロスメディアエキスパートを取得したいと思うようになりました。資格取得について会社に相談したところ、教材やセミナーの費用は全て負担してもらえました。

クロスメディアエキスパートへのチャレンジは、最初はDTP とはまるで違う山を登っているように感じました。DTP エキスパートはどの分野も直接的に自分の業務につながっているイメージがありましたが、クロスメディアエキスパートでは、予算や工期、マーケティング、環境、経営といった内容が含まれ、どこから手を付けていいか分からないほど未知の分野でした。人に聞いたりインターネットで調べたりしているうちに、少しずつどのような情報ソースに当たればよいかが分かるようになりました。

この資格に取り組んだおかげで現状の社内業務では触れることのなかった領域を知ることができ、新たな視点を得られたところが良かったと思います。ただ、知識という部分ではDTP 業務と関連するところはあると思います。当初まったく勉強せずに問題を解いたときは、6 割ぐらいしか分からなかったのですが、その中でも技術的な問題はほぼ解けました。普段DTP 業務の関連でスクリプトを扱っているので、ネットワーク関連や言語に関するところなどでは日常業務の考え方を生かせたと思います。自分にとっては、マーケティング関連の問題が難しかったですね。逆にそれを詰めていけばいけるかもしれないな、というのが最初の感触でした。

クロスメディアエキスパート取得後、業務に生かされている部分はありますか?

普段制作部の人間は、業務全体の中のごく限られた部分にしか関わっていないため、その部分しか見えていない面があると思います。DTP エキスパートと合わせてクロスメディアエキスパートを取得したことで、page やIGAS などの印刷関連イベントに出向いた際に、印刷という仕事に対するアプローチについて川の上流から下流までの全体を大きく見渡せるようになっていると実感しました。マーケティング、経営などもっと大きな視野で流れを見ることができるようになったと思います。例えば見積もりを出すにしても、自分たち制作の人間は、制作に関する部分しか費用面の知識がなく、企画や開発などにどれだけの費用がかかるといったことを知らずにいました。クロスメディアエキスパートではこうした費用感を学ぶ必要もあるので、業務全体を知るのに役立ちます。自分の関わる仕事に対して、業務全体の中の制作業務の位置付けを感じながら、見通しを持って向き合えるようになりました。

また、営業担当者との会話の中でも、話題に出てくることの意味に察しがつくようになり、今の話題が業務全体のどの段階の話なのかといったことを推し量れるようになるなど、コミュニケーションが図りやすくなったように感じています。

さらに、マーケティングの知識が身に付いたことで、顧客の関心の度合いなどを踏まえてサービスに落とし込んでいくといった考え方ができるようになりました。こうした点は、社内において自らサービスを作りたいと思った時にも役立ちます。現在の自分の業務で言えば、スクリプトを開発運用するにあたっても、社内のニーズを拾って形にして運用フローにのせる、という捉え方は、マーケティング思考が採り入れられたことで良い方向に働いていると思います。現在の業務の課題として会社から言われているのは、「数字を上げることと品質を上げること」です。その課題を解決するためもありスクリプトを使っているわけですが、そうした対策を有効にするには、自分の目の前の業務だけでなく、その前後の工程も把握して全体で捉えなければなりません。全体最適を念頭に置いたものの見方ができるようになった意味は大きいと思います。

社内では、自らの意思でのスキルアップを応援してもらえる空気がありますか。

会社からは「勉強しろ」とはよく言われていますが、強制はされません。自分は、自らやってみたいと思うことに積極的に取り組む性質なのですが、そんなときも社内のさまざまな業務の実務に精通している方々にアドバイスをもらうこともできます。学んでみたいことを自ら提示すると、意思を尊重してサポートしてくれる職場だと思います。

費用面では、参考書籍を購入したり社外のセミナーに参加したりする際は、ほぼサポートしていただいています。自分から勉強したいと思う人には、恵まれた環境だと思います。

その他自身のスキルアップのために取り組まれていることはありますか?

InDesignなど社内に詳しい人がいることについては社内で教えてもらいますが、それ以外の場合はインターネットで調べたり、Twitter で人に教えてもらったりしています。まず関心のあるテーマについて詳しい方に対して自らアクションをとって教えてもらうようにしていますね。参加したセミナーの出席者に自らアプローチし人脈を広げて学ぶこともあります。その分野に詳しい人が一人いれば、そこからたくさんの情報が得られることが多いのです。

各種勉強会などに参加して人脈を広げ、時には自分が講師となって人に教えることもあります。社外で学びの場を持つことでかえって自社の強みが見えるところもあり、また外部からの刺激を受けることもあるなど、よい循環となっていると思います。

今後のご自身の仕事の展開について、どのような展望をお持ちですか。

今後はウェブの開発などを絡めて仕事の範囲を広げていきたいと思い、今勉強しているところです。例えばPDF 入稿によるWeb to print のワークフロー開発などは営業担当者との雑談で話題に出たりもします。こうしたビジネスモデルはDTP オペレーターが介在しない業務を想定することになりますが、時代の要請にも応えながら業務を捉えなければなりません。そのためには、なるべく幅広く勉強して先手を打ち、仕事の範囲を広げる必要があると思っています。会社の業務が広がり存続していかないことには、個々の仕事も続きませんので、会社が変化すれば、自分たちも変わっていかなければならないと思っています。

取材・まとめ JAGAT CS部 丹羽 朋子
-JAGAT info 2019年2月号より転載-

【資格採用企業インタビュー】経営陣自ら資格を取得し 社員の意欲を引き出す

新宿区西早稲田に本社を置くタクトシステム株式会社は、カタログ制作を中心に業務を展開するコンテンツ制作会社である。現在では、カタログ制作の業務改善提案や、エンドユーザーへの訴求効果を高める手段の提案など、マーケティング業務も視野に事業を展開している。
取締役の大熊 努氏は、2017年8月のクロスメディアエキスパート資格取得に続き、2018年8月にDTPエキスパート資格も取得した。経営陣自ら両資格に取り組まれた背景を含め、タクトシステムの人材育成方針等についてお話を伺った。

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大熊 努 氏
タクトシステム株式会社 取締役/経営管理本部長

貴社の事業と最近の傾向についてご紹介ください。

10 年ほど前、通信系の上場会社であるフォーバルテレコム株式会社が、当社を100%子会社化しました。私自身もフォーバルテレコムグループ出身のため、印刷業界は経験ゼロというところから始めています。もともとフォーバルグループは通信系の会社が中心であるため、グループ内での当社の位置付けは異質に感じられるかもしれませんが、顧客基盤の共通化による異業種シナジー効果を期待していました。

当社はカタログ制作が売り上げの7~8 割を占めています。ただし、カタログによる訴求効果が薄れてきている面もあり、お客様からは従来通りのカタログだけでなくさまざまな手段を提案してもらえないかという要望があります。こうした現況を踏まえ、マーケティング視点を持ったエンドユーザーとのコミュニケーションを念頭に置いた提案や、カタログ制作での業務効率改善の提案なども行っており、現在はそうした業務の比重が高まってきています。

従来事業に加え新規事業も増えていく中で、貴社では人材にどのようなことを求めていますか。

人材育成については、OJT だけでは欠落してしまうところがありますので、資格を取得して知識の欠損を埋めることを推進しています。フォーバルグループの会長(大久保 秀夫 会長)は自らも国家資格を取得するなど、グループ全体で前向きに資格取得に取り組むことを推奨してきました。

10年前の子会社化の際、フォーバルテレコムの上層部は当社でも資格取得に取り組もうと話したのですが、当時社員には資格取得に対して懐疑的な空気がありました。3年ほど前にフォーバルテレコムから現社長(梅林 保典 社長)が社長に就任後、あらためて資格取得を推進していこうという機運が本格化しました。梅林自身も資格取得については非常に積極的に取り組んでいます。

トップダウンで資格取得を推進するのは難しい側面があると思いますが、資格取得の機運が高まった要因は何ですか。

グループ内の会社で積極的に取り組んでいるため、当社でもやらざるを得ないという雰囲気になってきました。外圧の影響というのでしょうか。当初社員は嫌々取り組んでいる感もありましたが、そのうち積極的に取り組む人間が出てきました。会社の推奨資格は幾つかあるのですが、その中で比較的やさしい資格から取り掛かっていき、最終的には当社の核であるDTP 制作に最も近い資格であるDTP エキスパートを筆頭に取得してほしいという方針を掲げ、3年近くが経過したところです。現在では、資格取得を盛り上げていこうという声が社員の中から立ち上がってくるようになりま した。

貴社のウェブサイトには、取得資格の一覧など詳しく掲載されていますね。

ウェブサイトで掲載もしていますが、さらに資格取得を推進する中で、毎月一回資格取得者を掲載した社内通達を出し、全社員に対し閲覧を必須としています。会社推奨資格のうち、新たに資格に合格した社員の情報と、これまでの取得者、累計合格者の一覧をまとめたものです。当社の推奨資格には3 段階あり、推奨資格、昇格要件資格、一時金支給対象資格、というものがあります。エキスパート認証資格はその全ての対象となる資格に位置付けています。これを定期的に社員の目に触れるようにし、各自の取り組み意欲を刺激しようというのが目的です。

費用面の会社からのサポートとしては、全ての推奨資格について、合格の場合受験料を負担し、また一時金対象資格については、資格ごとに規定を決めて一時金を支給しています。

資格取得に対して社内を盛り上げる雰囲気づくりでご苦労された点、工夫された点はありますか。

今、中心的に取り組んでいるのは若い層なのですが、マネージャー層にはまだ資格取得に対するアレルギーがあるようです。これを解消するには、まずは経営陣である私自身が会社推奨資格をすべて取得したうえで、こういうメリットがあるということを話していこうと思い、今回もDTPエキスパートに取り組みました。

実際に取得してみると、この資格の必要性を実感しました。オペレーターや制作業務者向けに最適といわれている資格かもしれませんが、私が取り組んでみて感じたのは、営業部門や生産管理部門などが取得するとむしろ良いのではないかという点です。体系的な知識が身に付くため、トラブルがあったときなどの知識の拠りどころになります。今後そういう方向で勧めていこうと思っているところです。

資格を推進することで、社外からの反響はありますか。

弊社CMB(クロスメディアビジネス)事業部門に、クロスメディアエキスパートを取得した者がいるのですが、その者が中心となり営業とタッグを組んで、資格で得た知識をベースにして弊社のマーケティングを積極的に行っています。クロスメディアからスタートしまして、GAIQ(Google アナリティクス個人認定資格)で得たスキルなども含めて弊社のマーケティングを行ったところ、その成果が表れてきているのです。今まで新規開拓が思うように進まなかったのですが、ウェブやマーケティングオートメーションなども絡めて取り組んだところ、今まで弊社が相手にしていただけなかったお客様からお問い合わせが来るようになりました。資格取得推進が営業面、顧客開拓に結び付いたという実感があります。

会社として資格に取り組むメリットはどのような点ですか。

資格で得た知識が業務に直接生かせるという点が最も大きいと思います。

私は、学生の頃に公認会計士の勉強をしたことがありました。資格に向けた勉強の中で得た知識が30年たった今の業務に非常に有効に生きていると感じています。ですから、この業界での大型資格と言えるDTPエキスパートを勉強することで得た知識やツールの使い方などのスキルは、業務に大きく生かされてくると思います。そうした勉強とは確実に身になるものなのだ、ということを社内で伝えて啓蒙していき、社員をやる気にさせていきたいと思っています。

人材の成長を促すプロセスとして、資格以外に取り組まれていることはありますか。

基本的に外部のさまざまな研修を受けさせています。DTP に関するものはもちろん、またDTP の周辺領域として、最近ではRPA など、印刷だけではなく他の領域との接点に関わる研修にはよく参加させています。その他展示会なども含め、業務に役立つものであれば、部門長の判断もありますが、行けるときにはできるだけ参加し、成長してもらいたいと思っています。

今後、社員にはどのような人材に成長してもらいたいとお考えですか。

本来の業務に関する知識はエキスパート資格により補完するよう取得を促進していくとともに、簿記検定などにも取り組み、会社の数字も分かる社員、経営者の視点を持つ社員に育ってほしいと思っています。自分たちの業務がどれだけ会社としての成果につながっているのかという点を客観的に数字で捉えることは重要です。制作業務など目の前の作業のみを中心に行っていると数字意識を持たなくなりがちですが、会社組織ですから、会社の目線でも考えられる視点は持ちつつ成長してもらいたいと思います。

取材・まとめ JAGAT CS部 丹羽 朋子
-JAGAT info 2019年2月号より転載-

2019/7/20 第52期DTPエキスパート対策講座(解説講座のみ)

 

セミナー名 2019/7/20 第52期DTPエキスパート対策講座(解説講座のみ)
開催日:2019年7月20日(土) 13:00-17:00
参加費(税込):
一般 14,040円 優待(JAGAT会員またはDTPエキスパート有資格者(紹介)優待) 8,640円  

参加費お振込み先:みずほ銀行 中野支店(普)202430  シャ)ニホンインサツギジュツキョウカイ

申込みは、下記のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押してください。
※ご注意ください※
本 メールにご登録いただくと、申込完了メールが送信されます。登録後、数分経ってもメールが受領できない場合は、迷惑メールフィルタ等の要因が考えられま す。その場合は、お手数ですが、メール(webmaster@jagat.or.jp)またはTEL(03-3384-3115)までお問合せください。

    0.参加費用


    ・ポイント解説講座のみ 一般(14,040円)・JAGAT会員またはDTPエキスパート有資格者紹介優待(8,640円)

    ■参加人数

    ・ポイント解説講座のみ 一般(14,040円) 
    ・ポイント解説講座のみ 優待(JAGAT会員またはDTPエキスパート有資格者紹介優待)(8,640円) 
    ※有資格者紹介優待の場合:ご紹介者エキスパートIDとお名前をご記入ください。

    ■受講料お振込み予定日

    ※カレンダー形式日付選択が表示されない場合は、YYYY-MM-DD(例:2017-12-05)で入力してください。

    1.会社の情報

    ■社名(例:公益社団法人日本印刷技術協会) ※必須

    ■シャメイ(例:ニホンインサツギジュツキョウカイ)

    郵便番号(例:166-8539) ※必須

    ■住所1(例:東京都杉並区和田1-29-11) ※必須

    ■住所2(例:印刷技術協会ビル3F)

    2.申込みする方の情報


    申込む方と参加される方が異なる場合は、請求書をお送りする方の情報をご登録ください。

    ■部署名(例:総務部)

    ■役職名(例:課長)

    ■お名前(例:印刷 太郎) ※必須


    申込者は参加しない

    ■メールアドレス(例:taro_insatsu@jagat.or.jp) ※必須

    このメールアドレスに登録完了メールが送られます。

    ■TEL (例:03-3384-3115) ※必須

    ■FAX(例:03-3384-3168)


    FAX受講証をご希望の場合は、この番号に受講証が送られます。

    2.申込者以外の参加者情報


    申込む方と参加される方が一緒の場合は、本欄は入力不要です。

    【参加者1】

    ■部署名(例:企画営業部)

    ■役職名(例:主任)

    ■お名前(例:印刷 花子)

    ■メールアドレス(例:hana_insatsu@jagat.or.jp)

    【参加者2】

    ■部署名(例:企画営業部)

    ■役職名(例:主任)

    ■お名前(例:印刷 次郎)

    ■メールアドレス(例:jiro_insatsu@jagat.or.jp)

    【参加者3】

    ■部署名(例:企画営業部)

    ■役職名(例:主任)

    ■お名前(例:印刷 次郎)

    ■メールアドレス(例:jiro_insatsu@jagat.or.jp)

    ■その他備考

    3.受講証の受け取り

    受講証について、ご希望の受け取り方法をお選びください。

    複数名で有料セミナー申込み:「FAXで受け取る」を選択すると、参加者ごとに参加証を受け取れます。

    無料参加イベント申込み:「メールで受け取る(受領メールを印刷する)」を選択お願いします。
    メールで受け取る(受領メールを印刷する)FAXで受け取る

    4.JAGATからのご案内について


    よろしければJAGATからセミナー開催案内や関連のご案内を送付させていただきます。

    不要の方はチェックを入れてください。

    JAGATからの案内を希望しない


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    お申込みありがとうございます。登録完了メールをお送りいたしました。
    しばらくしてもメールが届かない場合は、お手数ですが再度ご登録いただくか、
    webmaster@jagat.or.jpまでお問合せください。

    【第27期与件:オーダースーツ】クロスメディアエキスパート 記述試験

    状況設定について

    あなたは、首都圏にある中堅総合印刷会社のX社に勤務するクロスメディアエキスパートである。X社は、商業印刷物やSP企画・制作、Webサイトの構築・運用のサービスを顧客企業に提供している。X社にはデザイン制作、およびWebコンテンツや映像・動画の企画制作を専門とする系列子会社があり、グループ総従業員数は160名である。

    A社提案プロジェクトについて

    オーダースーツの製造と直販を手掛けるA社は、X社が過去に取引を行った顧客企業である。同社のチラシ・パンフレット製作やWebサイトの一部を手がけた実績もある。
    営業担当者より「A社は生活者との新しいコミュニケーション戦略を検討している」との報告があった。そこでX社では、営業部門や企画部門、制作部門に所属する数名で、A社提案プロジェクトを立ち上げることになった。クロスメディアエキスパートであるあなたは、本プロジェクトのリーダーを任命された。
    X社は、本プロジェクトにて提案書を作成し、2週間後の2019年3月27日にA社へ提出する予定である。

    面談ヒアリングについて

    A社について調査を進めたところ、X社の競合企業Y社がインターネットやモバイル端末を活用した企画提案を行う準備をしているとの情報が入った。X社は、営業担当者が中心となり、社長と事業企画部長と面談(※ヒアリング報告書参照)を実施した。
    A社は、コミュニケーション戦略を立案するにあたり、社外からの優れた提案を取り入れ、実施を検討する方針である。

    2019年3月15日

    A社ヒアリング報告書

    X社 営業部 第一課
    牧野 沙織

    概要:A社からの提案依頼に伴う、ヒアリング調査
    日時:2019年3月13日(水) 10:00~12:00
    対応者:滝田社長、長谷川事業企画部長

    1.提案へ向けて

    A社は、紳士スーツの製造~卸~販売というサプライチェーンにおいて、時代に合わせたポジションを自ら開拓し、事業展開している。1923年の創業当初は服飾生地の卸商であったが、戦後、2代目は紳士用オーダースーツの製造を始めた。その後、3代目の時代に大手百貨店向けのオーダースーツ製造が拡大したが、百貨店の業績不振により経営が悪化。現社長(4代目)の立て直し方策のうち、オーダースーツ「TAKITA」の直販事業により、業績回復を果たしつつある。
    現社長の滝田展隆は、「体に合わないスーツほど格好悪いものはない、日本人のスーツ姿を格好よくしたい」と言っており、TAKITAとは異なる新ブランド「テーラー滝田」を創設した。次のステップは、オーダースーツのわかりやすい説明とブランド認知を拡大させることである。ネットを通じて生活者とのコミュニケーションを確立し、関係性を重視した継続的なプロモーションの実現を模索しており、それに伴うコンテンツやメディア展開案を求めている。

    2. 施策の運営と実施効果測定

    • 週単位でメディア展開の実績を確認したい
    • 可能な範囲でメディア利用者のレスポンスを把握し、活用したい
    • A社の担当者は、店舗チェーン本部の運営部を中心に2名を予定

    3.想定予算

    • 印刷物やWebサイトの企画・制作、ハードウェア、ソフトウェア、開発費などで、総額1,800万円以内を想定(初期費用のみ。サービス開始後の維持費は別途算定として構わない)

    4.施策の実施期間

    • 2019年4月に発注先を選定。5月に要件定義と設計、6月~7月に準備、8月は閑散期なのでテストのみ。施策は9月1日に開始し、2020年2月末までの半年とする。その後、施策の評価と見直しを行う。

    5.市場動向:紳士スーツ市場とオーダースーツ業界について

    • 戦前までの紳士スーツは、個人テーラーに注文するオーダーメイドが一般的だった。
    • 1950年代後半~1960年代頃、紳士スーツ既製品の大量生産が始まり、高度経済成長とともに百貨店などを通じて販売されるようになった。
    • 1970年代以降、大手アパレルメーカーのブランド戦略が奏功し、有名ブランドスーツの販売が増えていった。
    • 百貨店は有名ブランドの既製スーツ販売が中心であり、それ以外にオーダースーツ部門が併存する形式となっている。
    • 1970年代~80年代に、郊外型紳士服店が誕生し、低価格(3〜4万円)の紳士スーツ既製品の販売が始まった。後に大手紳士服チェーンへと成長した。
    • 大手紳士服チェーンは、2000年頃より「スーツTOWN」「スーツSelection」など若者向けの別ブランドを立ち上げ、既製スーツを販売している。
    • 1990年代以降、アパレルCAD/CAMの開発が急速に進展し、世界的に普及した。アパレル製品のデザインや生地の裁断に利用されている。既製スーツやオーダースーツにおいても、日常的に使用されている。
    • 近年、有名既製服ブランド並みの高級感・オシャレ感と価格(6~8万円)を売りにしたオーダースーツ専門店も登場し始めている。
    • また、大手紳士服チェーンでも低価格オーダースーツブランドを創設し、オーダースーツ専門店の開設を始めた。主力の既製品スーツより若干高額(4~5万円)の設定である。

    6.A社の創業と事業モデルの変遷

    • 1923年、滝田定三がA社を創業。当初は服飾生地(スーツ生地)の卸商であった。
    • 1950年頃、2代目の滝田茂司はオーダースーツの製造・販売を始める。
    • 1960年、大量生産が可能な縫製工場を設立。紳士スーツの国内需要は高度経済成長とともに大きく成長したため、事業は安定した。
    • 3代目の滝田久仁雄は、国内工場をさらに強化・拡大(宮城工場を新設・稼働)し、大手百貨店のオーダースーツ製造を受託する。
    • 1989年、中国・北京市にオーダースーツ工場を建設、日本への輸出と中国国内での製造・販売を開始する。
    • 1990年代より積極的にCAD/CAMシステムを導入し、採寸データによる裁断自動化を推進。
    • 2000年に主要取引先の大手百貨店が破たん。A社売上の半分以上を占めており経営危機となる。
    • 2004年、現社長の滝田展隆が直販戦略を打ち出す。東京神田にオーダースーツ直販店「TAKITA」1号店を開店。
    • 自社中国工場の品質は年々向上し、OEMや卸先にも認知された。安価な中国製と細かいオプションが可能な国内工場製の2グレードを提案できるようになり、利益が拡大した。
    • CADシステムを活用したマシンメイドのフルオーダーと工場直販により、低価格・高品質のオーダースーツ提供を実現。他社のオーダースーツ事業との差別化を図っている。

    7.A社の現在の事業と直販店「TAKITA」

    • 現在の事業構成は、オーダースーツ直販、オーダースーツOEM、オーダー礼服・オーダー制服の製造・販売、オーダースーツ販売店の開業支援などである。
    • オーダースーツ直販店「TAKITA」は、「安価で良質のオーダースーツを提供する」方針で、インターネットおよび周辺地域にアピールする手法で成果を上げている。
    • 2018年時点で「TAKITA」は全国で42店舗を運営している。
    • 「TAKITA」の店舗の多くは商業ビルの2階以上にあり、目立たず高級感もない。店舗を見て来客するのではなく、ネット検索やネット広告で知って来店することがほとんどである。
    • Webサイトの来店予約フォームで、来店受け付けを行っている。予約して来店した客は、ほぼ採寸後に注文している。
    • A社のオーダースーツは、初回特別価格19,800円、通常で24,800円(オプションや生地により価格は変動)。マシンメイドのフルオーダーと工場直販によって、高品質と低価格を実現。
    • 大手紳士服チェーンの既製スーツ価格帯が2~4万円であり、価格面の競争力は高い。
    • オーダースーツの出来は「注文者の身体的特徴や要望を採寸データに反映すること」にかかっている。「TAKITA」では必ず来店してもらい訓練されたスタイリストが会話しながら採寸する。
    • スタイリスト教育には力を入れており、接客・スーツ知識・Web知識など、毎年2日間のスキルアップ研修を実施している。

    8.「TAKITA」の販売促進

    • Webサイトでは、「マシンメイドによるオーダースーツ」のメリットや高品質など自信をアピールしている。価格はオプションも含めて公開されており、シミュレーション可能。
    • インターネット広告やSEO対策を通じて、低価格オーダースーツに関心ある層に「TAKITA」を訴求している。
    • パンフレットの他に小冊子「はじめてのオーダースーツ採寸」を作成し、店頭やイベント等で配布している。小冊子はオーダースーツの敷居を低くする目的だが、分り易いと好評である。
    • 社長が自らオーダースーツ姿で富士登山や東京マラソンなどに挑戦し、YouTubeチャンネルで動画配信している。TVの経済番組やニュース番組の取材を何度か受け、放映された。
    • オフィシャルスーツサプライヤーとして、プロサッカーチーム(Jリーグ)やプロ野球チーム等にオーダースーツを提供している。団体肖像権やチームロゴなどの使用権を得て、Webページやポスター・パンフレットに選手のスーツ姿を掲載している。
    • オーダースーツ完成時に試着写真をスタイリストがスマートフォンで撮影し、Webページの「お客様スーツコレクション」で紹介している。撮影レベルには個人差があり、写真掲載の評判は必ずしも良いとは限らない。
    • Webの登録会員やメールアドレスを登録した人向けにメルマガを配信(月1回)している。
    • メルマガ・コンテンツのスーツ豆知識「紳士のたしなみ」シリーズには固定ファンがおり、好評である。
    • 公式アカウントとして、Facebook・Instagram・Twitterで情報発信をしている。
    • 店舗近隣地域への新聞折込チラシは、集客効果が小さく配布していない。

    9. A社の新ブランド「テーラー滝田」

    • 「TAKITA」は有名ブランドや大手紳士服チェーンに比較すると一般的な認知度も低く、低価格のアピールに留まっている。
    • 今後、さらにオーダースーツ市場への参入が増え、競争が激化する兆候がある。
    • そこで、より高級感やオシャレ感を持たせた新ブランド「テーラー滝田」を創設した。価格帯は、3~5万円とする。
    • 熟練スタイリストの存在や店舗での採寸、豊富なオプション類、利用者の満足度などをアピールしたい。
    • 2018年、1号店として新宿店を開設した。新規開店、および既存「TAKITA」からの改装店と併せ、今後3年間で12店舗の設置を予定している。
    • 基本スタイルとして「ニューブリティッシュ」「イタリアンソフト」「アメリカントラディショナル」を選択し、オーダーする。
    • ターゲットは、オーダースーツに関心のある20~30代の若年層を中心とする。
    • 初めてスーツを購入する大学生は、主要ターゲットの1つである。
    • 女性スーツの拡大を狙いたいと考えている。
    • 採寸の抵抗をなくしてもらうため、女性スタイリストを全店に配置する予定である。
    • コンセプトは「自慢したくなる、贈りたくなるオーダースーツ」である。高級生地や遊び心のあるオプション選択を充実することで、ブランドの差別化を行う。
    • 店は伝統を醸し出すべく、ロンドンの名門紳士服店通りSavile Row(サヴィル・ロウ)にある店づくりを参考にした。

    10.「テーラー滝田」の販売促進

    • 大学構内の広告掲示は認められていないが、首都圏の大学カフェテリアでは、テーブルに三角POPスタンドで広告を出すことが許されている。
    • 大学周辺駅でのチラシ・ティッシュ配布は、過去の経験から効果はかなり限定的である。
    • 認知拡大策の1つとして、「テーラー滝田」二つ折りギフトカードを主要ネットショップで販売する。ギフトコードが印字されており、1万円、3万円、5万円の商品券に相当する。
    • スーツは半耐久消費財であり、次回来店してもらえるのが1年~数年先になることもあるため、その間も継続的なコミュニケーションによってブランドの親近感を維持したい。
    • 購入者限定で誕生日2か月前に5,000円引きクーポンコードを印字したカードDMを送りたい。
    • 注文から受け取りまで約1ヶ月かかるため、この間に「テーラー滝田」を印象付け、さらにファンを増やしたい。
    • Webページ「お客様スーツコレクション」の評価を上げるために、撮影用背景スタンドとカメラスタンドを用意する。スタイリストに撮影技術の講習を行い、スキルアップを図る。

    11. A社「テーラー滝田」の競合(B社「ディスタンス」)

    • 大手紳士服チェーンB社が、低価格オーダースーツの新ブランド「ディスタンス」を創設した。価格帯は「テーラー滝田」と同等の4~5万円である。首都圏の主要ターミナル駅周辺に店舗を設置し始めた。
    • 「ディスタンス」は、スマートフォンによるAI採寸・ネット完結をPRし、注目されている。
    • 「ディスタンス」も、A社同様にプロサッカーチームのオフィシャルスーツサプライヤーになっている。チラシ・パンフレット等では、選手の闘う「決めポーズ」を使っている点などA社と酷似している。
    • また、ネット通販大手のZ社では、スマートフォン採寸によるオーダー方式をPRし始めた。スマートフォンで360度撮影するだけで採寸が完了し、来店不要で受け取ることができる。技術の先進性や未来的なイメージを強調している。店舗へ行けない人たちがメインターゲットと思われ、競合ではない。

    12. 今後の方針

    • 今まで「TAKITA」とコーポレートサイトは同一のWebサイトとなっていた。今後、コーポレートサイト、「TAKITA」、「テーラー滝田」の3サイトとする。先の2つのWebサイト改修は、発注済み。新たに「テーラー滝田」のWebサイトを用意したい。相互送客も行いたい。
    • スポーツチームのオフィシャルスーツサプライヤーとして、選手と同じモデルを販売するときは、今後も選手起用のチラシを活用するが、ビジネス層へ訴求する場合は変えたほうが良いかもしれないと考えている。アドバイスが欲しい。
    • オーダースーツはスタイリストによる採寸が重要と考えており、今後も変わらない。採寸は敷居が高いと感じる人向けに作った冊子「はじめてのオーダースーツ採寸」をビデオ化し、Webでも閲覧できるようにしたい。
    • 今は、注文してくれた帰り際に「出来上がりを楽しみにお待ちください」と笑顔で見送るだけなのだが、本当に「待つことを楽しみ」にできるよう、何かを実現したい。
    • 今回は、「テーラー滝田」のWebサイト、チラシか小冊子もしくは大学カフェテリア三角POPスタンド、サイト内のビデオ、継続コミュニケーション策などを発注したいと考えている。AIDMAやAISAS等の消費行動モデルに合わせて、どのようなメディアとコンテンツ、何を訴求し、どのように各メディアを関連付けると効果的なのか、説明を含めた提案が欲しい。

    A社の概要

    【基本情報】

    • 法人名 株式会社滝田
    • 設 立 1961年
    • 従業員 230人
    • 資本金 5,000万円
    • 売 上 25億4,733万円(2018年3月期)
    • 所在地 東京都千代田区岩本町(本社)
    • 役 員 代表取締役 滝田 展隆、 専務取締役 倉田 博
    • 事 業 紳士・婦人向けオーダースーツの製造・販売、店舗運営支援
    • 事業所 本社、宮城工場、中国(北京)工場、45店舗

    【企業沿革】

    • 1923年 服飾雑貨卸商として滝田定三が創業
    • 1994年 1950年 2代目社長滝田茂司により、オーダースーツ製造を始める。
    • 1960年 オーダースーツ縫製工場を設立。
    • 1972年 工場にオーダースーツ専用ラインを構築。
    • 1986年 3代目社長滝田久仁雄により、大手百貨店や紳士服店からオーダースーツ受注。
    • 1989年 中国北京市にオーダースーツ工場を設立、日本への輸出と現地での製造・販売を開始。
    • 1991年 工場にCAD/CAM(自動裁断システム)導入。型紙不要、省力・短納期に。
    • 2000年 取引先の大手百貨店が破たん。A社売上の半分以上だったため、経営危機となる。
    • 2004年 新戦略として東京神田にオーダースーツ直販1号店「TAKITA」を開設。
    • 2015年 工場直販オーダースーツ事業を柱に、3年連続の増収増益を達成。
    • 2018年 オーダースーツの新ブランド「テーラー滝田」を開設、市場拡大を狙う。

    【経営理念】

    • 少しでも安く、できるだけいいものを。
    • 変化をいとわず、新しいことに挑戦する。
    • 日本のビジネスシーンを明るく元気にする。

    【A社損益計算書】

    単位(千円)
    決算年月 2017年3月 2018年3月
    売上高 2,432,180 2,547,325
    売上原価 1,576,813 1,597,414
    売上総利益 855,367 949,911
    販売費及び一般管理費 764,241 839,721
    営業利益 91,126 110,190
    営業外収益 2,471 2,382
    営業外費用 1,881 1,791
    経常利益 91,716 110,781

    【社長プロフィール】

    滝田 展隆(たきた のぶたか)(1974年生まれ、45歳)

    • 学 歴 :
      1996年 1996年 国立H大学経済学部を卒業
    • 職 歴 :
      1996年 大手化学繊維メーカーに入社。営業マンとしてアパレル関係を担当
      2003年 株式会社滝田に入社
      2005年 代表取締役社長に就任
    • 家族構成: 妻、長女、実父、秋田犬
    • モットー: 「考えるよりも行動」「迷ったら茨の道を行け」「幸せのおすそ分け」
    • 趣味 : 登山、磯釣りなど。

    (設問)与件文を読み、次の設問の解答を、別途配布された解答用紙に記述しなさい。

    [問1]A社の顧客コミュニケーションにおける課題を優先度の高い順に3つ記述しなさい。

    [問2]問1の課題を解決するための具体的なコミュニケーション施策を箇条書きで記述しなさい。
    ターゲット、コンテンツ内容、使用するメディアと選定理由についても記述しなさい。

    (1)コミュニケーション施策
    (2)ターゲット
    (3)コンテンツ内容
    (4)使用するメディアと選定理由

    [問3]A社に提出する提案書を問1、問2の内容を踏まえて記述しなさい。
    (記述形式:A4縦・横書き・3枚)


    【資格採用企業インタビュー】人材の力と組織力で 総合的に顧客をサポート

    『ものづくりとマーケティングプロモーション』をテーマとして掲げる株式会社光陽メディアは、企業としてエキスパート試験に10年以上の取り組み実績がある。人材育成の方針や課題について、取締役管理本部長 大塚 美世子氏にお話を伺った。

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    大塚 美世子氏
    株式会社光陽メディア
    取締役管理本部長/コンテンツ制作部部長

    貴社の事業傾向について変化はありますか。

    当社の業務構成としては、出版・学参関連印刷物が多く、全体の約3~4 割を占めています。その他、商業印刷として販促チラシやポスターの製作、ウェブ制作などもコンスタントに行っています。

    印刷を含めた売り上げは減少下降傾向にあります。その点は当社も例外ではないため、かなりの部分を占める印刷だけに頼らない事業展開を図っています。そうした中、お客様側からの要望としては、お客様の抱える困りごとへの対応が求められる傾向があります。

    そのような事業傾向やお客様の変化を踏まえ、人材には何が求められていると思われますか。

    広範囲の知識や対応力とともに、例えば営業職でいえば、お客様のどのような課題に対しても相談に乗れるような人間力というものが必要になっていることを感じます。そういう人材を育てようとしているのですが、すぐに育つわけではありません。ですので、各人材に知識を身に付けてもらうとともに、会社としての総合力・組織力を生かして対応しようという方向性をとっています。人材教育を経営の方針にしっかりと位置付け、営業、制作、製造現場を含めて課題を明確にして取り組むことを念頭においています。

    また、DTP、ウェブ、印刷というそれぞれの部門が、おのおのの知識や技術力をもって、お客様の要望に沿うよう協力し合いチームとして応えられるような組織づくりに取り組んでいます。

    企業として長年エキスパート資格に取り組まれていますが、どのように取り組みを開始されたのですか。

    10年以上前になりますが、初めは会社としてというより、取得したい意欲のある人には勧めるというかたちで取り組み始めました。数回経過するうちに、会社全体として取得推進する方針となり、試験期ごとに対象者を決め、それらの社員に対して共同で研修会をやったり、社内で模擬試験を数回行ったりするようになりました。個人に任せるのではなく、会社として全職場共同で取り組むという方針で行い、累積合計で80 人以上の社員がエキスパート資格を取得しました。現在も取得したい人には支援をしたり、制作実務経験のない営業がDTP エキスパートを取得する際には実技試験のフォローをしたりしています。

    また、お客様の要望の変化への対応力が求められる中、その基盤となる知識習得の必要性もあり、クロスメディアエキスパート取得も継続的に推奨しています。

    教育手段の中で資格取得をどのように位置付けていますか?

    DTP エキスパートにしてもクロスメディアエキスパートにしても、一過性のイベントではなく、さまざまな対応力の前提となる基礎知識、必須知識として社員全員に取得を推奨しています。資格取得のために専門用語を学ぶだけでも十分に意味があり、そうした基礎知識を身に付けていると実務での対応力も変わってきますので、推奨資格として位置付けています。

    資格取得が実務に生かされていると感じる点、社員の変化を感じる点はどのような場面ですか。

    取り組みを開始した頃は、社員側から負荷が大きいという声もありました。特にDTP については、実技の技術的なところでは苦労していたと思います。とはいえ実際に取得した社員は、自身の日常の業務の中で、習得した知識が血肉となって生かされていると感じているようです。会社としてカラーマネジメントへの取り組みを開始したときには、DTP エキスパートで勉強してきたことが実際に生きているという実感がありましたね。用語を覚えるだけではなく、その展開において社員自身の役に立っているという感触です。

    DTP については、歴史をたどれば文字組から製版工程など膨大な技術の蓄積があるので、一度資格試験に合格したからといって全てが身に付くものではないし、日常的に触れるわけではない部分もあります。しかし、例えば高精細印刷がトレンドになってきた時には、DTPエキスパートで学んだスクリーン線数の知識などが必要になります。習得した知識の必要性を感じない時期もあるかもしれませんが、新たなトレンドが持ち上がり、かえって過去習得した知識が生きてくるということもあるのです。その意味で、印刷に関わり続ける以上、いつどこで必要となるか分からない知識をまずは網羅しておくことは重要だと思います。

    またクロスメディアエキスパートについては、営業職など直接お客様の課題に触れる人には、取得を推奨してきました。組織として各部門協力してお客様の課題に対応するため、制作職の社員でも知識とともに対応力を広げる必要性があります。世の中の傾向はどんどん変化し、それに伴い新しい領域も増えています。

    そういう面では、数年前に勉強したことと同じ勉強をしているだけでは追い付かない、対応できないことも出てきていて、大変だなと思います。お客様の困りごとを解決するにあたり、紙メディアに限らずさまざまなメディアを活用して解決していくという方向の中、クロスメディア資格や各種研修を併せて行い、複合的に人材育成をしています。それら全体の効果として、従来よりも対応力が上がってきているという変化を感じます。

    ビジネス動向の変化の中で、印刷業界に求められていることはどのようなことと捉えていますか。

    お客様側の変化として、お客様自身の事業の発展、売り上げや会員等の増加といった悩み、課題に対し、当社は何をしてくれるのか?という投げ掛けをされるようになってきました。以前であれば、そうした課題解決のためにチラシを作るという答えがあらかじめ出ていたうえで、ではどんなチラシを何部刷りましょうか?というのがお客様との打ち合わせ内容だったのですが、今では、そういった答えはお客様側から示されるのではなく、私どもでサポートできること、何をするのかをこちらから考えなければならない場面が増えてきました。印刷のことだけを考えていたのでは全く対応できないという点で、人材に求められる能力が変化していると思います。この点は、どのようなお客様についても共通している点です。

    お客様からは、悩みや課題に対する総合的な提案を求められています。その際、私たちが解決方法を考えて、こういう方法はどうですか?という提案をするやり取りができなければなりません。例えば印刷なら、価格面では印刷通販が競合するわけですが、プロモーション業務への展開においては別の業界が競合として現れるわけです。新たな競合と対抗していかなければならないわけですから、のんびりしてはいられません。新領域を吸収しつつ、当社が培ってきたノウハウや技術面を生かしてどのようにお客様を総合的にサポートしていくかということが重要です。当社の場合長くお付き合いさせていただいているお客様が多いので、従来のやり方で馴れ合いになってしまう場面もあるかもしれません。そうではなくて、当社も変化しているということをアピールしていかなければならないと思っています。

    出版物を作るにしても、早く安く作ってほしいという要望がお客様からあった場合、制作側に負荷のかかる方法で対応するという単純な捉え方ではなく、早く安くやるためにはお互いにどのように改善していくかをお客様側と一緒に考えましょうという話ができないと、要望に対する限界があります。例えばオンライン校正、オンライン入稿を使って効率化したり、校正回数を減らすための提案をしたりして、その結果安くできたね、というかたちで改善していかなければ、どちらにとってもメリットはありません。お客様にとってもメリットのあるような仕組みを作っていくことが大切だと思います。

    取材・まとめ JAGAT CS部 丹羽 朋子
    -JAGAT info 2019年2月号より転載-

    第51期DTPエキスパート実技試験提出締切

    2019年3月17日(日)実施第51期DTPエキスパート認証試験(本試験)につきまして、実技試験提出を締め切りました。
    お取り組みいただいた受験者のみなさまお疲れさまでした。
    試験結果は、5月下旬に当Webサイトにて掲載予定です。