[コミュニケーションと印刷ビジネス]5-3-1 情報の構造

1つの要素(単体)では価値は低いが、関連するものを1つにまとめたり、まとまった情報の関連性を見出したりすることで、新たな価値を生むことができる。また、既にまとめられた情報を新たな視点で再構築することで、当初とは異なる価値を生むこともある。

情報の構造化とは、複雑な事象を体系的に捉えることで理解可能なかたちに再構築することをいう。

情報の組織化

  • 情報の組織化とは、何らかの軸や基準に沿って情報を分けたりまとめたりすることであり、情報の塊としての働き・意味を見出すように再構築することにつながる。

  • 米国の建築家リチャード・ソール・ワーマン(Wurman, Richard Saul)がLATCH(5つの帽子掛け)という情報の組織化を提唱した。

  • LATCHは次の5つである。
    – Location(位置):地図やエリア等でまとめる。
    – Alphabet(アルファベット):順番や順序等でまとめる。
    – Time(時間):時系列や時間軸等でまとめる。
    – Category(分野):科目や範囲、関連等でまとめる。
    – Hierarchy(階層・連続量):大小、重要度等でまとめる。

情報構造の種類

  • 情報の一要素は他の要素と何らかの関係性を持たせることができる。

  • この関係性は7つの種類に分けることができる。
    – 線形構造:順序があり直線的な流れを表す。
    – 階層構造:カテゴリ等の上下の関係を表す。
    – 並列構造:時間軸や空間軸等において別々の情報が並行に並ぶ関係を表す。
    – 行列構造:縦横2方向の直線的な情報を表す。
    – 放射状構造:情報同士がさまざまな関係を表す。
    – 重ね合わせ構造:情報同士を重ね合わせる関係を表す。
    – 拡大構造:元の情報から一部を拡大して詳細な情報を表す。

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