生成AI活用のリスク管理と価値創造を両立させる「ガイドライン」

掲載日:2026年1月29日

印刷会社は情報漏洩・著作権・品質の3大リスクを理解し、入稿データを正しく扱い、安全な環境下で生成AIを活用することで、営業効率化と付加価値創造につなげることができる。

中小企業の半数が生成AIの活用方針を定めていない

総務省の2024年度調査によると、日本企業における生成AIの利用状況は、「積極的に活用する方針」と「活用する領域を限定して利用する方針」が49.7%(大企業55.7%、中小企業34.3%)となった。ただし、中小企業では「方針を明確に定めていない」47.6%が最も多い。また、生成AIの活用が想定される業務に関しては、55.2%が「業務で使用中」である。

JAGAT会員企業を対象とした「印刷産業経営動向調査」の2024年度調査では、18項目の新技術・サービスの導入状況・満足度などを調査した。生成AIの導入率は、テキスト系が33.7%で8位(前年22.1%)、画像系が32.7%で9位(同24.2%)と導入は進んでいるが、満足度は画像系が14位、テキスト系は15位と低い。

生成AI導入の懸念事項としては、総務省調査では「効果的な活用方法がわからない」が最も多く、次いで「社内情報の漏洩などのセキュリティリスク」「ランニングコスト」「初期コスト」が挙げられている。

生成AIのリスクを減らし活用するために必要なガイドライン

中小印刷会社にとって、生成AI導入の懸念事項としては、①情報漏洩リスク、②著作権・知財リスク、③品質・信頼性リスクの3点が大きな不安要素となる。顧客の情報を預かる印刷会社にとって、これらのリスクに対応することは、以前から当然のこととして行われてきた。ただし、生成AIによって新たな脅威が生まれてきていることに留意する必要がある。

例えば、無料版や個人アカウントのAIサービスに入力したデータは、AIの学習データとして再利用され、競合他社への回答として流出する可能性がある。インターネット上の画像を無断で学習しているツールは、生成物が既存の著作権を侵害する可能性がある。また、事実とは異なる情報をさも真実であるかのように生成する「ハルシネーション」にも注意する必要がある。

page2026セミナー「リスクを価値に変えるAI戦略」では、情報漏洩・著作権・品質の3大リスクを正しく理解し、入稿データの正しい扱い方を学び、安全な環境下で生成AIを活用することで価値創造につなげる具体策を提案する。「データの安全管理代行」を構築するための第一歩として、自社用の「生成AI利用ガイドライン」の策定を勧めている。

セミナー参加者特典として、印刷会社の業務特性に合った「生成AI利用ガイドライン」のひな形をWordデータで提供する。利用可能な生成AIの範囲、入力データに関する禁止事項、生成物の取扱いなどを明確にすることで、実務で使える明文化ルールを構築できる。自社の生成AI利用ルールを整備したい経営者・担当者に役立つものとなるだろう。

(JAGAT 研究・教育部 吉村マチ子)

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