【新入社員意識調査2022】関心のある学習テーマと学び方は何か?

掲載日:2022年6月24日

JAGAT研修に参加した新入社員に対して、就職活動の感想、社会人生活や今後のキャリアプラン等について、匿名によるWebアンケートフォームを利用し意識調査を行った。今回は新入社員が関心のある学習テーマについて紹介する。

去る、2022年4月JAGATは、例年開催している印刷業界向けの新入社員研修を実施した。印刷の基礎知識はもちろん、ビジネスマナーから変化に対応する新たな印刷ビジネスについて幅広く網羅した研修カリキュラムを提供、総勢200名を超える新入社員が参加した。コロナ禍や各社の利便性を考慮し参加スタイルを、オンラインライブ配信、オンデマンド配信、リアル開催と3パターンで提供することで、例年より多くの新入社員から参加いただいた。

また、JAGAT研修に参加した新入社員に対して、就職活動の感想、社会人生活や今後のキャリアプラン等について、匿名によるWebアンケートフォームを利用し意識調査を行った。調査項目が28問と多くの設問に回答いただいた184名の新入社員には、この場を借りて御礼を申し上げる。人事担当者を経由しない匿名の回答のため、忖度なしの素の回答が得られている。今回は、その一部の調査結果を紹介する。

下記は、入社後に実際に会社から提供された教育プログラムのテーマと、4月以降に学びたいテーマについて聞いた項目である。

Q.1新入社員研修としてあなたが企業から提供されたプログラムは何ですか

「ビジネスマナー」「印刷業界の全体像」「印刷技術」は4月の新入社員研修としては、鉄板テーマのため、過半数を超える企業が提供している。一方、「営業・マーケティング」「DTP」「デザイン」等、より実務に近い内容の研修プログラムも3割ほどの企業が、4月の時点で新入社員へ実施していることがわかる。

Q.2今後、あなたが教育プログラムとして関心のあるテーマは何ですか。

新入社員が今後学びたい分野に「印刷技術」が一番に挙げられる。新入社員からのフリーコメントでは、「研修を受けて印刷に興味が出た」「印刷を理解した上で様々な部署を周りたい」と意欲的なコメントが目立った。一方、「初めて聞く言葉が多いので難しい」「印刷の全体像はわかったが仕事をしていないので、理解がまだ浅い」等、今後の課題にも散見される。5月以降は配属先によるOJTと定期的な学習機会を組み合わせて、仕事と印刷技術を関連付けながら、新入社員の理解を促進するフォローアップが求められる。

Q.3学習意欲が高まる研修スタイルは何ですか。

体験とコミュニケーションの重要性
学習効果を高めるには、新入社員のモチベーションの維持、向上が必要になる。トップの回答を得たのが「工場見学・印刷実習」である。特に、営業職に配属予定の新入社員からの希望が高い。「印刷の製造工程を見て体験することで理解を深めたい」「印刷現場を知ることで営業都合だけではない目線を持ちたい」等、前向きかつ本質をついたコメントも散見された。次に、「集合研修(社内講師)」「社外セミナー」が上位にくる。それぞれを回答した新入社員の共通項として、「人とのコミュニケーション」が挙げられる。前者は、「会社の先輩社員の講義は自社を知る上で重要」「社内研修を通して上司や先輩社員のことをよく知れる」後者は、「社内に同期がいないので他社の同世代と関わりたい」「社外の人と情報交換がしたい」とのコメントが多く、コロナ禍で直接的な人との触れ合いが薄まりつつある今、研修を一つの契機に、社内外の人とのコミュニケーションを切望している様子が伺える。

資格試験を希望する新人が増加
次に、「資格試験」は15.5%の回答があった。「体系的に学べて目標と期間が定まるのでモチベーションが高まる」「キャリアアップができる」等のコメントがある。実は「資格試験」を教育プログラムに希望する新入社員が年々増えている。一方、別の設問で、会社から提供される教育プログラムは?と聞いたところ、「資格試験」が教育プログラムに入っていると回答があったのは1.7%に留まっている。選択肢の中で唯一、新入社員が希望するものと、企業が提供しているもので大きな乖離がある。希望する新入社員や若手社員に対しては、資格試験の受験サポートをすることで、モチベーションアップを促す一つの手段となる可能性がある。

以上、新入社員意識調査の「関心ある教育テーマ」の結果を紹介した。次回は「なぜ、印刷会社を志望したのか?今後のキャリアはどう考えているのか?」の回答結果を紹介する。

JAGAT 塚本直樹

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