商品の魅力作りに挑戦し続ける包装のパッションカンパニー

掲載日:2014年8月25日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:商品の魅力作りに挑戦し続ける包装のパッションカンパニー

 

Oce TDS800HBとOce Exec 株式会社東京自働機械製作所

Oce TDS800HBとEngineering Execの導入により,電子ファイリングシステムを刷新, 1日2500枚の図面出力とスムーズな図面入力を実現
 包装機器メーカーの最大手である東京自働機械製作所は,設立以来「たばこ包装機」の歴史とともに歩み続け,その技術を発展,さまざまな分野へと応用してきた。現在では,たばこ製造・包装機械に加え,一般各種自動包装機械,廃棄物処理システムなどを,開発・設計,製造,販売を行っている。生産性の高い包装の実現により,顧客の問題・課題を解決するために,絶えず新しい包装形態や新技術の開発に取り組んでいる。常に創造性,革新性を求め,日本で最初にたばこ,キャラメルなどでオープニングテープ付きの包装を実現した。また,ボックスティッシュ5個パックの取っ手付き包装を可能にしたのも同社の技術である。そのほか,世界最速のたばこ製造用フィルター供給機,新世代ベーリングシステムなど革新的で高品質な製品を提供している。 同社は,新製品の設計・既存製品の設計変更業務において,日々膨大な数の図面データの処理を必要とする。既存の電子ファイリングシステムでは,1日当たり1500枚弱の印刷がせいいっぱいで,また図面の登録でも,煩雑な作業に時間と手間を費やしていた。しかし,Oce TDS800HBとOce Engineering Execを導入することで,2500枚の図面を6時間以内に印刷が可能になり,入力作業も簡略化できた。また,30%のコスト削減を達成した。 製品開発の業務を担う同社の研究所では,新製品の開発・設計に加えて,既に顧客に納入した製品の改善のための設計作業も行っている。電子ファイリングシステムは,設計した図面の管理や出力するために必要になる。 設計図面の管理は,扱う製品の数,種類が膨大で,また部品の数も多岐にわたるため,正確性と確実性と迅速性が必要とされる。

不十分だった既存の電子ファイリングシステム
同社では1998年から電子ファイリングシステムを導入し,包括的な管理をしていた。顧客の要望する製品を短期間で製造,納品するために,製造作業に必要な図面を迅速に準備できることが不可欠であり,電子ファイリングシステムには,優れた性能が必須となる。しかし,同社で運用していた既存の電子ファイリングシステムは,以下のような問題を抱えていた。
 図面出力に掛かる時間
 当初,電子ファイリングシステムの導入により,A2~A1サイズを主に,1日当たり2500枚の図面出力を計画していたが,結果的に1日当たり1500枚しかできず,出力の計画を調整したり,残業をする必要が生じていた。
 図面出力とスキャンの同時処理ができない
電子ファイリングシステムへのCAD図面の登録は簡単に実行できるが,同社には,50万枚にも及ぶ既存の手描き図面があり,それを登録する作業は困難で,図面が必要となった時点でその都度スキャニングを行っていた。また,既存の他社入出力機器では,図面の入出力を同時に処理ができないため,大量出図の際は,入力作業を止めざるを得なかった。
 事前処理作業が必要な手書き図面のスキャン
古く劣化した手描き図面を既存の他社入出力機器でスキャニングする際は,場合によっては1枚当たり30分近い時間を掛けて,前処理を施す必要があった。同社では,スキャナの性能が優れていれば,この作業に費やす時間を減らすことができると考えていた。

Oce TDS800HBを導入
 新システムでは,より作業効率を高められる入出力機器と,その能力を100%引き出すことができる簡単・確実な電子ファイリングシステムを実現することと,同時にランニングコストの低減も目指していた。既存のシステムから容易に移行ができ,運用も満足できることから,最終的にOce TDS800HBとOce Engineering Execを導入した。 「日本オセの製品は,2002年6月のCADシステム入れ替えの際に,Oce TDS 600をCAD図面の出力機として3台導入しており,評価も高く,既になじみがありました。今般導入したTDS800HBの性能は,既存のシステムでは満たすことができなかった弊社の要件を十分に満たすものであり,Oce Engineering Execも,既存のシステムより使い勝手が良いと感じました。
 最終的に,TDS800HBは,大量出図にも余裕で対応できる高速プリンタである。他社機では対応できない不鮮明な図面であっても確実に読み取ることができるスキャナである。出図と入力を同時に処理ができる優れたコントローラである。また,Engineering Execはだれでも簡単に操作ができ,確実な管理とTDS800HBの能力を発揮できる。
システムがオープンであり,将来の拡張時も柔軟に対応できる。といった点が,導入の決定要因だったと言えると思います」と研究所管理課の薄井課長は語っている。
また,研究所管理課の佐藤係長も,「他社の電子ファイリングシステムで,システム専用のプリンタ以外で出図するとさまざまな制約がありました。例えば,ポストスクリプトデータの高速プリントや,図面上に必須となる機械のロット番号,種別のスタンプをほかのプリンタでは印字できないといったことです。しかし,日本オセのOce Engineering Execには,ほかのプリンタでも要望どおりの図面を出図することができる機能を提供してくれました」と述べている。

Oce TDS800HBとOce Engineering Execを導入したメリット
同社が,Oce TDS800HBとOce Engineering Execを導入して得られたメリットをまとめると以下のようになる。 出図枚数が1日1500枚から,6時間以内で2500枚になった
TDS800のプリンタは,図面の印刷を高速,確実に行え,製造のために要求された図面を迅速に出図できるようになった。
 入力作業の簡略化
TDS800のスキャナは,優れたイメージ処理機能により,判読し難い劣化した手描き図面を,だれでもワンタッチで高品質のスキャニングができるようになった。従って,スキャンするための前処理・後処理が以前よりも簡略化された。
 作業の効率化
TDS800のコントローラは,コンカレント処理に対応しているため,図面の出力作業と入力作業を同時に並行して行える。従って,業務が滞ることもなく,生産性が飛躍的に向上した。
 検索,閲覧する人の増加,多様化
 既存の電子ファイリングシステムは,同時利用が5ユーザまでだったが, Oce Engineering Execでは,Web方式により,現在は20ユーザまでに拡大し,関係部署で見たい図面をリアルタイムに見ることができるようになった。
 「CADの図面をOce Engineering Execに登録することで,例えばCADを使えない人でも,図面を簡単に検索して見ることができるようになりました。だれでも簡単に運用できるので,工場以外の各営業所からもOce Engineering Execを使いたいという声も上がっています」と佐藤係長は語っている。
 別の小判プリンタでも,Oce TDS800HBと同じ図面を出力可能になった
日本オセが提供するソフトウエアは,ネットワーク上のほかの小判プリンタでも,用紙サイズ以外はOce TDS800HB同様の出図ができるため,社内全体で図面を柔軟に利用できるようになった。
 運用管理負担の低減
 既存の電子ファイリングシステムはUNIXベースであったため,管理と運用に専門的な知識が必要だった。しかし,Oce Engineering Execは,Windowsベースであるため,容易に管理・運用することができる。

日本オセ株式会社

 『プリンターズサークル』2005年10月号より

ソリューションレポート募集中

 

(2005年11月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)