DTPターボサーバーによって向上したチラシ制作フロー

掲載日:2014年8月25日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ユーザレポート:DTPターボサーバーによって向上したチラシ制作フロー

 

株式会社広研

 
▲管理事業本部 管理事業部 部長 蘇我 章一 氏
 企画制作事業部 データ管理グループ 課長 金子 幸弘 氏

導入されたDTPサーバー

株式会社広研は,大阪市西成区を本拠地とし,チラシを中心とした広告の企画・制作を強みとしている総合広告会社である。東京と名古屋に営業部があり,それぞれを拠点として各種小売店を代表とするクライアントへの総合広告計画からプロモーション戦略,ディスプレイの企画・制作と幅広く活躍している。
 同社は2004年10月,クライアントである大手量販店とのより強固な連携・協力体制を構築するため,DTPターボサーバーを導入,チラシ制作における画像データ管理に関し効果を高めている。
 今回は同社管理事業本部管理事業部部長蘇我章一氏,同じく企画制作事業部 データ管理グループ 課長金子幸弘氏より,DTPターボサーバーでのコンテンツ管理によって向上したチラシ制作フローについて話を伺った。

クライアントとのシステム連携

DTPターボサーバー導入のきっかけは,重要クライアントである大手量販店のシステム変更に伴うものであった。「クライアントとの関係を強くしていくためには,画像コンテンツを自分たちで管理できることが重要と考えました。そのためには,画像データベースを早くもちたいと考えたわけです。私どもが最終的に構築したいシステムをいくつか探したところ,一から開発するか,もしくはDTPターボサーバーという選択になりました」(蘇我氏)。システムの導入には期限があり,また一から開発するには非常に大きなコストが掛かるたため,独自システムの開発という選択肢はなかった。「またユーザ事例が多くあるので安定稼働しているという安心感がありました。画像はわれわれにとって命ですので,サーバが問題なく稼働していることを重要視しました」(蘇我氏)。

▲広研のチラシ制作フロー

同社が導入されたDTPターボサーバーのシステム構成は,基幹サーバにSun V440,RAIDシステムにStorEdge3310を146.8GB ×12,バックアップシステムとしてAIT3の16巻タイプ。ワークフローソフトウエアFullPressを32クライアント,ファイル管理システムWebNative,データベースオプションVenture,バックアップソフトウエアFlashNetである。今回の同社が導入したチラシ制作のためのワークフローはどのようなものなのだろうか。
 商品情報の大元は大手量販店で管理されている商品マスターにある。量販店側はチラシで必要とされる商品のテキスト情報(商品コード,価格など)を広研に配信する。広研はそれを受け取ると,テキストデータベースに一度保存し,広研が制作で使用するためのテキストデータに変換する。一方画像はDTPターボサーバー内に保管されており,DTPターボサーバー側ではテキストデータベースから送信される商品コードを元に画像をバスケットで収集,テキストとともに一括ダウンロードを行って組版がスタートする。
 組版は,市販の組版ソフトウエアを組み合わせ,主にInDesignでレイアウト。「現在はある程度マニュアルの組版も行っていますが,XMLを利用することも考え,InDesignを選択しています」(金子氏)。「テキスト情報と画像情報を一緒にダウンロードできるので,商品画像に対するテキストの間違いがなくなります。また,精度の高いデータを元に制作することで,作業全体のスピードアップにも貢献します」(蘇我氏)

▲DTP制作室

またこの制作フローのメリットとして,作業の効率化と精度のアップが挙げられる。「従来は『写真課』という部署のものが専任で画像を管理しており,その部署のスタッフしか必要な画像を収集することができませんでした。現在ではリスト検索から簡単に目的のデータを取り出せますので,素早い対応ができるようになりました」(金子氏)。
 外注スタッフとのやり取りにも変化が現れている。「今までは必要な画像は渡し,もしくは外注スタッフの手元にあるものはそのまま流用して使用されていたので,どれが最新のデータなのか分からなくなるということもよく起こりました。現在は手元にあるデータは絶対使用しないよう指示し,すべてサーバで一元管理された最新のデータでチラシ制作を行っているため,外注に対するデータ管理の精度も上がりました」(蘇我氏)。

外部公開へ

広研では現在セキュリティなどのルール化策定中であり,外部へのサーバ公開は控え,アナログフローも並行して行っているが,「Webからの外部公開は必要と感じており,準備や対応は順次行っています」(蘇我氏)。クライアントや多くの外注先と協力しながらの制作フローであり,顧客の資産であるデジタルデータを取り扱う同社にとっては慎重に公開準備を進めざるを得ないが,将来的には実現したい課題の一つであると述べている。また,このチラシ制作の実績から,ほかの顧客からの信頼も得ることができ,「小売店などを中心にコンテンツ管理の依頼など,業務が広がるケースも出てきています」(金子氏)。
 同社が現在実現しているこのチラシ制作のワークフローはまだ踏み出したばかりである。外部公開を実現することで,さらに2歩,3歩と新たなフローの展開を実現するのではないだろうか。

▲株式会社広研 本社ビル

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『プリンターズサークル』2005年8月号より

 

(2005年9月)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)