第22期クロスメディアエキスパート認証試験と出題意図

掲載日:2016年10月28日
このエントリーをはてなブックマークに追加

第22期クロスメディアエキスパート認証試験は、2016年8月21日(日)、東京・大阪を始めとした全国8ヶ所の会場にて実施した。126名(うち第1部学科試験免除者45名)の申請者があった。

デジタルメディア提案の重要性が顕在化

昨今、紙だけの情報発信ということは数少なくなくなっており、Webやモバイルメディアと印刷メディアを効果的に利用するクロスメディアコミュニケーションが日常化している。
しかし、受注依存型の組織では、このようなビジネスに柔軟に対応することはできない。さまざまなメディアを活用する能力や論理的で説得力のある提案能力が重要となっている。

そのような能力を磨くための手段として、JAGATはカリキュラムを体系化し、クロスメディアエキスパート試験を実施してきた。
クロスメディアエキスパート試験のメインである第2部記述試験問題は、限られた時間の中で与件文を読み、提案書を作成する方式である。提案書の採点では、「様式」「内容」に加え、「論理性」が重要視される。すなわち、施策の目的は適切かどうか、期待した効果が見込めるのかなど、説得力のある提案が求められている。

知育玩具の製造・販売企業への提案

第22期の第2部記述試験では、「知育玩具を中心にサービス業、小売業を展開するA社」を顧客企業と設定し、中堅印刷会社のクロスメディアエキスパートが、メディア戦略をコーディネートする提案書を提出する、という出題となった。

知育玩具とは、幼児や児童の持つ好奇心や遊びに対する興味を刺激し、創造力や表現力を養うこと、知能的発達を促すことを目的とした玩具である。積み木やブロック玩具などが代表的と言える。知育玩具の主な購入者は20~30代、子供への教育・育児に熱心なファミリー層である。

出題の企業は、「幼児教室」運営からスタートし、その後知育玩具の輸入販売、オリジナル知育玩具の製造販売へと事業を展開した。オリジナル製品は、国内生産と木製玩具を中心としており、安全性にも配慮している。しかし、競合他社ではプラスチック製の安価な製品やキャラクター製品によって、実績を伸ばしている。
出題企業は、知育玩具事業は順調に発展しているものの、地域に根ざした活動やコミュニケーションの改善により、他社との差別化を進めたいと考えている。そのため顧客とのコミュニケーション手法を確立し、顧客との関係性を強化するメディア戦略を求めている、という内容が与件に記述されている。

期待されるストーリー性豊かな提案

受験者からは、Web(コーポレート)サイトのリニューアル、SNS、フリーペーパー、チラシ(ポスティング)、DMに関連した提案が多数提出された。
しかし、コンテンツの内容や起点となるメディアへの集客方法・運用方法について、具体的に記述されていない解答も多数見られた。

WebサイトリニューアルやSNSなど、使用するメディアを提案するだけではなく、コンテンツ内容やリニューアル後のWebサイトへの集客方法、チラシの内容や配布先、期待する効果についての記述も必要である。

例えば、「知育玩具に親しむイベントを開催し、動画(写真)コンテストを開催する。集めた動画・写真の主役は、知育玩具を楽しむファミリーや幼児の笑顔である。
これらを主要コンテンツとして紙メディア、自社のWebサイトや動画サイト・写真共有サイトなどで発信する。
SNS上でもこれらのコンテンツを活用してコミュニティづくりを推進し、知育玩具製品の魅力や楽しみ方を共有する」というようなストーリー性を持ったメディア提案が期待される。

(JAGAT CS部 千葉 弘幸)

クロスメディアエキスパート
出願・更新希望の方はこちら

資格制度