見積もりは最強の「対話ツール」!信頼を築く積算の基礎を学ぶ。

掲載日:2025年7月29日

毎日電卓と睨めっこ…でも、出てくる数字が本当に正しいのか、これで会社にちゃんと利益が出るのか、正直モヤモヤしていました。お客様からは「もっと安く!」の声ばかりで、価格競争の波に揉まれて…。【印刷営業2年目】

そんな時、JAGATの【印刷見積り基礎講座】の案内を見つけました。「複雑な製造工程を整理し、体系的な積算・見積りを解説」というフレーズに惹かれ、藁にもすがる思いで参加しました。これが、私の営業人生を変えるきっかけになったんです!

 

見積もりは、ただの「計算」じゃない!
講座の冒頭で、髙見講師が「見積りは『計算する』だけではない!」と仰った時、まさに目からウロコでした。今まで、印刷物の製造工程(デザイン、DTP、刷版、印刷、製本加工、用紙、諸経費など) は複雑すぎて、感覚的にしか捉えられていませんでした。でも、この講座ではそれが体系的に整理され、一つ一つの工程の積算の考え方がクリアになったんです。

特に衝撃的だったのは、コスト(原価)とプライス(価格)の違いについて。今まで感覚でしか理解していなかった利益の出し方が、具体的な原価構成(用紙や刷版材などの材料費、機械オペレーターの人件費などの労務費、工場設備費などの経費) や、枚葉印刷機の時間あたり製造原価まで、細かく学べたんです。例えば、枚葉印刷機・菊全判・片面4色機の場合、時間あたり製造原価が〇〇〇〇〇円という具体的な数値例まで提示され、自分の仕事の費用がリアルにイメージできるようになりました。

そして、価格設定には、かかったコストに一定の利益を加算するコストプラス法だけでなく、お客様が価値として感じる水準を基準に価格を設定する知覚価値法という、顧客視点での考え方もあるんだと。これはまさに、お客様との価格交渉や提案のヒントになります。

 

利益重視への転換とコミュニケーションツールとしての見積書
また「売上の変化が利益にどれだけ影響するか」のシミュレーションにも驚きました。これからは、売上重視から利益重視へと、コストをしっかり把握して、安易な値引きはやめようと心に誓いました。さらに、見積書が単なる金額提示の書類ではなく、「ビジネスにおいて必ず行う業務であり、目的達成のためのコミュニケーションツールとして活用する」という考え方も収穫です。お客様に、なぜこの金額になるのか、必要な作業や作業量、自社の技術や創意工夫、そして前提条件までしっかり伝えることで、信頼関係が築ける。そう教えてもらって、見積書への向き合い方がガラッと変わりました。

座学だけじゃなく、実際にチラシや雑誌の積算演習があったので、学んだ知識をすぐにアウトプットできるのも良かったです。オフセット印刷だけでなく、最近案件が増えてきているデジタル印刷の積算体系も学べたので、これからの営業に絶対役立つと確信しています。この講座は、私と同じ営業経験3年目くらいまでの皆さんには、特におすすめしたいです!今年はオンラインで2日間、9月29日(月)と30日(火)に開催されます。電卓は必須ですよ。(スマホ可)

【オンライン】印刷見積り基礎講座
1日目:9月29日(月) 10:00~17:00
2日目:9月30日(火) 10:00~17:00

(研究・教育部 河原 啓太)