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オンライン教育を考える

撮影・配信体制のサービスも拡充していることで、オンラインセミナーは一般化しつつあり、会社や自宅で取り組めるオンライン教育のニーズが今後は高まるだろう。
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新入社員を研修難民にしない!

新型コロナウイルスの世界的な猛威は、いつ収束するかの見通しも立たず、不安な状況はますます拡大している。緊急事態宣言に伴い、外出の自粛が必要となり在宅勤務、自宅待機など働き方も大きな転換期を迎えている。

 

コロナウイルスは、2020年4月に新社会人の仲間入りをした90万人にも大きな影響を与えている。イベント、行事の中止または延期により、印刷会社においても、入社式の取りやめ延期、外出自粛要請により入社早々から自宅勤務あるいは待機となっている。大手印刷会社は、この期間を人材育成に注力し、自前の教育プラットフォームを活用して、4月1日からの約2週間を在宅オンライン型で新人研修を実施するなど、今までとは大きく方向転換を図った新人教育を行っている。

 

一方、中小の印刷会社の場合は、新入社員の人数も限られており、大々的な教育プラットフォームの構築や、新人研修の内製化は難しく、外部の新人研修機関へ派遣するのが一般的である。
ただし、緊急事態宣言に伴い、新入社員向けのセミナーも相次ぎ中止となり、入社教育を受けることもできずにいる新入社員(言わば研修難民状態)が溢れている。ちなみに、印刷業界の新入社員向けセミナーとして、JAGATも毎年4月に実施をしているが、創立以来、初めて延期をした。(6月リニューアル開催予定)印刷会社の経営者、人事担当者へ延期の連絡を入れた際には、「この状況ですから致し方ないですね」との声がある一方、半数以上の企業からは「4月の新人研修はどうしたら良いのでしょうか」「延期の時期はいつですか、近々での実施を希望します」など、新入社員向け研修を熱望する思いとともに、4月開催が中止になることによる経営者、人事担当者の苦しい胸の内が伝わる。

 

こうした時代とは言え、企業は新入社員へ教育を行わずに研修難民にするわけにはいかない。そこで最近、JAGATの教育ツールとして注目されているのが通信教育だ。

 

通信教育は個人で在宅にて取り組むことが可能で、時間もそれぞれの都合で無理なく進めることができる。また、本社、支社など全国どの場所であっても同じ期間に、同一、同質の学習が可能で、教育担当者には成績表がフィードバックされるので、進捗状況や成績の一元管理ができる点は企業にとって重要なポイントである。4月に入ってから印刷会社のみならず、関連メーカーからの受講の申し込みも多く、セミナーの代替教育手段としての採用が増えている。

 

「新入社員コース」は、印刷産業のアウトライン、印刷会社の仕事や印刷物制作の基本的な流れのみならず、社会人としての予備知識も学べるため、入社前の内定者教育にも広く活用されている。「よくわかる印刷技術・基本コース」は、2020年5月開講からテキスト、添削課題を大幅にリニューアルし、新入社員が最新の印刷技術の基本を学ぶには最適なコースとなっている。

 

新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務、自宅待機の期間を有効に活用することが迫られる。印刷関連企業へヒアリングを行っているが、こうした時期だからこそ人材育成に力を入れていくと回答した企業も多い。しかるべきタイミングに新たな一手を打てるよう、今は、人材育成に投資するのも一つの手段ではないだろうか。

CS部 塚本 直樹

<関連講座>
●通信教育
「印刷業のための新入社員コース」
「よくわかる印刷技術・基本コース」(2020年5月新開講)

●セミナー
2020年6月開講「新入社員向け講座」

「AI×印刷ビジネス」の構想ができる人材の育成が重要

AI技術を活用したビジネスの構想とその可能性を判断し、技術者との橋渡しができる人材がAIビジネスを成功させる上で重要になる。

AIビジネスに求められる人材の能力と確保
AIをビジネスに活用する上で通るべきプロセスとして、①事業構想→②仮説検証→③開発→④運用の4段階がある。
技術が進展してもそれをビジネスにつなげられなければ市場は広がらない。AIの多くの失敗は、事業構想や活用アイデアの段階をおろそかにして、今ある技術から仮説検証を始めているケースが多い。AI技術を活用したビジネスの構想とその可能性を判断し、技術者との橋渡しができる人材(本稿ではアセスメント人材という)がAIビジネスを成功させる上で重要になる。
印刷会社におけるAI人材の方向性として、製造工程での効率化や、顧客へのマーケティングソリューションにおけるAIの活用方法を、AI開発事業者を交えて構想できるかどうかである。その第一歩が経営者による、従来発想とは違ったアセスメント人材の育成である。
印刷ビジネスや自社のソリューション領域を理解した上で、AIにできること、できないことを技術的な見地で見極める知識、AIを活用した業務プロセスを構想できる知識やリテラシーを学ぶことが重要だ。ただベースとなる技術人材として、仮説検証からプログラムを開発する能力、実際にプログラム運用する能力は高度な技術知識を要するため、専門教育を施さなければ育成することは難しい。
人材施策として、①コンサルタントやベンダーへの外注、②経験者・優秀者の採用、③社内育成の方法がある。①②に関しては、短期的な視点では成果を上げる可能性もあるが、高額なコストの観点から事業継続性が低い。また②に関しては、採用獲得競争が激しい。NECは研究職を対象に、2019年10月より新卒の年収が1000万円を超える可能性がある賃金制度の導入を発表した。従来のモデルから転換し、その時代の市場価値に応じて給与を決めていく。IoT、AI人材も市場の需要に対する人材が不足しているため、必然的に市場価値は高まり、それ相応の待遇で迎い入れる環境を整備することが重要になる。従って、今後、大企業を中心にこの流れは進むと考えられるので、中小印刷会社としてはこのモデルの選択は難しい。
③の育成は短期的な成果は見込めないが、コスト面、継続性を考えると現実的な選択肢となる。

印刷会社向けAIセミナーの報告
2019年8月、JAGATで「AI×印刷ビジネスアイディアソン~AI超入門ワークショップ~」を開催し、22名の参加者にAIの活用内容について事前アンケートを求めた。
AIの印刷ビジネスへの活用で多かったのが、「校正、検版、校閲の自動化および精度を高める」「デザインレイアウトの自動化、画像データの自動修正によるプリプレス作業の効率化とその精度を高める」との回答であった。ただ、クリエイティブへの応用には顧客やマーケットとの連携など現場の作業効率とは違った側面がある。予測系AIを活用した「販売予測による効果的なプロモーションツールと適正数量」の回答数も多い。顧客のさまざまなデータを基に、見込み顧客層と購買予測を立てることで、ターゲットに合わせた効果的なパンフレットやチラシのコンテンツと適正部数を提案することで、支援力を高めたいようだ。

事前アンケートでは、「経営者がAI についてよく言及するが、具体的なものとして見えてこない」「AIの活用に関して、印刷業界での事例についてあまり話が聞こえてこない」「AI 活用の人材育成について知りたい」との意見もあり、各社が模索の段階にあることもうかがえる。JAGAT は、多様な人材育成の機会を設け、印刷業界のAI リテラシーを醸成し、
新たな可能性を追求していきたい。

<page2020関連セミナー>
【S6】「AI×印刷」ビジネスアイディアソン
開催日:2020年2月6日(木)10:00~12:00
https://page.jagat.or.jp/session/detail_27.html

2019年版人材開発支援助成金の変更ポイント

企業が人材育成をする上で定番として活用されている「人材開発支援助成金」の2019年版改訂のポイントについて紹介する

本助成金は企業が社員へ教育訓練を行った場合、セミナー受講料などの訓練経費と訓練期間中の受講者に支払う賃金の一部の助成金を受けられる制度だ。

<訓練コースに応じた助成額(率)>

本制度には大きく「特定訓練」「一般訓練」の2コースに分けられるが、若年人材に向けた訓練コースなどは「特別訓練コース」に該当する。総訓練時間が20時間で受講料200,000円のセミナーを社員に受講させた場合、特定訓練コースに該当する場合は、最大で105,200円の助成金を受給できる可能性がある。

(内 訳)
 ●賃金助成  :760円×20時間=15,200円
 ●訓練経費助成:200,000円×45%=90,000円

限られた資金のなかで経営している中小企業にとっては価値のある助成金だ。

■制度改定のポイント

2019年4月より本助成金制度の一部が改訂した。以下に、主な変更点を抜粋して紹介する。

1)給付訓練休暇付与コース内に長期教育訓練休暇制度の新設
2)一般訓練コース及び長期教育訓練休暇制度の生産性要件の適用条件が実績主義から成果主義に変更

1)給付訓練休暇付与コース内に長期教育訓練休暇制度の新設

本制度は社員が自発的に職業能力開発を行う際に、長期期間の休暇を要する場合に活用できる。所定労働日において1年間で120日以上の教育訓練休暇が必要になり、その期間の賃金(有給休暇を取得した場合のみ)や教育訓練の経費について助成を受けることができる。中小企業が社員に120日以上の休暇を付与するのは容易なことではないが、長期セミナーや難易度の高い検定の講座を社員が受けるケースがあれば活用できる。ただし、業務命令による訓練ではなく社員の自発的な職業能力開発の場合が本制度の条件になる。

2)一般訓練コース及び長期教育訓練休暇制度の生産性要件の適用条件が実績主義から成果主義に変更

企業における生産性向上の取り組みを支援するため、生産性を向上させた事業主に対して助成額の引き上げがある。その生産性向上の尺度を以下に変更しているのがポイントだ。

(旧)実績主義:直近の会計年度における生産性と3年度前を比較

(新)成果主義:申請前年度の会計年度における生産性と3年度後を比較

つまり、生産性向上を過去の実績として捉えるのではなく、未来志向的に考えている。人材育成支援助成金を活用した教育訓練を社員に行うことで、実務に活用してもらい生産性向上を一つの目標にしてもらうことが狙いだ。これは本来の企業が教育訓練を行う目的とも合致しているため比較尺度の変更は良いのではないかと思う。ただし、未来の生産性と比較するため割増分の助成金は3年後の支給になることは留意が必要だ。

印刷業も人材不足、若手の採用難が続き、働き方改革等、新たな対応に迫られ人材への投資は益々必要性が増す。こうした助成金制度の情報をうまくキャッチし活用していくことが重要になる。

JAGAT 塚本直樹

page2019セミナーは課題解決のヒントやスキルの習得を目的に16本の多彩なテーマを取り上げる

セミナー(16本)
pageセミナーは「今」抱えているさまざまな課題解決のヒントや、すぐに役立つスキルを身につけることが目的となる。page2019ではノウハウの取得とスキルアップを目指し、16本の多彩なテーマを取り上げる。

page2019ではノウハウの取得とスキルアップを目指し、16本の多彩なテーマを取り上げる。「ビジネス創出」「営業・企画」「デザイン・制作」「現場のトラブル対策」の4分野から構成する。page2019のテーマである「デジタル×紙×マーケティング」を念頭に置き、セミナーは「強みの掛け算」に焦点を当て、印刷会社が本来持っている強みと新たなノウハウを掛け算することで、顧客を支援する方法やビジネス創出のヒントを紹介していく。

ビジネス創出
 印刷企業が受注型から請負型へ脱却を図るために必要な、ビジネスを創り上げる手法や方策について紹介する。
  
【S1 】紙媒体の成果アップ!紙と連携するWeb動画の企画制作法
印刷ビジネスの価値向上の手段とし注目されている動画活用。ハイクオリティではなく、DMやチラシの効果をアシストするための、コストをかけない「必要にして十分」な動画の企画と作り方を紹介する。

【S2】スモールスタートから成功へ導く新サービス開発手法と実行プロセス
自社の事業特性や強みを掘り下げ新しい印刷ビジネスアイディアを発想する方法から、経営リスクを抑えつつ成功確率を高めるための「スモールスタート」の重要性と実行プロセスを解説する。限られた経営資源を活用して新事業を立ち上げた印刷会社の実践事例と新たな挑戦も紹介する。

【S3】動画のクロスメディア活用による効果的な地域プロモーション
印刷会社が地域で長年培ってきたネットワークや情報など印刷業の強みを活かした地域プロモーションについて、近年の動画・映像事情、環境変化を踏まえながら、非マス・デジタル・スマホ時代に対応した地域PR動画の企画方法を紹介。また、動画、紙、地域イベントの連携による印刷会社の新たな可能性について考える。

【S5】「SNS×地域プロモーション」~効率的な情報発信と効果的な集客手法~ 
地域資源のPRや観光地への集客支援にSNSの活用は欠かせない。SNSの発信に最適な情報コンテンツの見つけ方や国内外のターゲットへピンポイントで訴求する方法を紹介。国内外から地域へ集客するSNS、地域から観光地へ誘導する地域誌、SNS映えで口コミを広げるためのパネルやPOP等、SNSと紙媒体の連携による地域プロモーションのあり方についても考える。

【S11】シニアに響くマーケティング施策~シニア市場の現状分析と可能性~ 
少子高齢化が加速する状況において、シニア層をターゲットにしたマーケティングがこれから必要になってくるだろう。現段階ではシニア層と紙は親和性が高く、さらなる開拓の余地がある。また、シニアに対しても全体的なテーマである「デジタル×紙×マーケティング」の可能性が見込める。シニアマーケティングの現状やその手法について紹介する。

営業・企画
 印刷営業の基本ノウハウを軸に、Web案件の受注法、日常の顧客対応力、DM企画・制作、チームマネジメントなど、印刷営業が現場で直面するシーンを想定し、深堀りした内容の営業・企画関連のプログラムを企画している。

【S4】DMの企画・立案・制作の裏側
マーケティングデータと絡めたプロモーションメディアとしてのDMの訴求力は、ますます見直されている。そこで具体的にDMを制作する上でのポイントを聞く。このDMはどうやってできたのか? なぜ成功し、なぜ失敗したのか? DMの企画・立案・制作の背景まで解説をする。

【S8】顧客から選ばれる印刷営業 ~日々の営業活動こそビジネスチャンスを広げる~
日々何気なくこなしている顧客接点こそ“宝の山”。こまめな情報提供、心地よい進行管理、納品後の評価伺いなど、もう一歩顧客との関係を深めることで、選ばれる営業になる。顧客関係性を強化する手法から、組織営業力の強化までを紹介する

【S10】プロモーションの仕組みづくりと営業提案手法
プロモーションの仕組みづくりから提案することで、顧客の成果に寄与し、さらに販促物の複数受注を実現することで、自社の売り上げにもつながる。本講座はターゲットの特性や行動に応じた適切な販促物の組み立て方から、それに必要なヒアリング、顧客に必要性を理解させるための提案手法を紹介する。

【S12】印刷トップセールスマンへの道~中長期的に結果を出し続けるために~
価格競争が激しさを増す厳しい環境下において、印刷会社にとって営業は付加価値の源泉である。既存顧客を減らさず、売上確保への対策が必須であり、営業力の強化は欠かせない。本講座は、一時的な結果ではなく、中長期的に結果を出し続ける営業力強化法のポイントを、経験・実績豊富な講師が分かりやすく伝授する。

【S14】ここを押さえておけば大丈夫!Web受注の勘所 ~利益を上げる正しい見積と契約書の作成~
Web案件の営業では、印刷とは違った勘所を押さえる必要がある。特に見積りや契約書の理解がないと利益が確保できないどころかリスクを負うこともある。本講座では、Web営業に最低限必要な「技術や基礎知識」「案件を遂行する制作体制の組み方」「リスクを事前に回避する見積書と契約書の重要性」について学ぶ。

【S16】成果を上げる!営業と制作のハッピー・リレーションシップ
多くの印刷会社で問題となる営業と制作のリレーションシップ。ここに問題があれば、顧客満足度を上げ、成果を得ることが難しくなる。“顧客第一主義”という美辞麗句では解決できないこの問題を、営業と制作、お互いの立場や考え、そして果たすべき役割を知り、社内・顧客共に満足度を上げる方法のヒントを学ぶ。

デザイン・制作
印刷ビジネスにおいてデザインの重要性が増し、人材育成の重点テーマとしてあげられることも多い。デザインの基本セオリーから印刷加工表現技法まで、印刷を軸にしたデザインのあり方を紹介する。

【S7】デザイン設計の基本セオリー part1デザインの基本、配色とビジュアル効果編
基本的なデザインの考え方を事例やパターンにより解説し、効果的な配色ルールの基本を学ぶ。人々の心をつかむ絶妙な配色は、仕組みとコツさえ理解すればできるようになる。心理的側面や役割、機能も解説する。

【S9】デザイン設計の基本セオリー part2型から学ぶ、レイアウトデザイン編
デザインの完成度が高めるためには、情報を整理し、表現として再構築する必要がある。デザインの各要素の扱い方やレイアウト技法などの基礎知識とともに、デザインの発想力を高めるコツを解説する。

【S13】デジタル印刷&加飾技術を活かしたブランド展開と製品開発プロセス
デジタル印刷技術は、人の五感に訴え、高い価値を生む可能性がある。重要なことは、マーケティングで技術の強みを活かすことだ。デジタル印刷とデジタル加飾を活用したブランドの立ち上げと製品開発の事例とプロセスを解説する。

現場のトラブル対策
 プリプレスや印刷現場で直面するトラブルやその対策につながるコースを紹介する。

【S6】工場管理再点検、事故防止と効率化で利益創出を「自主的な進め方、目標達成に向けた体制作りのヒント」
印刷現場は,改善の余地がある「濡れ雑巾」であり、現場改善による利益創出の機会がある。事故防止や効率化は、その場しのぎの対応では解決できない。その必要性と現状の把握と改善方法、維持継続の視点で、明日からすぐ実践できる具体例を交えて解説する。

【S15】今さら聞けないDTP・プリプレストラブル対策
印刷物の製作過程で起こるトラブルを防止するためには、出力やオフセット印刷の特性・CMS やPDF など関連技術を踏まえたデータ制作をすることが必要となる。完成度の高い印刷物を製作するために、必ず押さえておきたい基礎知識とトラブル対策について解説する。

※カンファレンス・セミナーの内容は、都合によって講師や内容を変更する場合があります。Webサイトなどで最新情報をご確認ください