印刷機で必要なキャリブレーションシートとはどんなものですか。

掲載日:2014年8月11日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:オフセット印刷

Q:印刷機で必要なキャリブレーションシートとはどんなものですか。

A:キャリブレーションシートは、印刷機のブランケット胴とブランケットの隙間にはめこむ用紙です。胴張紙ともよばれ、印刷物の品質を一定に保つために特別に抄造された用紙のことです。
 この用紙は、厚さの種類があります。各メーカーによって違いますが、薄いもので0.05mmから厚いもので0.4mmまでのものがあり、その間に0.025mm又は0.05mm間隔で異なった厚さの胴張紙が約10種類あります。これらの用紙は、ノーマルタイプとキャリブレーションタイプの2種類があります。
 ブラン胴と版胴の接触する数ミリの印刷部分では、ノーマルタイプの胴張紙の場合、圧縮成型されておらず、総重量を基準に製造されていますので圧力が加わると薄くなってしまいます。その結果、圧力の変化が生じ部分的にムラが発生し安定したの網点の再現性が得られなくなるため、取り替えて印圧を調整しなければなりません。
 しかし、キャリブレーションタイプは厚みの基準により製造され圧縮調整されていますので、網点の太りなどを解消することなど印刷物の品質を一定に保っています。
 使用方法は、ブランケットの下に胴張紙をセットして、シリンダー側からに厚紙をセットし、ブランケット側には薄紙をセットします。また、アンダーブランを使用する場合は、ブランケットの下にアンダーブランをセットして必要に応じその下に胴張紙をセットします。
 以前は印刷機の速度も現在ほど高速ではなかったため、胴張紙の紙の目は横目でも問題はありませんでした。しかし、印刷機の性能が向上し、スピードも高速化してくると、横目の紙だと目の方向にズレルといったトラブルが発生しますので、胴張紙の紙の目は縦目である必要があります。
    取扱い企業  篠田商事(株)03-3754-8831
           エスケー液製造(株)03-3856-5111 

 

(2002年3月18日)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)