GCRとUCRとどこがちがうのでしょうか?

掲載日:2014年8月11日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:グラフィックス

Q:GCRとUCRとどこがちがうのでしょうか?

A:GCR(Gray Component Replacement:グレー成分を置き換え)とUCR(Under Color Removal:下色除去)の基本的な考え方は同じです。UCRはシャドー部分のCMYをスミ版に置き換え、GCRがハイライト部からシャドー部、つまりすべての階調部分のCMYをスミ版に置き換えています。このときCMYをどのくらいの割合でスミ版に置きかえるかで細部の再現が変わってきます。 印刷ではCMYKの4色のインキが重なり合ってカラーを表現しています。しかし、特に高速で運転するオフセット輪転機では、重なった網点の面積率の合計がある一定の%以上になるとうまく刷り重ならないという現象が起こることがあります。そこで、CMYで作られるシャドー部のベタを何割か減らしてスミ版に置き換えています。  またUCRは、CMYからB版を差し引いていく考え方で、シャドー部の色かぶりの補正やグレーバランスをとることにも利用されています。  GCRは、CMYで構成されたグレー部分をブラックインキに置き換えます。置き換えた分だけインキは除去され、適当な量のブラックインキが生成されます。これにより、シャドー部のコントラストと細部の再現性がよくなります。 

 

(2001年10月1日)
(印刷情報サイトPrint-betterより転載)