ワラを原料とした用紙について教えてください。

掲載日:2014年8月17日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:ワラを原料とした用紙について教えてください。

A:基本的には、木材パルプを原料とした用紙が流通していますが、それ以外から製造されるパルプを非木材パルプといっています。現在の技術レベルでは植物繊維ならばどんなものからでも用紙をつくることができるのだそうです。バナナの葉からさつま芋のつる、海藻にいたるまでいろんな植物繊維を原料として実際に用紙がつくられている実績があります。(実用品として流通しているか否かはわかりません。)この中で、ワラを原料とした用紙もあるということです。この紙をワラ半紙といっています。
一般の消費者は、ワラ半紙のもつ質感に魅力を感じ、パンフや案内状に使いたいが手に入らないか、という問い合わせが紙商社に入るそうです。
しかし、先進国では殆ど使われていません。わが国では非木材パルプを原料とする用紙はわずか0.2%です。その理由は、集荷するのが難しく、腐りやすく、かさばるため貯蔵運搬が困難など木材に比べコストが高くつくことになるからです。したがって、非木材パルプは一般用紙向けには流通していないということです。
これに対し途上国では約半分ぐらいの割合で非木材パルプが使われています。その理由として、まず木材資源がすくないことと、竹やワラといったものが簡単に手にはいるといった事情があるようです。

 

(2001年11月19日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)