スノーフレーク(素抜け)の対策(023)

掲載日:2014年9月10日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報 : インキ・ブランケット

スノーフレーク(素抜け)の対策(023)

【概要】
 乳化が原因でスノーフレーク(素抜けする)状態となっています。1号刷りにてパウダーを使用した後は500枚も通さないうちにこのような状態になってしまいます。ゴムローラーは定期的(6ヶ月/回)に交換し、ニップ圧も悪くありません。パウダーの散布状態は多少パウダ量が多いと思われますが異常だとは思われず、インキは新しいインキに交換しても直らずブランケットを交換しても直りません。つきを良くするために乳化は進行しやすくなりますが、ジェリーコンパウンドを3%混入して進行しています。水上りは汚れが出る寸前で進行していますが良くなりません。他に考えられる事を教えてください。

 【解決方法】
インキの過剰乳化により網点内に小さな斑点状の白抜けが起こる場合の対策として
1.湿し水を絞る(水を辛めにする)
 2.湿し水の冷却装置が正常かどうかのチェック
3.エッチ液を過剰添加していないかをチェック
4.インキの交換
が挙げられます。現状では、1.4.の対策を実施され効果がないようですので2.3.のチェックを行ってみて下さい。
 乳化以外の原因として考えられるのは、印圧不足による着肉不良です。版胴とブラン胴の圧が不十分なため、ベタのつぶれが悪くなっているということはないでしょうか。版胴、ブラン胴の仕立て量のチェックをしてみて下さい。もし、不足しているようなら正規の量にする必要があります。通常、ベアラコンタクトの場合、正規の仕立て量は、版のオーバーベアラ量は0.10mm、ブランケットのオーバーベアラ量は0mmです。最終的に仕立て量を確認する場合には、シリンダーパッキングゲージを使用してください。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)