スプレーパウダーで印刷表面がざらざらに(077)

掲載日:2014年9月14日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:機械調整

 

スプレーパウダーで印刷表面がざらざらに(077)

【概要】
 包装紙の印刷物で,ベタ柄+ニスの仕様の場合,スプレーパウダーで表面がざらざらの印刷物になってしまいクレームになる事があります。ニスがパウダーをブツブツ状の紙の上に固着させているように観察されます。粒子の小さなものを使用した方が良いといと思われますが,パウダーの材質やシリコン加工の有無でどんな違いがでるのでしょうか。

 【解決方法】
ベタ柄+ニス仕様の場合どうしてもパウダーを多くかけてしまいます。その要因としては,
1.パウダーが印刷物上に均一に散布していない
2.パウダー粒子が大きい。
3.パウダー量が多すぎる。
 対策として
1.パウダーノズルの散布状況を確認する。
 黒紙などの上に,散布し,数秒後,紙の上をこすり,指に白く粉がつけばOKです。そして,徐々に,目盛を絞り,適正量を調べます。
2.スプレーの粒子サイズにより印刷物に変化があるか調べる。
15μ,30μ,50μなどの種類があるので試してみます。
3.スプレー用ポンプのメンテナンスを行う
場合によっては,新規取替も行います(1ランクアップのポンプを使ってみる…菊半サイズなら四/六半~菊全クラスのポンプを取り付けてみます。)
 噴霧パワーが大きくなれば,当然,パウダ量を減じる事が可能となり,質問の内容等に対し,何らかの良い結果をもたらすでしょう。
4.出荷前に印刷物の余分なパウダーを取り去る。
 風入れを行うとか,ブロアー付の紙揃え機などを使い,パウダーを取り去ります。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)