印刷業定点調査 各地の声(2018年10月度)

掲載日:2019年2月25日

10月の売上高は△0.5%。2-3月以来の2カ月連続マイナス。10月は平日が昨年同月より1日多かったにも関わらずプラスに転じ切れなかった。

地域別では、首都圏(△1.3%)が2カ月連続、名古屋圏(△3.6%)が3カ月連続のマイナス。大阪圏(△4.7%)は2カ月連続のマイナス。近年の印刷需要の牽引役だった名古屋圏の3カ月連続マイナスは2013年6-8月以来、5年ぶりのことで名古屋圏の減速傾向が懸念される。大阪圏は2017年6-7月以来の2カ月連続マイナスだ。

業種・業態別では、商業印刷(△2.7%)が3カ月連続のマイナス。東京に多い出版印刷(+5.5%)は2カ月ぶりのプラスでやや勢いを戻す。地方に多い総合印刷(△6.5%)は2018年最大の落ち込み。紙器・事務・その他(+1.4%)は2カ月ぶりのプラスと堅調。

規模別では300人以上(+0.4%)が3カ月ぶり、30~49人(+6.8%)が2カ月ぶりのプラス。それ以外の100~299人(△3.2%)、50~99人(△1.5%)、30人未満(△4.6%)はそろって2カ月連続のマイナスとやや低調になっている。

【印刷会社経営者の声】

北海道:総合

地震後は一斉にホテルなどが宿泊を断らざるを得ない状況に陥りました。影響は小さくありませんが、日本ハムファイターズの球場移転などでも経済は動くでしょうし、少しずつ立て直していきます。用紙値上げの行方を注視しています。

茨城:商業

後継者不在に人手不足もあいまって廃業が増えています。

長野:総合

成果を求めるために見える化をすすめます。計画的に改善して提案内容を充実させ、チームワークで行えば、結果に良いクロージング結びついて行きます。選ばれる企業になるために常に自分に問いかけ、コミュニケーションを取ることをおすすめします。

岐阜:総合

景気のニュースを見ていると好景気との情報がありますが、肌身ではそれがなかなか伝わってきません。JAGATの毎月観測を見ても、全国的にとてもいい状況とは言えないことが分かりますね。

和歌山:商業

先月と今月、普段は顔を見ることのない通販のお客様のところへご挨拶にお伺いした。多くのお客様から、仕組みや品質にお褒めの言葉をいただくことができた。これに満足せずさらにサービスや価値を追求したいと思う。

(『JAGAT info』 2018年12月号,印刷経営ウォッチング,p60-61より抜粋して要約)