ムダな会議をしていませんか?

掲載日:2015年6月10日

企業や組織で働いていると、打合せや会議のため時間を費やすことが数多くある。そのほとんどが、勤務時間中に行われるため自らの仕事の調整はもちろん、仕事の中断を余儀なくされるケースも多い。
たとえば、印刷会社は一品一品オーダーメイド、お客さまの要望品質に応えることが優先されるため進行会議や打合せの頻度も多くなるだろう。

そもそも会議とは、関係者が集まり「相談」をしたり、「情報伝達・共有」をしたり、物事を「決定」する重要な場である。お互いに意見交換をして、最良の施策、結果を出すために意見をまとめ集約するため時間を費やすものだ。ところが、本来の目的を見失った会議(業務報告のみ、延々と資料を棒読みするだけ)も多い。

椅子を使用しない立席会議(ひと昔前に聞いたことがある)とはいかないまでも、今の時代ムダの少ない効果的な会議は企業にとって必修科目だろう。

株式会社NTTデータ経営研究所の「会議の革新とワークスタイル」に関する調査によると、全体業務に占める会議の割合はなんと15.4%だ。とくに、製造業は17.9%と会議の多い業種である。また、企業規模が大きくなるほど会議の占める割合が高くなる傾向にあり、99人以下の企業でさえも約12%を占め、100人以上の企業では16%を超える。1年のうち2ヵ月会議をしている計算になる。

会議を種類別でみると、「進捗、課題等の確認会議」と「部門定例会議」の実施割合が多く、合わせて7割を超えている。一方、「新規アイデアの創出」に資する会議の割合は約1割に留まっている。

会議について、問題とされる項目上位3位は以下のとおりである。

 1.「ムダな会議が多い」
 2.「会議の時間が長い」
 3.「会議の頻度が多い」

「会議が会社の価値創造(仕事の生産性向上、イノベーションの創出等)に貢献している」と回答した者は、約3割に留まっているのも残念な結果である。
そのせいか、あってはならない「会議中における内職」、つまり会議とは直接関係ない他の業務を行っている割合は全体の約4割という実態にも驚きだ。

会議をやめるため、意見を出し合う会議を実施する。という、どこまでいっても会議か…という冗談のような話もあるくらいだ。

近年やや右肩下がりと落ち込んでいる「印刷業一人あたり売上高」を少しでも向上させるため、効率良い会議の実施・運営が望まれる。

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 ムダな会議はもうやめる!(大阪開催セミナー)

(JAGAT 西部支社 大沢 昭博)