アルミ蒸着紙とはどういうものですか。

掲載日:2014年8月17日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:アルミ蒸着紙とはどういうものですか。

A:紙をベースに金属の蒸着膜を堆積させたものをいい、金属箔と同等の外観を有しながら紙の特性をもつことが特徴です。 
 この蒸着膜は薄膜製造技術の一つであり、その製法は塗工、メッキなどのウェット法ではなく真空薄膜形成法のドライ法によって形成されます。
 アルミ蒸着の基本原理は、真空容器の中でアルミニウムを加熱蒸発させ、あらかじめその容器内に置いた基材の表面に凝結させて薄膜が得られます。この基材に紙やフィルムを用いたとき、これをアルミ蒸着紙またはアルミ蒸着フィルムとなります。

 アルミ蒸着紙は、四六判・L判等のサイズがあり連量も55kg~300kgまでのものがあります。印刷は平版印刷又はグラビア印刷がなされます。シート状のものには平版で印刷され、速乾性が求められるので合成樹脂インキやUVインキが使用されます。ラベルの印刷にはグラビア印刷が多くおこなわれます。

 用途としては、まず酒類ビンのラベルに多く使われています。ビール瓶用に最初にアルミ蒸着紙が採用されたのは、昭和60年ころといわれています。その後、各ビール会社もアルミ蒸着紙を採用ことにより、アルミ蒸着紙が貼られたビール瓶が増えています。ビール以外のラベル用蒸着紙としては、ドリンク剤などのラベルにも採用されています。
 包装用としては、冷菓用カップ蓋、冷菓用胴部貼り、高級和洋菓子の一部に使用されています。
 商業印刷として、ポスター、カレンダー、CDジャケット、表紙、ブックカバーなど印刷を行って装飾効果を高めている雑品用途などに使用されるものである。
 その他、カップ麺の蓋材や木工製品用、壁紙、屏風などにも使用されています。

資料提供:㈱竹尾

 

(2004年8月2日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)