インキローラと湿し水ローラの洗浄について(002-3)

掲載日:2014年9月8日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

印刷技術情報:インキローラー

 
インキローラと湿し水ローラの洗浄について(002-3)

 

【概要】
ローラ自動洗浄機でのインキローラとの同時洗浄はなるべくしない方がよい,といわれるのは何故でしょうか。また,洗浄液の種類によっては悪影響がでるというのは,どの様なことでしょうか。

 【解決方法】
これは,インキローラの材質と湿し水ローラの材質が異なっている場合があるからです。場合によっては,インキローラ洗浄用の洗浄液によって,湿し水ローラの材質が劣化する恐れがあります。
 「洗浄液の種類によって」というのは,有機溶剤のうち第一種第一類のトリクロロエチレンなど(の刺激臭の強い種類)が含まれていると,ゴム表面を早く溶かし,グレージングを発生させてしまうからです。また,洗浄時,クロームローラとゴムローラが離れる機構になっていないと親水化処理されたローラが感脂化されてしまいます。

 

「本記事の内容は、JAGATが印刷の技術者を対象として行なっている通信教育講座「印刷技術者トラブル対策コース」
「オフセット印刷技術者コース」の受講生から1993年から2000年までの8年間に寄せられた質問とその回答の中から編集しました。

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)