コミュニケーションをデザインするエキスパート像

掲載日:2016年11月15日
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DTPエキスパートカリキュラム改訂12版公開に先立ち、改訂の主旨とポイントを公開します。

DTPエキスパートカリキュラム第12版改訂準備が進んでいます。
カリキュラムは、DTP制作環境やメディア環境だけでなく、ビジネスモデルの変化にも対応し、2年ごとに改訂をしています。
今回の改訂では、技術的な変化に対応した記述変更に加え、ビジネス環境の変化に応じて変化するエキスパート人材像を想定した項目変更および再編集が主眼となっています。

DTP/色/印刷技術/情報システムの各カテゴリでは、各種環境や技術変化に応じた 項目内の記述リライトを行っています。
(詳しくは、本日以降あらためて変更点を掲載予定)

コミュニケーションカテゴリでは、印刷メディアとコミュニケーションとの関連を「情報デザイン」「マーケティング活動」という2つの観点から示しています。
的確な情報伝達手段をデザインするには、

  • さまざまな軸(時間、空間、連続量など)におけるものやことの関係性に着目して、一つ一つのデータや事実を、見る側ににとって有用な情報として意味をもつかたちで表す。

という視点が必要となります。カリキュラムでは、この点を情報伝達の根源的な項目とともに示しています。

さらに今回のカリキュラム改訂では、企業のマーケティング活動と印刷メディアとの関連を新テーマとして掲げました。
顧客志向のマーケティングでは、顧客とのコミュニケーション活動が重視されます。
最適なコミュニケーション活動を支援するためには、

  • メディア特性と顧客側の行動の状況に応じて情報の示し方を検討する。

といった視点も必要となります。

エキスパート認証制度の主眼の一つとして、『メディアビジネスの共通言語』というテーマがあります。
顧客企業が行うマーケティング活動において交わされる用語や知識を『メディアビジネスの共通言語』として取り込んでいき、顧客からの信頼を得られるエキスパートとして活躍していただきたいという主旨が込められています。

今後の印刷メディア制作では、情報が用いられる場面を自社や顧客企業のビジネス環境を含めた全体像で捉えて臨む姿勢も求められます。こういった視点でカリキュラムのコミュニケーションカテゴリを見ていただくと、これからDTPエキスパート取得に向けて学ばれる方にとって、このカテゴリの意味合いが身近なものに感じられるのではないでしょうか?

(JAGAT CS部 丹羽 朋子)