第15回東京アビリンピックとDTP競技

掲載日:2017年3月3日
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2017年2月19日(日)、第15回東京都アビリンピック(東京障害者技能競技大会)が小平市の職業能力開発総合大学校で開催された

東京アビリンピック

アビリンピック(ABILYMPICS)とは、障害者技能競技大会の通称である。障害者の職業能力向上を図るとともに、社会の理解を深めることを目的として、職業技能を競う大会である。
競技種目は、ワード・プロセッサやパソコンデータ入力、ビルクリーニングなど9種目で、その1つが「DTP」となっている。今大会には、9種目で合計109名の選手が参加した。

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(DTP競技会場:職業能力総合開発大学校、東京都小平市)

DTP競技

DTP競技は、与えられたテーマと写真・図版・テキストの素材を元に、120分の制限時間内にデザインとDTPデータ制作を行い、その優劣を競うものである。

JAGATは、2013年度より本大会DTP競技の専門委員として、企画・運営・審査に協力している。

今年度は、9名がDTP競技に参加した。普段からDTP制作業務に携わる人たち、またはそれを目指して学習中の人たちである。競技会場は、東京都小平市の職業能力総合開発大学校のCADルームであった。

課題は、書面およびWordドキュメントとして提示され、また写真・テキスト・図版などの素材データが各競技者のパソコンに用意されている。競技前の注意事項説明では、口頭で読み上げるとともに手話通訳もおこなわれた。

今回の競技課題は「東京動物園のI Love Animalフォトコンテストの募集チラシをデザインする」である。支給された写真データ、図版データ、テキストデータをPhotoshopやIllustratorなどを使用して加工・レイアウトし、印刷データを制作する。
「動物をテーマにしたフォトコンテスト」というテーマであったが、今回はデザイン面で個性豊かでハイレベルの作品が揃った印象である。

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(課題に取り組む競技者)

採点は、分り易いレイアウトで「フォトコンテストに参加してほしい」というメッセージが伝えられているかどうか、印刷データとして必要な加工が出来ているか、などを基準に行った。

金賞を受賞したのは、独創的な色使いながら、メッセージが明確で優れた画像処理、プロフェッショナルレベルの作品であった。
チラシの目的(フォトコンテストの募集)をよく理解し、レイアウトに反映されていた。

なお、金賞受賞者は2017年11月に栃木県で開催される全国大会に東京都代表選手として推薦される予定である。

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(金賞作品)7

(銀賞作品)

3

(銅賞作品)

(※第15回東京アビリンピック結果報告) 

(JAGAT CS部 千葉 弘幸)