自らの目で見て「体感し気づきを得る」ことこそ、改善の原動力

掲載日:2017年7月27日

改善は、社員一人ひとりが自らやり続けることで会社のモノづくりレベルが向上し、結果としてコストダウンにもつながり、景気に左右されない強さがつくられる。

改善の定石「やめる 減らす カエル」

「改善は、デフレだからする、不況だからするというものではない。社員一人ひとりが自らやり続けることが大事。
自分の仕事が楽になったり、安全になったり、速くできるようになることで、会社のモノづくりレベルが向上し、結果としてコストダウンにもつながり、景気に左右されない強さがつくられる」。

「見える化」に取り組み、生産性を上げ、収益を上げている印刷会社の社長から聞いた言葉だ。

改善の定石は3つあるという。
「やめる 減らす カエル」だ。

不要なものはやめる
やめられないものは減らす
減らせないものはカエル(イレカエル、オキカエル等)

改善は仕事のやり方を変えること。
それは、大げさに捉えることではなくて、日常感じているちょっとしたこと、仕事のやりにくさや不満をどうすれば楽にできるか考えるのが改善である。

誰もが思いつく一般的な改善ではなく、その仕事をしている「自分」でなければ、考えつかないようなアイデアが求められる。
「こうすればもっと良くなるハズ」。主語は「私」なのである。

社員から、改善提案が日々出ている会社に共通していることは、「とりあえずやってみたら?」という社長のスタンスである。

気楽に全員参加で取り組み、改善してダメならまた改善する。

毎日の積み重ねを通して、社員一人ひとりが、自分の考えで改善を進めていく企業風土ができ上がる。

「人が悪いのではなく、やり方に原因がある」
「人を責めるより、マズイ方法を攻める」
そんな企業風土を作りたい。

「見える化実践研究会」を立ち上げます

「見える化」という言葉は印刷業界ではかなり浸透している。しかし、実践できている会社はまだまだ少ない状況だ。

そこでJAGATでは、「見える化実践研究会」を立ち上げる。
見える化先進企業の大東印刷工業の佐竹一郎社長、アサプリホールディングスの松岡祐司社長を講師に迎え、「見える化」に取り組んでいるけれども、なかなか継続できない会社の課題解決を後押しする。

対象は、これから見える化に取り組みたい、取り組んでいるけど結果が出ていないと悩んでいらっしゃる印刷会社さんだ。

この研究会のポイントは、
・見える化先進企業を視察できる。
・先進企業の取り組みの話が聞ける。
・参加企業や視察先企業の同じ職種(営業、工務、制作、印刷など)の人と交流ができる。
・自社の取り組みの発表の場がある(発表があるから「見える化」をやらざるを得ない)。参加者からアドバイスがもらえる

などである。

他社の良いところを見習い、自社に吸収することは、とても大事なことである。

社員の方が、自らの目で他社を見て、話を聞くなど「体感し気づきを得る」ことこそ、自社の改善の原動力となる。

「見える化」の正解は一つではないし、やり方も一つではないと考えている。
JAGATの「見える化実践研究会」では、こういった場や機会を提供し、それぞれの会社に合った見える化を後押ししていきたい。

(研究調査部 小須田紀子)

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8月24日(木) 13:00~13:50
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