【DTPエキスパートカリキュラムver.13】[DTP]1-9 文字と文字コード

掲載日:2018年11月1日
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文字データを異なるプラットフォームで出力すると、文字化けではないが文字の形状が一致しない場合がある。「書体」「フォント」「字種」「字体」「字形(グリフ)」の区別など、文字の同異判定の基準を理解する。

1-9-1 書体

  • 書体とは、統一的な理念に基づいて制作された1組の文字、または記号のデザインであり、タイプフェース(typeface)と同義である。ある書体における文字の太さ、字幅、傾きなどのバリエーションの集合を書体ファミリーという。
  • 欧文書体は、中世後期のグーテンベルクの活字から、その後ローマ時代に作られたローマン体を活字に置き換えた書体を経て、今に至っている。印刷技術や出版の発展に伴って、また印刷物の用途に合わせて可読性、美術性、新規性などを工夫し、多くの書体が開発されている。
  • 和文書体は、中国の伝統的「書」に由来する筆書系、伝統的活字書体、庶民文化に由来する江戸文字、写植以降非常に増えたディスプレイ書体、日本独特の仮名書体など、多様な起源を持つ。

1-9-2 字体

  • 文字は、何らかの意味を表すものであり、その意味によって字種に分類される。異なる字種は、原則としてそれぞれ異なる字体を有する。しかし、異なる字種が同一の字体を有する場合も稀にある。これらは同形異字と呼ばれ、視覚的には区別することができない。
  • 1つの字種に複数の字体が併存していることがある。それらの字体はそれぞれ異なる字源から成立している場合もあるし、同じ字源から発生しながらその表現が歴史的・地理的に変化していった場合もある。字義、字音が等しい同一の字種でありながら、互いに異なる字体を有する文字を異体字と呼ぶ。異体字のなかで、規範として選ばれている字体を正字体と呼ぶ。

1-9-3 字形(グリフ)

  • 字形とは文字の具体的な形状であり、書体やデザインの違いなど文字の視覚的な差異はすべて字形の違いとして捉えられる。図形文字、グリフ(glyph)と呼ばれることもある。

1-9-4 タイポグラフィー

  • タイポグラフィーは、古くは活版術のことであるが、広く印刷における文字組の視覚効果や体裁の総称として用いられている。
  • タイポグラフィーは、グラフィック素材としてテレビや映像メディアにも活きる技法である。欧米では、タイポグラフィーには書体の歴史的な発達や書体デザインの知識も含む。日本でも、縦/横組、和欧混植、かな混植など伝統的慣習的なスタイルが確立している。もともと正方形の漢字書体を縦にも横にも組むものとして日本のタイポグラフィーは発展した。

1-9-5 符号化文字集合

  • コンピューターは、文字をコード(符号)化して、その値で識別している。文字コードとは、たとえば日本語のある文字の範囲(文字セットという)の文字の1つずつに識別番号を割り振ったものであり、その一式を符号化文字集合という。
  • 異なるコンピューターシステム間での文字データの交換を可能にするために、基本となる文字セットの文字コードは標準化が行われている。文字コード系が異なれば、コード化している範囲もコード番号も異なる。
  • 入力や編集の各段階で、文字データを受け渡しする場合は、どのような文字コードを使用して作成されているかを慎重に確認する。
  • 標準化された主な文字コードには、ASCIIコード、JISコード、Unicodeなどがある。
  • JIS X 0208は情報交換用の2バイト符号化文字集合を規定する日本工業規格で、6,879図形文字を含んでいる。1978年にJIS C 6226として制定され、1983年、1990年および1997年に改正された。
  • JIS X 0213は、JIS X 0208を拡張した規格でJIS X 0208の6,879字の図形文字の集合に4,354字が追加され、計11,233字の図形文字を規定している。JIS X 0208を包含し、第三・第四水準漢字などを加えた上位集合である。2000年に制定、2004年、2012年に改正された。

フォント

  • フォント(font)は、本来「同じサイズ、同じ書体デザインの一揃いの活字」を指す言葉であったが、現在ではコンピューター画面に表示したり、紙面に印刷するために利用される字形データの一式を意味している。金属活字と区別して、デジタルフォントと呼ばれることもある。
  • 書体という言葉は、現在ではフォント(の使用ライセンス数)を数える単位としても用いられている。
  • フォントフォーマットの代表的なものにTrueTypeとOpenTypeがある。TrueTypeは、AppleとMicrosoftが共同で開発したフォントフォーマットで、画面表示やプリント出力を行う。その後、AdobeとMicrosoftが共同で開発したのがOpenTypeである。

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