グラフィックを活用して会議を有意義な場に
人の思考を動かす視覚言語の力について考えます。
日常的に用いる情報コミュニケーション手法の中で大きな割合を占めるといわれるのが、絵や図、文字、色、形など、視覚により認識される視覚言語である。文字情報は言語的・分析的理解を促し、絵や図は空間的・全体的把握を促すといわれる。
伝えたい内容を具体性の高い文字情報を中心に構成すると、情報の関係や事柄の構造を捉えやすくなる。一方、文字情報を極力排して抽象度を高めたロゴやアイコンといったグラフィック表現を用いると、象徴的メッセージを直観的に捉えやすくなる。
こうした視覚言語表現には、人を動かす力があり、さまざまな場面で活用されている。
印刷物での例としては、
- 説明的理解を促すパンフレットやプレゼン図解資料
- 心理的な動きを媒介して行動を促すDMはがきなどの販促印刷物や商品パッケージ
- 人の動作を直接的に促すサインディスプレイや仕掛け付き絵本
などが挙げられるだろう。
人の思考を動かすグラフィックの力
視覚言語の力を会議の場に応用し、参加者の思考そのものに働きかける手法がグラフィックレコーディングだ。
視覚言語研究者である清水淳子氏の著書「議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書」では、「話の文脈や事実関係をロジカルに解釈し、複雑な仕組みをわかりやすく描いていく」ことにより、参加者間の共通認識と議論の現在地を確かめながら会議を進行することができると述べられている。参加者を思考停止に陥らせず全員が発言しやすい状態を作ることを目指せるという。
一般的な会議で見られるホワイトボードへの文字のみによる板書と異なるのは、先に述べたような多様な視覚言語の特性を活用することで、抽象性と具体性を併せ持つ記録を行える点だ。グラフィックが持つ「一覧性」と「構造化」により、意見や事柄の関係性を捉えつつ対話を深めていくことができる。
4月24日(金)開催のJAGATエキスパート・ラボでは、清水淳子氏をお招きし、
グラフィックレコーディングの解説とともに、その効果を体感していただく。
「絵心には縁遠い」と感じているビジネスパーソンにも体験していただけるよう、「描くコツ」を得るための演習も行う予定だ。
既存事業に留まらず、「意義のある会議」により価値を見出していくためにも、ぜひ参加いただきたい勉強会である。
(JAGAT丹羽朋子)
4月24日(金)開催『なぜ、描くと対話は変わるのか?― グラフィックレコーディングで体験する「思考が動き出す場」 ―』
エキスパート資格者向け勉強会ですが、一般の方の参加も受け付けています。






