利益につながる雇用管理制度を考える

掲載日:2015年1月27日

社員の能力向上を業績へ結びつけ、それを企業目標へ繋ぐには、経営を理解した有能なミドル層の存在がカギとなります。

経営資源の中でも最重要なのは、会社組織人材を活かす人事制度、評価制度の構築ともいえます。

以下は厚労省の調査で社員の「働きやすさ」「働きがい」に有効とされた雇用管理制度です。あなたの会社は幾つ実施していますか?

 a) 自分の希望に応じ、特定のスキルや知識を学べる研修
 b) 従業員の意見の会社の経営計画への反映
 c) 上司以外の決められた先輩担当者(メンター)による相談
 d) 本人の希望ができるだけ尊重される配置
 e) 各自に与えられた仕事の意義や重要性についての説明
 f) 計画的なOJT受講とその成果のチェック
 g) 社内の自主的勉強会やQC活動
 h) 会社の経営情報の従業員への開示
 i) 提案制度などによる従業員の意見の吸い上げ
 j) 職歴・階層別の研修
 k) 評価結果とその理由の本人へのフィードバック・説明
 l) 朝礼や社員全体会議を通じた会社のビジョンの共有

利益を上げている印刷会社を訪問すると、工場や事務所が整理整頓されていて、そして何より、働く社員の皆さんが「イキイキしている」、そう感じませんか?
「会社が変わる!」「社員がイキイキしてる」人材マネジメントはどうすれば実現できるのでしょうか?

まずは経営者、マネジメントする側が雇用管理制度を整え、働く社員の皆さんの職場環境に目を配ることが重要といえます。
そうすることで、社員の「働きがい、働きやすさ」が増し、仕事に対するパフォーマンスが向上し、結果として会社の利益が上がるのです。

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では、「働きがい、働きやすさ」につながる雇用管理制度とは何でしょうか?
能力・プロセス・成果に対する評価、能力向上を図るための教育、労働環境・健康管理の整備が求められます。

評価・処遇:
1)社内等級制度、2)目標管理、3)評価方法(成果・発揮能力・情意)、処遇・配置等
育成・教育:
1)必要なスキルの明確化、2)教育計画、3)教育の実施、実施後の評価等
環境・管理:
メンタルヘルスマネジメント等

社員の能力向上を業績へ結びつけ、それを企業目標へ繋ぐには、経営を理解した有能なミドル層の存在がカギとなります。
あなたの会社にはそんな方が何人いらっしゃいますか?
全社の目標と個人の能力向上が合致してこそ、社員にとっての「働きやすさ」「働きがい」につながります。企業としても、自社の目標・ビジョンの達成を実現することができます。

★関連情報★
page2015 【S1セッション】
人材を活かすマネジメント講座
http://www.page2015.jagat.or.jp/contents/session/23

前半は、評価制度や職能制度、あるいは教育の仕組みなど、人材を活かすマネジメント作りや教育訓練に活用できる公的支援制度を取り上げます。
後半は、印刷会社様(株式会社サンエー印刷様 株式会社クイックス様)に登壇いただき、実際の取り組み、課題などをお話いただきます。

(CS部 小須田紀子)