印刷ビジネス人材像の変化と学びーエキスパートDAY2019開催ー

掲載日:2019年10月8日
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印刷ビジネス人材像およびDTPエキスパートの役割の変遷とともに、これからの学びについて考えます。

組織の成果と個人のキャリアの方向性

図では組織の成果と個人のキャリア形成を一つの軸の二つの方向として示していますが、個人のキャリア・スキル形成、自己実現にも視点を置き、組織の理念に共感しつつ成長していく持続的な働き方像を描くことは、組織内の活性化につながります。組織の成果と個人のキャリア形成について、同じベクトルを持つことで互いの成果を加速するものと位置づけることが重要です。
エキスパート資格制度はその手段の一つとして、資格取得という近距離の目標値を定め、一定の知識・技量の水準を身に付けることをまずは第一歩としています。さらにさまざまな学びの場と手段を提供することで、継続的な人材育成として活用していただくように制度を設計・運営しています。

経営戦略と人材

DTPエキスパート役割の変遷と現在

かつてDTPシステムの黎明期~普及期においては、DTP環境による印刷物製作の標準化とこれを推進する人材が求められました。関連技術が刻々と進化するに伴い顕れる新たな技術的課題とその解決という激動期を経て、現在ではDTPシステムによる印刷物製作は一般化しました。今やDTPシステムによる印刷物製作は限られた一部の熟練者のみに依存するものではなくなりつつあります。ナレッジの共有方法は多様化し、さらにDTPアプリケーションを始めとした制作環境自体の進化もあり、普及期から安定運用の時期へと移行しています。

こうした製作環境の変遷がある一方、印刷物自体の活用場面は、他メディアの発展とさらには生活者の価値観の変容による影響を大きく受け、絶えず変化しています。特殊な技を持たなくとも情報の発信者となれる現在、様々なメディアの特徴を熟知し、情報発信の文脈を作ることにも視点を置いて印刷ビジネスを捉えなければなりません。

このような環境において印刷ビジネスに携わる人材に求められる能力は、スペシャリストの域から、印刷物による価値を生み出す新ビジネスの創造とプロジェクトマネジメントへと広がっています。DTPシステムによる印刷物製作全体を理解し、ビジネスの実践に結び付けるための印刷総合知識の重要性が増しており、こうした一定の知識を試験範囲とするDTPエキスパート認証の取得は、「印刷物による価値を提供するビジネスの土台作り」と位置づけられます。

印刷ビジネス人材の今後の展開

印刷業界全体が認識している通り、印刷ビジネスは現状に甘んじているだけでは未来を見通しがたい状況にあります。よって、印刷人であれば当然知っておくべき知識全般を身に付けたうえで、今後の他メディア、さらには他業界とのコラボレーション等に向けて、印刷物製作との橋渡し、協業の模索が可能な人材へと変化していく必要があります。一例を挙げれば、マーケティング施策の中で印刷物の強みを活かした情報発信の文脈作りをするにあたっても、マーケティング関連の知識が皆無では印刷ビジネスのプロとして信頼を得ることは難しいでしょう。

こうした印刷ビジネスの発展的展開を望むため、エキスパート認証制度では取得後の継続学習も重視し、オンラインラーニング形式の更新試験を導入、その他弊会主催の継続学習イベント等を開催しています。取得後に何を学びどのようにビジネスに活かしていくか、実践の方法は、各社の事業の方向性、各人のキャリア計画に応じて、模索し続ける必要があるでしょう。エキスパート資格取得は印刷人の基本OSであり、取得後の継続学習はビジネス変化に応じた各種アプリケーションのインストールやバージョンアップおよびそれらの連携と言えるかもしれません。

JAGATでは、資格取得という通過点を経験していただいたうえで、様々な事業展開、取得後の活躍に役立てていただけるような内容のイベントや学習コンテンツを提供していくよう計画しています。

JAGAT CS部 丹羽 朋子

11月15日(金)開催 JAGATエキスパートDAY

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