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エキスパート更新試験申請受付期間延長のご案内

第46期DTPエキスパート/第22期クロスメディアエキスパート認証更新試験につきまして、7/21(木)を申請受付期限とご案内しておりましたが、申請受付期間を延長いたします。

最終申請受付期限
7/29(金)まで

上記期限までに、受験料のお振込みと、エキスパート基本台帳からの申請手続きを完了していただけますようお願いします。

申請方法詳細は、下記よりご覧いただけます。

第46期DTPエキスパート認証更新試験の申請・受験方法

第22期クロスメディアエキスパート認証更新試験の申請・受験方法

【DTPキーワード】版面の設計

版面[type area ; type page ; text page]

「はんづら」と読む。組版されたページ面のうち、実際に印刷される文字、罫線、画像などが占める面の範囲のことである。結果的に版面の面積は、判型から余白を引いたものになる。
本文部分の各ページの版面は同一である。また左右両方のページを一つの図版として捉えるため、判型に対して版面が中央に位置していることは稀である。

判[size of paper ; size of book]

書籍やポスターなどの紙加工品の仕上がり寸法と形態を指す。
A4 判、A5 判、新書判、タブロイド判などがある。

マージン[margin]

出版物などのページにおいて上下左右に存在する版面以外の余白部分を指す。
各部の余白は上部は天、下部は地、製本で綴じられる内側はノド、その反対側は小口と呼ばれる。

    • ノド[back margin]
    • 本の綴じ目に沿った部分。

    • 天[head ; top ; top edge]
    • 本の上部。本の背以外の中身の三方の内上端を指す。
      「あたま」ともいう。

    • 小口[edge ; fore edge]
    • 仕上げ断ちした本の三方の切り口。一般には前小口のことをいう。

    • 地[tail edge]

    本の下部。本の中身を仕上げ断ちした後の三方の下部の切り口。「けした」ともいう。

マージンと版面の取り方には諸説あるが、判型に対する伝統的な書籍の体裁はノドあきが一番狭く、次に天、小口、地の順となるのが一般的である。
一般に判型が大きいほど余白の比率は大きくなる。
小口の余白は製本のズレが目立ちやすいのであまり小さくできない。

文字の大きさ・字詰め・行間の基本ルール

  • 文字の大きさは読者や本の内容によって異なるが、一般的な書籍・雑誌の本文級数は11〜14 級が標準である。
  • 1 行の字詰めは文字の大きさと判型に合わせて可読性のバランスを決める。
  • 行間は字詰めによって異なるが、文字の大きさの半角(1/2em)から全角アキが標準である。
  • 1 行の字詰めが長ければ行間を広くし、短かければ狭くする。
  • 大きな文字級数や字面が大きな文字は行間を広めにし、小さい場合は狭める。

基本組体裁

雑誌や書籍などのページに対する文字組みの基本となる体裁のことである。
版面の内側で基本組体裁に必要な値を決める。
まず先に書籍の内容表現にふさわしい書体を決め、ターゲットとしている読者が視認しやすい文字の大きさを決める。
次に組方向と行数や字詰めを決め、1 行の文字数が多い場合には段数を決める。多段組の場合には段間を設定する。
行長や字詰めと相互に関連しているのは文字サイズである。可読性という点で横組よりも縦組の方が行長を長く取ることができる。
行と行の間は一般に文字サイズの25%〜100% 程度あける。
文字サイズと行間を足したものが行送りである。
視線の移動を容易にするために、行長が長いほど相対的に行間は大きく取る。

  • 組方向[type set]
  • 本文ページが縦組か横組かを決める。

  • 書体[typeface ; face]
  • 文字の用筆(筆画)や形態が同じもので作られ系統化さている字形。フォントとは異なる。

  • 文字サイズ[font size]
  • 文字の大きさ。Q(1Q = 0.25mm)/ ポイント(1point ≒0.3528mm)で示す。

  • 字詰め
  • 1 行に収容される文字数。1 行の行長に相当する。

  • 行長[line length]
  • 1 行内での文字の配置において行頭から行末までの長さ。

  • 字間[character gap ; separation]
  • 1 行中の上下(縦組)または左右(横組)に隣り合う文字と文字の間隔。

  • 字送り[character pitch]
  • 隣り合う文字から文字までの間隔。

  • 行間[interline ; line space]
  • 組版における行と行の間の空き量。一説に行間の適性値は行長の3%という説がある。

  • 行送り[line pitch]
  • 文字の大きさに行間を足した距離。

  • 段[columns]
  • 行の集合を段と称する。1 行が長くなり過ぎると読みにくくなることから、適度の文字数、適度の行数にて段を形成する。

  • 段組[column composition]
  • 1 ページを2 段以上で組む文字組版の方法。通し組(1 段組)に対して用いる。

  • 段間[column space]
  • 1 ページを2 段以上で組む段組における段と段の間のスペース。通常段を識別しやすくするために行間よりも大きいスペースを確保して段を区切る。また罫線で区切る場合もある。

版面

有限会社 セネカ
代表取締役
野尻 研一

(Jagat info 2014年9月号より転載)

第46期DTPエキスパート模擬試験+解説講座実施

7月2日(土)JAGAT本社(東京)および西部支社(大阪)にて、DTPエキスパート模擬試験と解説講座を実施しました。
当日は、30℃を超える暑さの中、東京会場16名、大阪会場10名の方々が約7時間にわたる試験と講義に出席されました。

まずは事務局より試験制度の概要をおさらいするガイダンスを行い、模擬試験で得て欲しいポイントについてご案内するとともに、試験当日の流れと実技試験までに備えておきたい点などを把握していただきました。

続いていよいよ模擬試験の実施です。
模擬試験は、学科本試験(合計4時間)の約半分の問題数を、半分の2時間で解いていただきます。



試験後は、模範解答と採点結果分析シートによる自己採点の時間をとります。
自己採点により、DTPエキスパート認証試験の特徴であるカテゴリーごと合格基準に対する現時点での状態を確かめていただきます。
実業務では直接すべての分野の知識を用いるわけではない職種の方でも、ある一定水準の関連知識を備え、メディアビジネスの共通言語を獲得するという点がエキスパート認証の条件となります。
このオールラウンドの知識が、今後印刷周辺ビジネスも見据えた応用業務への拡がりにもつながると捉えています。

会場風景

続いて午後からは、DTPエキスパート認証委員、問題作成委員を務めるベテラン講師 石塚 晃 氏による解説講座です。
模擬試験出題問題を中心に、詳細な解説資料とともに出題テーマ全般についての解説をしていただき、受講者の方々に理解を深めていただきました。

同日開催の大阪会場(JAGAT西部支社 講師:JAGAT西部支社長 大沢)でも、講座後多くの質問をいただき、熱心に取り組まれる姿勢が垣間見られました。

毎期模擬試験時点で全カテゴリーとも合格基準を超えている方は少数です。
まずはご自身の現状を確かめ、試験当日までの残り期間を有効に使っていただければと思います。

(JAGAT資格制度事務局 丹羽 朋子)


試験対策案内はこちら

2016年9月実施更新試験申請受付開始

2016年9月に実施いたします

  • 第46期DTPエキスパート認証更新試験
  • 第22期クロスメディアエキスパート認証更新試験

のご案内を更新対象者の方あてに本日郵送いたしました。

お手元に届かない場合でも、下記更新試験案内ページより内容をお確かめいただけます。
更新試験案内をお確かめいただくとともに、エキスパートWeb基本台帳にてご登録情報にご変更がないかどうか、お確かめください。

申請受付期間:2016年7月1日~7月21日

申請受付方法:エキスパートWeb基本台帳上で受付

エキスパートWeb基本台帳

DTPエキスパート更新試験案内

更新対象者:エキスパートIDが下記4桁の数字で始まる方
〔9402-****〕,〔9606-****〕,〔9810-****〕,〔0014-****〕,〔0218-****〕,〔0422-****〕,〔0626-****〕,
〔0830-****〕,〔1034-****〕〔1238-****〕または〔1442-****〕

クロスメディアエキスパート更新試験案内

更新対象者:エキスパートIDが下記4桁の数字で始まる方
〔0602-****〕,〔0806-****〕,〔1010-****〕,〔1214-****〕または〔1418-****〕

2016年8月試験 長野にて開催決定

2016年8月21日(日)実施の第46期DTPエキスパート認証試験/第22期クロスメディアエキスパート認証試験につきまして、従来のJAGAT会場7会場(東京・大阪・名古屋・福岡・仙台・札幌・新潟)に加えて、長野会場を追加設置することが決定しました。

長野県印刷工業組合のご協力のもと、6/16に長野市内にて実施した両資格ガイダンスセミナーでは、合計約70名の方々にご出席いただき、エキスパート認証制度に対する理解を深めていただきました。

今回、長野県印刷工業組合に限定せず長野近県の方々の受験利便性の向上を目的に、長野平青学園をオープン会場として試験を実施することとなりました。

長野県および近県にお住まいの方で、すでに別会場で受験申請した方は、申請受付期間内にお申し出いただければ、特例として会場振替の対応をいたします。
その際は、下記JAGAT資格制度事務局までご一報ください。
※長野会場への振り替え以外では、申請後の会場変更は承れませんことを悪しからずご了承ください。

JAGAT資格制度事務局
e-mail: expert@jagat.or.jp
TEL(03)3384-3115

第46期DTPエキスパート認証試験新出題項目

2016年8月21日(日)に実施する第46期DTPエキスパート認証試験の試験問題について、下記の通り新出題項目を発表いたします。(6月27日)

(1)デジタルマーケティングの普及とDM・デジタル印刷連動

(2)DTP・印刷の基本を再確認する
 ・組版・レイアウトの基礎
 ・印刷の基礎、主要アプリケーションの機能・操作

(3)印刷物制作の品質管理、ミス防止
 ・事故防止対策、検版ワークフロー
 ・データの保存(サーバー、クラウド)やバックアップ

(4)印刷物制作と制作指示書における留意事項

(5)色校正の現状と印刷物のカラートラブル対策
 ・カラーマネジメントの応用
 ・どのように信頼性を担保するか
 ・理想的なカラマネワークフロー(印刷、Web他を含めて)

(6)セキュリティ(偽造防止)技術の動向

以上の項目がそのまま問題数と対応するわけではありません。
項目によっては2つ以上の出題になる場合があります。
また、新出題にともなって従来問題の入れ替え、統合、削除などが発生しますし、それ以外の従来問題についてもアップグレードを行ないます。
結果的に、新出題項目を中心として全体の20%くらいの問題が入れ替わることになります。

ご注意:この発表はあくまでも新項目であり、新問題の発表ではありません。試験の公平性維持の意味においても、上記項目以上の情報提供はいたしかねますので予めご承知おき下さい。

エキスパート優待案内 2016年7月

エキスパート有資格者の皆様に提供させていただく各種優待制度のご案内です。
エキスパート受験予定者向け資格者ご本人優待や、現役エキスパート推薦による受験予定者に向けたご優待をご紹介しています。

  • 優待の申込は期間限定です。各ご優待の申込期限を必ずご確認のうえ、お申込ください。
  • 今後も優待制度のご案内はメールでお送りしてまいります。ぜひ基本台帳にメールアドレスをご登録ください。
  • 第45期DTPエキスパート試験合格者/第21期クロスメディアエキスパート試験合格者の方々につきまして、現在基本台帳登録のメンテナンス中です。登録が完了し次第ご案内いたしますので、今しばらくお待ちください。

エキスパート優待制度

1.有資格者ご本人ご優待

ダブルライセンス取得推進優待

受験予定者入手必須の模擬試験問題を無料にて進呈いたします。
この機会に是非DTPエキスパート/クロスメディアエキスパート 2種の資格取得をご検討ください。

2.有資格者による第46期DTPエキスパート/第22期クロスメディアエキスパート受験予定者ご優待

メディアビジネスの牽引役となるべきより多くの人材に対し、本試験を受験しやすい環境を提供するため、現役エキスパートの方のご紹介により受験予定の方の 受験準備にご利用いただける優待特典をご案内いたします。

優待特典

模擬試験問題を無料送付
46期用模擬問題は、7月1日より配布開始です。

優待対象者

第46期DTPエキスパート/第22期クロスメディアエキスパート認証試験を受験予定で、今後「印刷メディア設計のスーパーバイザー」および「メディア戦略のコーディネーター」としてふさわしい能力があると思われる方、またはその可能性のある方。

  • 優待制度の趣旨に鑑み、推薦者ご本人やエキスパート有資格者、受験を予定していない方のご利用はお断りいたします。
  • お申込みには、ご紹介者となるエキスパート有資格者のエキスパートIDおよびお名前が必要となります。

申込方法

申込期間 2016年7月1日~2016年7月29日

エキスパートWeb基本台帳より優待制度申込書をダウンロードのうえ、お申込みください。
エキスパートWeb基本台帳 ログイン
ログインには、エキスパートIDおよびパスワードが必要です。
パスワードがお手元にない場合は、ログイン画面の「パスワード照会フォーム」より取得してください。

  • ご住所など登録情報に変更はございませんか?エキスパートWeb基本台帳でご登録情報をご確認ください。
  • 基本台帳はメンテナンスのため6月下旬より一時的にアクセスできなくなることがございますのでご注意ください。7月1日より再オープンいたします。
ご注意

第46期DTPエキスパート認証試験/第22期クロスメディアエキスパート認証試験の受験は、別途申請が必要です。
受験申請は、下記より行って下さい。
第46期DTPエキスパート認証試験 受験申請
第22クロスメディアエキスパート認証試験 受験申請

第1期クロスメディアエキスパート認証第2部試験「与件: 国際芸美社」

状況設定

わが社

都市圏の中堅商業印刷の会社で,印刷以外にもプロモーションビデオの受注や,Web制作などをしている。子会社にデザイン会社がある。

私

以前はプリプレス部門でDTP化推進に関わっていたが,今はWebを含めて制作管理の立場で,社内の現場や外注の制作へ仕事を分配して,進行管理をしている。営業担当者の相談相手にもなっている。場合によっては営業担当者とともに顧客のところへ説明に行くこともある。

プロジェクト

この印刷会社の顧客に額縁などの製造販売を行う国際芸美社がある。台東区浅草橋に本社があり,工場や流通倉庫は地方や海外にもある。
わが社はカタログ・パンフ・説明書などを受注している。またポストカードや絵画の複製印刷物,個展や展覧会の図録の印刷なども国際芸美社を通じて受注している。同社のホームページの一部もわが社で手がけたことがある。
私は国際芸美社を担当している営業担当者から,近年のうちに木田社長が交代するので,それに向けて新たな方向性を出そうとしているという話を聞いて,何かこのクライアントを手伝えることはないかと相談を受けた。
そこで,国際芸美社のことを調べ直してみると,ポストカードとフォトフレームに関して新たな動きがあることがわかったので,営業と制作の何人かで提案プロジェクトを作り,私がリーダーを務める。

提案時期

社内のプロジェクトで国際芸美社についてまとめていた時点で,同業他社が国際芸美社のWebでの販促提案をしようとしているという情報が入った。そこで営業に様子を探らせた。
国際芸美社はWebでの販促を新規事業として意気込んでいる様子である。新規事業のプロモーションや受発注のシステム,またその委託先をどうするかを数社のコンペにより決めるようである。木田社長はこの件には意欲的で,来月半ばにはわが社の社長宛にプレゼンをするように要請するようだ。
このため,1週間以内に社内でラフな提案書を作成して,コンペに耐えられるよう一度揉んでおかなければならない。まずこのプロジェクトのリーダーである私が今日にも提案の骨子作り,社内に根回ししなければならない。

<社外秘>
KGプロジェクトメモ 2006.3.26 

国際芸美社 会社概要

<社名>
株式会社 国際芸美社
<設立>
創立1965年(昭和40年)10月21日
法人1974年(昭和49年)10月23日
<資本金>
2千万円
<売上>
13億5千万円(2004年)
<従業員>
65名(中国を除く)
<所在地>
本社 東京都台東区浅草橋6-1-3
大阪営業所 大阪市東区淡路町7-10-10
流通センター 千葉県市原市五井4-4-18
工場 国際藝美廠 広東省東莞市
工場 青島藝美有限公司 山東省青島市
<役員>
代表取締役 木田邦彦 専務取締役 若枝三郎 常務取締役 木田靖彦
<業務内容>
額縁/各種フレーム/絵画/木工製品/写真関連紙製品/各種包装資材
<売上>
卸:8億円,店舗:東京・大阪3億円,デパート外商:2億円
ネット販売:5千万円

<企業沿革>  
1965年 10月 東京都台東区浅草橋に額縁製造販売として創業する
1970年 3月 千葉県市原市五井に額縁製造工場を移転する
1974年 10月 資本金300万円 法人 株式会社国際芸美社とする
1976年 10月 大阪市東区淡路町に営業所を開設する
1978年 5月 資本金500万円に増資する
1983年 1月 中国東莞工場開設し 千葉県市原市は流通センターに
1988年 6月 資本金を1千万円に増資する
1994年 8月 フランス,アレコ社の日本総代理店となりインテリア商品を扱う
1995年 2月 資本金を2千万円に増資する
1997年 6月 中国青島工場開設
2000年 8月 銀座プランタン1Fにインテリアグッズの小売店として出店する
2002年 3月 通販事業部を開設し,ネットショップをオープン
2004年 12月 オーストリア,キレト社の代理店となりインテリア商品を扱う

歴史(沿革の補足説明)

株式会社国際芸美社は,上野で油絵のカンバス製作や美術館の額縁の修理をしていた木田工芸店を継いだかたちで木田邦彦が1965年に会社組織として創業した。
木田工芸店の時代から美術館などに出入りをしていたつながりで,当初から学校や画商など比較的顧客には恵まれていた。さらに,特定のニッチマーケットから抜け出て,企業や富裕層を対象にビジネスを広げたい,と考えたことが創業のきっかけであった。
1970~1980年代は事業が順調に推移する。いち早く中国に生産拠点を移して,国内は販売に徹することで企業としては大きく飛躍した。しかし国内の競争相手も同時に増加してバブル期を迎えた。

この時期まで業態としては「木工屋」の範疇で,よいものを安く大量に作ることに注力し,画材店やデパートの外商などへの卸が主流であった。現在でもその延長にあるが,バブル後は企業向けの絵画販売が滞ったこともあって在庫量の増加が経営を圧迫した。
そこで,画材店のような自社店舗をインテリアショップのように変えて,独自で顧客にアプローチする政策をとり,卸の比率を6割近くまで下げていった。
インテリアの需要の開拓のために,額縁の中に入れる複製絵画や彫刻などの美術工芸品の扱いを増やし,またヨーロッパのインテリアグッズのライセンス生産をする拠点として,中国青島工場を開設した。

ショップが商業店舗向け営業拠点の浅草橋にあることが利点となり,インテリア用品が店舗設計のコンサルタントの目にとまった。これにより,額縁の売上の落ち込みをかなり補うことができた。しかし一般顧客向けには銀座に近いほうがよいと判断し,銀座のデパートにアンテナショップを出店した。
このアンテナショップによって,比較的高額な卓上のフォトフレームが,それなりに売れることがわかった。これは創業者の子息である常務取締役の木田靖彦がヨーロッパ留学していた折に,オーストリアのある小さな工房が百数十年前と同じものを延々と作り続けてきたことを知る機会があり,その工房から年2回くらい仕入れているものである。
フォトフレーム自体は100円ショップでいくらでも売られている時代なので,それまではビジネスとしては重視していなかった。しかし,ヨーロッパの伝統的で重厚なフォトフレームは,他ではほとんど扱っていない商品なので,これをネット販売してみようという話が持ち上がり,ネットショップを立ち上げた。ただしネット上では全商品を販売している。

事業上の課題

インテリア商品は額縁も含めて嗜好が多様化しており,しかも全般的には価格も下落傾向にあり,在庫管理に頭を痛めている。今までの総花的,デパート的なやり方は非効率になる。企業としてもポリシーを決めて特徴を出さなければならなくなっている。

インテリア商品は頻繁に購入するものではないが,気に入ってもらえれば,自宅に訪問した来客などに口コミで伝わる。うんちく話も効果があって「年に何個しか同じ物は作っていない」という話も一人歩きする。そうして知った人がネットで購入することがある。しかし口コミ頼みの受身から脱却しなければならない。

従来の顧客が油絵中心であったために,インテリア商品の選択もヨーロッパ中心にしないと顧客の反感を買う。そのために今日どこでも見られるような,動物や風景写真などの癒し系,カワイイ系キャラクタなどの商品は扱っていない。国際芸美社のポリシーとしても使い捨てのグラフィックには関与せずに,永く鑑賞に堪えられるものを中心にしようという考えがある。このポリシーによって自ら市場を狭めてしまわないように配慮している。

ネットショップではギフト商品がよく売れるが,額縁やフォトフレームという「容器」だけではギフトにならないので,コンテンツも品揃えとして必要になる。しかしそこにあまりコストをかけることはできない。またコンテンツがよくても,ありきたりではギフトとして選択されない。そこで資料Cや資料Dのようなコンテンツ販売をしていることころから仕入れている。これらコンテンツの販売サイトとの連携で,フレームの販売もしてもらえるような仕組みを模索している。

ネットでのギフトの選択は,購入者の信用をどのように得られるかで,売上金額が決まる。今のところ信用は口コミと購入者しかなく,社名のブランド力はない。またヨーロッパのライセンス元も日本では無名である。購入者のリピートや口コミ力を高めたい。リピート顧客であっても,以前と種類の違う商品を購入する場合が多く,ネットショップでの品揃えは必要である。しかし在庫は持ちたくない。

数年以内に今の社長が退き,常務が社長を継ぐとみられる。創業者が「木工屋」であったのと違って,常務は自らの滞欧経験からアートに貢献したいという思いをもっていて,資料Cや資料Dのようなコンテンツとの交渉も自ら行っている。常務の力で複製画や写真の売上は伸ばしてきた。これからの国際芸美社の方向性も常務の発言力が強く反映すると考えられる。営業担当者にも見る目を養わせようと,美術館や画廊に通わせている。

ご注意

本試験時点では、上記文書のほか、「財務諸表」、「参考資料(Webページの抜粋)」などが配布されます。

第2期クロスメディアエキスパート認証第2部試験「与件: 八八食品」

状況設定

わが社

都市圏の中堅商業印刷の会社で,印刷以外にもプロモーションビデオの受注や,Web制作などをしている。子会社にデザイン会社がある。

私

以前はプリプレス部門でDTP化推進に関わっていたが,今はWebを含めて制作管理の立場で,社内の現場や外注の制作へ仕事を分配して,進行管理をしている。営業担当者の相談相手にもなっている。場合によっては営業担当者とともに顧客のところへ説明に行くこともある。

プロジェクト

この印刷会社の顧客に、うどんチェーン店の「讃岐うどん 八八麺所」(略称はちはちめん)を展開する八八食品株式会社がある。東京都中央区に本社があり、流通センターや業務委託先が地方にもある。
わが社は新規開店に必要な販促物を本部から受注している。また同社のホームページの一部もわが社で手がけたことがある。
「はちはちめん」を担当している営業マンから、今までとは違う新たな方向性を出そうとしているという話を聞いて、何かこのクライアントを手伝えることはないかと相談を受けた。
そこで、八八食品のことを調べ直してみると、ビジネスの根本的な見直しがあることがわかったので、営業と制作の何人かで提案プロジェクトを作り、私がリーダーを務める。

提案時期

社内のプロジェクトで八八食品についてまとめていた時点で、わが社のライバルがWebやケータイ販促での提案をしようとしているという情報が入った。そこで営業に様子を探らせた。
八八食品は真剣に事業見直しをすることで全社的に意気込んでいて、社外からも優れたアイディアを多く得たいと考え、数社でコンペをして事業のプロモーションや業務改善、タイアップなど、かなり柔軟に検討したいようだという。松岡社長はこの件には意欲的で、来月半ばには社長宛にプレゼンをするように要請するようだ。
ということで、社内において1週間のうちにラフな提案書を作成して、コンペに耐えられるよう一度揉んでおかなければならない。まずこのプロジェクトのリーダーをしてきた私が、プレゼンテーション(PowerPointを予定)のための提案の骨格を作成して、社内各所で検討してもらい、ふくらませていかなければならない。

<社外秘>
88プロジェクトメモ 2006.8.27 

八八食品 会社概要

<社名>
八八食品株式会社
<設立>
1997年(平成9年)8月27日
<資本金>
8千万円
<売上>
56億5千万円(2005年)
<従業員>
65名(FC店、アルバイトを除く)
<所在地>
本社 東京都中央区銀座8-14-13
流通センター 香川県高松市浜の町4-18
<役員>
代表取締役 松岡由則 専務取締役 若枝三郎 常務取締役 松岡和江
<業種>
小売業(飲食業)
<事業内容>
うどん店直営/うどん店FC指導/冷凍食品/乾麺販売/ギフト販売
<売上内訳>
店舗:60店 56億円  ネット販売:5千万円

<企業沿革> 1997年 8月 新橋、新宿、池袋に直営店開設
2000年 8月 香川県の製麺所と特約契約 店舗数30店
2002年 3月 ファミリーレストラン実験店舗開設 店舗数45店
2004年 12月 ネット通販に向けて香川県に流通センター設立 店舗数53店
2005年 2月 食品加工センターを埼玉県新座市に設立 店舗数56店
2006年 4月 FC 1号店 + 直営店60店

88プロジェクトメモ

創業者であり代表取締役社長の松岡由則は、東京で大学を卒業後に商社に就職し、農産物・食品を扱う。日本人のグルメ志向は、本物、健康や低カロリーという流れにあると感じた。折しも自分の出身地である香川県の讃岐うどんが話題になり、関東の蕎麦圏においてもうどん店が増えてきたので、本場の味を知っている自分ならもっとうまくできると考えた。そこで勤務していた商社や、取引で知り合った食品材料問屋や調理器具メーカーから出資を集めて脱サラ独立し、全国チェーン展開を目指して八八食品株式会社を設立した。

このチェーン店の特徴として、香川県の地元の小さなうどんの店のそれぞれの味の工夫を取り込むことで、わざわざ香川県に行って本場のうどん店の食べ歩きを四国八十八札所のお遍路のようにしなくてもよい、というコンセプトで「讃岐うどん 八八麺所」(略称:はちはちめん)と名づけた。讃岐では一般的なセルフ方式(カフェテリア)にして、少人数で運営できるスタイルである。

マスコミで讃岐うどんが採り上げられることが多くなるにしたがって、チェーン展開も順調に拡張していった。最初は香川県からうどんを仕入れていたが、他の讃岐うどんのチェーンは自家製麺所を持っているので、品質・コストの面で負けないために、株主の調理器具メーカーのつてで特別契約できる香川県の製麺所を紹介してもらい、共同で麺の開発に取り組んでいった。

讃岐うどん本格派へのこだわりを掲げて、東京のうどんとの差が歴然と判るように努力したので、それなりに話題になり、高い評価は得られたが、なにしろ商品単価が安く、経営上は苦しかった。同業のチェーン店も増え始めたので、ともかくブランドの確立を優先に考えて、少し高級な方向を目指し、うどんのファミリーレストラン形式の出店も行った。しかし家族連れで訪れる客は、家族全員がうどん好きとも限らず、メニューが多彩化しすぎて、かえって専門性を低くしてしまった。またコストもかかり、レストラン化は先延ばしにした。

そうこうしているうちに、低価格を武器に同業者の「は×○うどんチェーン」が全国に160店舗と躍進し、大きく差をつけられてしまった。株主とも話し合った結果、事業の目指すところはチェーン展開にあり、そのきっかけに「讃岐うどん」があるのであって、うどん屋同士で競っている場合ではなく、ラーメンも他のファーストフードも視野に入れた競争戦略を打ち立てなければならなくなった。ラーメンのグルメ店と同じようなことになってはいけないというのが株主の意見であった。

そこでもう一度白紙から外食産業の中での自社のポジショニングを考えた。ヒヤリング調査をしたところ、なかなか外食では家庭的なあっさりしたおかずがなく、後味がかなり記憶に残ることが再来店までの期間を長くしているという報告をヒントに、日常生活の中に溶け込んだカジュアルさを麺で代表し、飽きがこない心地よさの残る和風軽食として、麺にあう和風惣菜を特徴とすることで、単価を少し高くできると考えた。

和風惣菜は非常にバリエーションがあるので、試行しながらユニークな外食サービスを探り当てようということに社員も意欲をみせてくれた。そこで屋号の「讃岐うどん 八八麺所」から「讃岐うどん」を外した店も作り、あえて讃岐ののれんにこだわらないでメニュー開発に力を注ぐことにした。

一店あたりの集客は限られるので、ある程度の規模までチェーン展開しないとブランドが定着しないが、出店の経費は抑えたい。そのために駅周辺の再開発に取り残された商店街の喫茶店からの転業を主眼とし、規模は小さいが主要駅のそばに展開しようと考え、FC化ができるようにした。また商店街というロケーションを活かして、和風惣菜のテイクアウトも試行し始めた。そのために食品加工センター(業務委託)を設立している。

商店街はすでに弁当屋や寿司などいろいろなファーストフード店が並んでいるので,調度は民芸調にして落ち着きをもたせ、店内は蕎麦屋より明るく照明するなど、新展開のためのガイドを整えつつある。古い喫茶店から低コストで作り変えたFC1号店も開店し、FCノウハウも確立してきたので、現在の60店舗から毎月1店舗ずつくらいのペースで増やして行きたいようである。

一方、同業他社はWebやケータイでのプロモーションや、食材の販売を始めている。実はこの間に得られた「はちはちめん」の評価は、もっぱらお客さんのネットでの口コミに多くを負っている。そこで2004年に通販と配送の拠点を製麺所のある香川県に設立し、地元食材も含めたネット販売を始め、あわせて開店情報や新メニューの告知をし、お客さんのBlogなどからリンクしてもらうためにWebサイトを立ち上げた。

ネット販売はまだ1日あたり10~20万円の売上で1店舗と同程度だが、店舗数が増えてブランド力が出てくるのに沿って、Webやケータイのアクセス数を増やしていって、2006年度は売上を倍増したい。ネットに人をひきつけることができたならば、さらにその先の挑戦として、なんとかお中元お歳暮といったギフトとして売れないかと考えている。ここ1年くらいは実験的な取り組みをしてみたい。

これから充実させなければならないと考えているのは、店舗増加とともにFC化が進むことで品質のバラつきが出ないようにすること、FCの本部として広報機能を充実させなければならないことである。特に競合チェーンは、「は×○うどん」に吉□家の資本が入り、「○りけんや」にはJRの資本が入るなどして、駅前や駅内に出店しているのに対し、「はちはちめん」は場末に近いので、集客の仕掛けは重要である。

現在は開店の際はチラシのポスティングやクーポン雑誌広告掲載ぐらいである。なんとかプロモーションの定型を作って効率化したい。日常のプロモーションは店頭POPのみで、店内ではアンケートと引き換えに割引券(惣菜の1品プレゼント)を渡して、リピートを増やそうとしている。またケータイ向けのメルマガを薦めに来る業者が多いが、もはや通り一遍のメルマガでは注目されないのではないか、訴求力を強めるにはどうするべきかと思い悩んでいる。

FC本部としてはマスコミ対策も必要である。訴求点は、うどんの誤解を解くことにあり、炭水化物で太ると思う人が多いが低カロリーなので健康にはよく、習慣化しても問題ないことを、スマートに表現したい。

ご注意

本試験時点では、上記文書のほか、「財務諸表」、「参考資料(Webページの抜粋)」、「ニュース記事」などが配布されます。