JAGAT info」カテゴリーアーカイブ

『JAGAT info』2021年7月号

JAGAT info 2021年7月号表紙

特集

「2020年度印刷産業経営力調査」業績分析

afterコロナ時代の経営モデル 長引く調整局面とデジタルシフトの行方 公益社団法人日本印刷技術協会 研究調査部長 主幹研究員 藤井 建人

特別企画

page2021オンラインカンファレンス

Webと地域活性化で顧客を創る 〜実践!インバウンドマーケティング〜 真生印刷株式会社 東京SP課 アートディレクター 河野 竜太 氏 富沢印刷株式会社 工場長兼IT課 齋藤 正美 氏 公益社団法人日本印刷技術協会 研究調査部長 主幹研究員 藤井 建人

連載

■印刷界OUTLOOK 用紙 研究調査部 藤井 建人

■Recreating the future ―印刷の現在とこれから― 第5回 海外事例から見る印刷産業の将来 山口 実

■キーワード2021 Display P3 専務理事 郡司 秀明

■デジ印奏論 26 こういうときだからこそ夢を持とう 星 輪太郎

■技術トレンド グラフィックス 印刷ワークフローとカラーマネジメント 研究調査部 花房 賢

■デザイン・トレンド 和書ルネサンス 江戸・明治初期の本にみる伝統と革新 現代に通じる庶民の知性とバイタリティー 研究調査部 石島 暁子

■専務のつぶやき 4 経営者に求められるもの 専務理事 郡司 秀明

■マーケティング情報 2年連続の増加に転じた出版市場 コロナ禍の巣ごもり需要と印刷の再評価 研究調査部 藤井 建人

■Education 食品業界への新たな挑戦 〜ウェブサイト構築を通じた印刷会社による業界支援〜 株式会社丸信 CS部 加治 寛子

■デジタル印刷最前線 ITソリューション「アジャイルライト」で新たな印刷ビジネスモデルへ 株式会社イースト朝日

■ワールド・プリント・サテライト これからの働き方「ハイブリッドワーキング」 ほか 研究調査部 丹羽 朋子

■森 裕司のデジタル未来塾 112 PDFを活用する

■エキスパート資格 第31期クロスメディアエキスパート認証論述試験の講評と今後 資格制度事務局 千葉 弘幸

■西部支社便り 消えゆく“ladies and gentlemen” 西部支社長 大沢 昭博

■DTPエキスパートのための注目キーワード DTP組版設計 研究調査部 千葉 弘幸

■クロスメディアのトレンドワード ターゲティング広告とプライバシーデータ保護 影山 史枝

■ニュースラウンジ 東洋美術印刷「+you (プラス・ユー)展」開催 ほか

■印刷経営ウォッチング

■消息

■JAGAT事業のご案内 『JAGAT印刷産業経営動向調査2021』のご案内/図書のご案内/JAGAT印刷総合研究会のご案内 オンラインセミナー「稼働実績の見える化から改善成果の見える化へ」のご案内/オンライン印刷ビジネス開発実践講座2021のご案内/よくわかるレイアウトデザイン基本コースのご案内

2021年7月15日発行 A4判60ページ

JAGAT info 最新号

JAGAT info バックナンバー

『JAGAT info』2021年6月号

JAGAT info 2021年6月号表紙

特集

page2021 開催報告

クロージングセッション コロナ後の印刷業界を占い「未来をどのようにリセットするか?」考える フュージョン株式会社 代表取締役会長 花井 秀勝 氏 公益社団法人日本印刷技術協会 専務理事 郡司 秀明

特別企画

page2021オンラインカンファレンス

デジタル時代のローカルマーケティング〜withコロナ時代のクロスメディア〜 株式会社ライドオンエクスプレス デジタルマーケティング部 グループマネージャー 正木 伸繁 氏 株式会社ヤプリ マーケティングスペシャリスト 島袋 孝一 氏 公益社団法人日本印刷技術協会 研究調査部長 主幹研究員 藤井 建人

スマホアプリ活用によるDX 「ノーコード」は社会・マーケをどう変えるか? 株式会社ヤプリ マーケティングスペシャリスト 島袋 孝一 氏 ディスカッション

連載

■印刷界OUTLOOK 折込広告 研究調査部 藤井 建人

■マーケティング・ナウ 第4回 デジタル×紙×マーケティングのPDCA 本間 充

■キーワード2021 ICCプロファイル(Japan Color 2011) 専務理事 郡司 秀明

■デジ印奏論 25 標準化を意識して、より高い目標を 星 輪太郎

■経営情報 コロナ時代に求められる印刷会社の「営業」とは(中) 株式会社GIMS 佐藤 穣

■技術トレンド グラフィックス 時間コストを理解する 研究調査部 花房 賢

■デザイン・トレンド グラフィックトライアル2020 ‒BATON‒ 印刷表現の可能性を次世代に引き継ぐ 研究調査部 石島 暁子

■専務のつぶやき 3 職人との戦い 専務理事 郡司 秀明

■マーケティング情報 フリーペーパーの最新動向2021 コロナ禍で揺れつつも新たな胎動が確実に 研究調査部 藤井 建人

■Education 伝わる文書に必要なレイアウトデザイン CS部 橋本 和弥

■デジタル印刷最前線 紙の成長市場を掴み、適切な設備投資で業態を拡大する 株式会社萬印堂

■西部支社便り 日常生活に浸透するAI 西部支社長 大沢 昭博

■ワールド・プリント・サテライト 印刷製品におけるCO2排出量の算出 ほか 研究調査部 丹羽 朋子

■森 裕司のデジタル未来塾 111 進化するフォント環境

■エキスパート資格 デザインレイアウトの要件定義 資格制度事務局 丹羽 朋子

■DTPエキスパートのための注目キーワード PDFワークフロー 研究調査部 千葉 弘幸

■クロスメディアのトレンドワード 消費行動のデジタルシフトと非接触ビジネス 影山 史枝

■ニュースラウンジ 「日本タイポグラフィ年鑑2021 作品展」開催 ほか

■印刷経営ウォッチング

■消息

■JAGAT事業のご案内 『新版 DTPベーシックガイダンス』のご案内/よくわかるレイアウトデザイン基本コースのご案内/JAGAT印刷総合研究会のご案内/図書のご案内/印刷ビジネス開発実践講座2021のご案内

2021年6月15日発行 A4判64ページ

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来るべき未来に備えて 〜『JAGAT info』2021年6月号のご案内

JAGATでは近年、未来の印刷会社像として「“街の電通”であれ」と提唱している。すなわち、このコロナ禍で、マーケティングの対象領域がグローバルからローカルへとシフトし、地域密着型の商圏創出がより重要視されるようになってきた。では、そのときに印刷会社には何ができるのであろうか。 続きを読む

『JAGAT info』2021年5月号

JAGAT info 2021年5月号表紙

特集

page2021 開催報告

色評価用LEDガイドライン プレセミナー〜日本印刷学会協力〜 大日本印刷株式会社 技術開発センター 主席研究員/工学博士 杉山 徹 氏 一般社団法人日本印刷学会 標準化委員会 笹沼 信篤 氏 公益社団法人日本印刷技術協会 専務理事 郡司 秀明

特別企画

page2021オンラインカンファレンス

デジタル時代のローカルマーケティング〜withコロナ時代のクロスメディア〜 株式会社ライドオンエクスプレス デジタルマーケティング部 グループマネージャー 正木 伸繁 氏

連載

■印刷界OUTLOOK 出版 研究調査部 藤井 建人

■Recreating the future―印刷の現在とこれから― 第4回 デジタル化による企業変革の推進 山口 実

■専務のつぶやき 2 ジャパン・アズ・ナンバーワンの頃 専務理事 郡司 秀明

■デジ印奏論 24 粉体トナーEPを活用していますか 星 輪太郎

■マーケティング情報 通販業界の最新動向 2020-2021 コロナ禍を追い風に成長と革新がさらに加速 研究調査部 藤井 建人

■技術トレンド グラフィックス デジタル印刷機活用のポイントはビジネスのデジタル化(DX) ~日印産連デジタルプレス推進協議会「印刷業界におけるデジタル印刷に関するアンケート調査」報告書より〜 研究調査部 花房 賢

■デザイン・トレンド 「ライゾマティクス_マルティプレックス」展 デジタル技術と表現と人との関係を示す 研究調査部 石島 暁子

■キーワード2021 LED(後編) 研究調査部 松永 寛和

■Education 入社2年目社員の印刷知識再確認と応用力アップを図る CS部 伊藤 禎昭

■デジタル印刷最前線 油性インクの採用で高速乾燥を実現し、新たな価値を提案する 理想科学工業株式会社

■ワールド・プリント・サテライト ZIPCONによるオンライン印刷価格指数 ほか 研究調査部 丹羽 朋子

■西部支社便り 人間はなぜ判断を誤るのか 西部支社長 大沢 昭博

■森 裕司のデジタル未来塾 110 意外と知られていない便利なアドビのツール

■エキスパート資格 DTPと印刷工程デジタル化の到達点 資格制度事務局 千葉 弘幸

■DTPエキスパートのための注目キーワード プロセスインキの濃度と色 研究調査部 千葉 弘幸

■クロスメディアエキスパート試験でも役立つ課題解決入門 リモート営業時代のコミュニケーション手法 影山 史枝

■ニュースラウンジ ギンザ・グラフィック・ギャラリー第382回企画展「TDC 2021」開催 ほか

■印刷経営ウォッチング

■ニューメンバー・消息

■JAGAT事業のご案内 『みんなの印刷入門』のご案内/オンラインセミナー「新聞界・フリーペーパーの動向と事例2021」開催のご案内/JAGAT印刷総合研究会のご案内/入社2年目・印刷基礎の4講座開催のご案内/『印刷経営動向調査2020』のご案内/『新版 DTPベーシックガイダンス』のご案内/図書のご案内

2021年5月15日発行 A4判64ページ

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多方式のテキスタイルプリンティングを武器にデジタル展開を図るパイオニア

JAGAT info 2月号ではテキスタイル印刷でデジタル展開を進める堀江織物株式会社の事例を紹介した。 今回はその一部を抜粋して紹介する。

堀江織物の成り立ち

堀江織物は愛知県北西部の一宮市に位置している。染色業は水の豊かな土地に集積してきた歴史があり、一宮市にも木曽川・長良川・揖斐川の木曽三川が流れている。これら尾州エリアの河川は尾張工業用水として整備されており、かつては染色業専用の排水設備も作られるなど、地域の繊維業を支えていた。

堀江織物は元々撚糸業を営んでいたが、1950 年には合繊維物製造業に進出。しかし、アパレル関係の売り場に中国製品が進出してきたことで一度は廃業を経験することになった。

しかし、廃業の翌年、1975 年のぼり旗や紅白幕の印刷に参入。1988 年にいち早くオートスクリーン捺染機の4色機を導入し、機械化・効率化に力を入れていくことになった。捺染業の世界では、どのような技術が使われているのか。今後の課題や展開をどのように考えているのか。堀江織物株式会社の取締役マーケティング部部長であり、家業に入る前は広告代理店に勤め、伝統的な染物に留まらない発想を持つ堀江賢司氏にお話を伺った。

複数の印刷方式が生んだ機動力

紙と同じようにテキスタイルにおいても、印刷する対象や用途によって印刷方式を使い分けていく必要がある。では、堀江織物は、どのようにさまざまな印刷方式を使いこなしてきたのだろうか。のぼり旗製造業に参入した同社が最初に導入したのが、紙の印刷で言うところのオフセット印刷にあたるオートスクリーン捺染機であった。インクは主力製品がのぼりであるため、顔料インクを使用している。

現在の堀江織物では、オートスクリーン捺染機は6色機と8 色機が置かれている。機械のスケール感は、輪転機をイメージするとかなり近い。実際に機械を見るとイメージしやすいが、ロールに巻かれた布をセットし、巻き取りながら染色していく。印刷が終わった布はそのまま乾燥部へと移動していく。なお、堀江織物では特色を自社で作成している。グラデーションなどは苦手だが、コーポレートカラーの再現などは得意としており、発色の良さも手伝って現在も主力印刷システムとして活躍している。

堀江織物がインクジェットプリンターを初めて導入したのは2000 年である。当時の主要な取引先にはパチンコ関係が多かった。曜日ごとに催し物が変わり、それに合わせてのぼりも切り替えるため、多種類の注文が入ったという。2010 年にはインクジェット工場を増築。その2 年後には工場を移転し、設備増強を行った。現在ではダイレクト印刷機が10 台と、昇華転写印刷機が15 台稼働している。近年では、昇華転写印刷の品質を生かして、アニメや芸能人のグッズなども作成している。

ラテックスインクプリンターを導入したのは2014年と、比較的最近である。堀江織物ではシルクスクリーンやインクジェットプリントはポリエステルに絞っていたが、塩ビ系のターポリンのニーズもあり、当初は溶剤プリンターを導入していた。だが、ラテックスインクプリンターを導入したことで、塩ビ系以外のさまざまな素材への印刷が可能になった。アイデア次第で気の利いた商品を作れるのが利点である。

また、堀江織物では、比較的小型の機械を使い、DTG(Direct-To-Garment)も行っている。これは、無地のT シャツなどすでに縫製が済んでいるものに印刷を施すというものだ。今後、世界的にデザインの細分化や在庫レスなどの動きが進むことでデジタル印刷の割合は増えると考えられており、堀江織物でも投資を続けてきた分野である。そういった準備のかいもあり、コロナ禍においてはオンデマンドのオリジナルT シャツプリントが一気に伸びた。インクジェット印刷でも、急きょ製作した布マスクが大きな売り上げを生んだそうだ。自由に印刷方式を選べることが、商品展開の機動力を生んでいる。堀江織物では昇華転写印刷やダイレクト印刷を含め、売り上げの約50%をデジタル印刷で作っている。同社はこの動きをさらに加速させ、T シャツをはじめとしたさまざまな製品をオンデマンドで製造する新工場を、本社前に建築中である。

印刷会社のテキスタイル導入

堀江氏いわく、最近、紙の印刷会社がテキスタイル印刷に興味を持ち、相談を持ち掛けてくることが増えているという。その際には、ラテックスやUV であれば可能ではないかと勧めるそうだ。求められる設備投資や技術が比較的少なく、印刷対象も自由度が利く分、ノベルティ的な小物やDTG にも適したラテックスやUV が、投資としては成功しやすいのではないかとのことだ。

ビジネスモデルとして考えられるのは、販促企画を一括して受注した際の+ αとしてテキスタイルを導入するというパターンである。テキスタイルの業者からすると、印刷会社の多くが校正刷りのやり取りや納品でラストワンマイルを握っている点はうらやましく見えるそうである。

もう一つ考えられるのが、テキスタイルの印刷会社とアライアンスを組むという方法である。発注時に紙の販促物と布の販促物を同時に頼めれば、顧客としても利便性が高い。実際、堀江織物では、直接間接をまとめると、印刷会社からの外注は売り上げの大きな割合を占めるそうだ。

印刷媒体を超えたウェブ連携へ

紙と布の印刷会社の境界線は、デジタル印刷によるスキルレス化やIT の連携により、これまでより薄くなっている。堀江織物も変化を体現している会社の一つである。

堀江氏は2013年に株式会社OpenFactoryを設立した。OpenFactoryは現在、製造工場1社だけではまかないにくい個別製造の発注プラットフォームを作るべく紙の印刷会社とも協力してデジタルプリントのプラットフォーム「Printio」というサービスを立ち上げている。これは、ユーザーと工場とを仲介する小ロット印刷のBtoB サービスである。ユーザーがウェブサイトやバックオフィスなどでPrintio に発注すると、内容に合わせてPrintio が適切な工場に注文を行い、必要な個数が生産、納品されるという仕組みを目指している。

Printio が構築しようとしているビジネスモデルについては、「page2021」のオンラインカンファレンスにて2 月22 日開催のセッション「デジタル印刷で切り開く新規ビジネス」で詳細に語られる予定だ。

テキスタイルの印刷では、紙とはまた違った技術が使われているが、適切な印刷方式を選ぶことが事業の幅を持たせ、会社を強くしていく点では同じである。堀江織物も積極的に新しい方式や技術に挑戦し、経営を前進させてきた。デジタル印刷機の活用にも先進的に取り組んでおり、デジタルの強みを生かす事業を構築するため、紙の印刷会社とも協力しながらオンデマンドのWeb to Printを強化しようとしている。

(研究調査部 松永 寛和)