墨インキの青口・赤口は,どのように使い分けをされているのですか

掲載日:2014年8月17日

※本記事の内容は掲載当時のものです。

ナンデモQ&A:その他

Q:墨インキの青口・赤口は,どのように使い分けをされているのですか

A:墨インキの顔料はカーボン・ブラックというもので、含炭素物質の不完全燃焼によって得られる黒色微粉末です。墨インキにトナー顔料(*)を混合させたのが青口・赤口です。これは、墨インキ単色で連続階調の絵柄を印刷(いわゆるモノクロ印刷)する場合に使います。
双方のインキとも中間調からシャドウ部にかけて、青っぽくしたり赤っぽくすることが可能です。一概に寒色系と暖色系の絵柄のどちらがいいかという客観的な判断はできません。絵柄に応じて、お客さんの好みで使い分けるしかないでしょう。
一方、プロセスカラーで印刷するときは純粋な墨インキ、いわゆるニュートラルブラックを使用しています。(しかし、実際のニュートラルブラックはメーカーによって若干違います。)
通常、イエロー・マゼンタ・シアンという色材の3原色はそれぞれの色が微妙に濁っているため、理論上は3色混ぜると墨色になりますが実際は墨色にはなりません。このような3原色の欠点を補うためにブラックが使われてます。

*このトナーは複写機やプリンタ等で使うトナーとは異なります 

 

(2002年5月13日)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)