DTPエキスパート認証試験にどう取り組むか

掲載日:2015年6月30日

8月に迫った「DTPエキスパート認証試験」の受験者をサポートするために、『DTPエキスパート受験サポートガイド』の新版を発刊しました。

DTPエキスパートの役割の変化に対応して試験問題も変化している

DTPエキスパート認証試験は2015年8月には第44期を迎えることになり、「DTPエキスパートカリキュラム」も第11版となりました。
「DTPエキスパートカリキュラム」初版は1993年に発表され、それに基づいて第1期試験を1994年3月に実施しました。
以後、ソフト・ハードの進化、ネットワークの進展などに伴うDTP制作環境の変化、そしてメディアの多様化、ビジネスの変化といった技術革新や業界のトレンドに対応すべく、2年ごとに改訂版を発行してきました。
また、DTPの導入から定着・展開、そしてIT化という21年間の流れの中で、DTPエキスパートの役割や位置付けも変化してきました。

そして、その変化に対応するために、時代のニーズを少し先取りする形で、試験問題にも反映させてきました。「実際の仕事のシミュレーションをテストで実践する」ことを目的に、問われるのは、ビジネスの場を想定した限られた時間内での思考力、分析力、判断力です。テクノロジーやオペレーションの知識だけではなく、顧客の複合的な要求を短時間で理解し、的確に顧客の望んでいる解決策をわかりやすく提案する、ソリューション能力が求められているのです。

専門的な「康煕字典」などの問題も重要ですが、組版問題はより実践的になり、組版知識を問うビジュアル的な問題も数多く出題されることになります。また、デジタルカメラやCGからのデータ入稿が当たり前の昨今、デジタルカメラと合わせたレタッチ問題も増えています。伝統的なヒストグラムだけでなく、画像の色域を意識した啓発的な問題も出題されます。
時代の流れという観点からは、電子書籍も避けて通るわけにはいかない問題で、EPUBの基礎知識やDTPデータのマルチユースに関しても理解しておくべきでしょう。

どう勉強したらいいのか

認証試験が近づくにつれ試験対策としての書籍や通信教育の問い合わせが多く寄せられるようになります。カリキュラム第11版に対応した書籍や通信教育がないことにとまどいが多かったようです。
カリキュラム第11版が試験出題範囲となることから、当然新しいカリキュラムに沿った勉強が必要ですが、新問題・新出題項目は20%程度に限られています。過去問題の反復は有効な受験対策であり知識習得手段の一つとしても有効です。
『DTPエキスパート受験サポートガイド 改訂8版』は、試験問題と出題のポイント、問題解説、模範解答、重要語で構成されています。新カリキュラムに対応した新問題を追加して問題数を増やし、試験対策として役立つようにブラッシュアップしました。
また、カリキュラム第11版に完全対応した『JAGAT DTPエキスパート認証試験スーパーカリキュラム 第11版準拠』(マイナビ刊)も7月8日に発刊が決まりましたので、DTPエキスパート認証試験の受験対策の幅が広がりました。なお、どちらの参考書もJAGAT Book Storeからお求めいただけます。
一人でも多くの方が認証資格を取得され、真に必要とされるDTPエキスパートとして活躍されることを願っています。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

■関連情報 第44期DTPエキスパート認証試験新出題項目について