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2019年の印刷産業売上高は7兆7821億円(「2020年経済構造実態調査」一次集計)

2回目となる「経済構造実態調査」によれば、印刷産業の法人企業の売上高は7兆7821億円(前年比0.6%減)となった。 (数字で読み解く印刷産業2021その4)

「工業統計調査」と同時・一体的に実施される「経済構造実態調査」

総務省・経済産業省は、「2020年経済構造実態調査」一次集計結果を3月31日に公表しました。2019年に創設された同調査は、5年ごとの「経済センサス‐活動調査」の中間年の実態を把握するために、毎年6月1日に実施されます(活動調査実施年を除く)。国民経済計算(特にGDP統計)の精度向上や企業の経営判断に資することを目的とするものです。

調査対象は大きく「甲調査」「乙調査」に分かれ、「甲調査」は製造業~サービス業に属する大企業を中心とした売上高が一定規模以上のすべての企業・団体を対象としています。また、「乙調査」についてはソフトウェア業など特定の35業種のサービス産業に属する事業所および企業を対象とし、7月末の二次集計で公表されます。

これまで実施されていた3つの統計調査(サービス産業動向調査の拡大調査、商業統計調査、特定サービス産業実態調査)を統合・再編し、必要最低限の事項を把握するものです。2019年度から「工業統計調査」と同時実施し、製造業に属する企業の一部については工業統計調査からデータ移送を受けており、一次公表では工業統計調査の速報値を用いています。

印刷産業の出荷額4.8兆円に対して、売上高は7.8兆円

3月26日公表の「2020年工業統計調査」速報値では、2019年の「製造業」の製造品出荷額等は322兆1260億円(前年比2.9%減)、「印刷・同関連業」は4兆8271億円(同0.02%減)です。

これに対して、「2020年経済構造実態調査」一次集計結果では、「製造業」の売上高は400兆9098億円(前年比3.0%減)、「印刷・同関連業」は7兆7821億円(同0.6%減)となっています。

印刷産業の出荷額は4.8兆円なのに、売上高は7.8兆円、この差はどこからきているのでしょうか。

まず「工業統計調査」は4人以上の事業所に関する調査で、「経済構造実態調査」は製造業・サービス業の売上高一定規模以上の企業を調査対象とし、調査対象外企業の推計値を加えて集計しています。ただし、製造業の単独事業所企業については、工業統計調査からデータ移送を受けています。

つまり、「工業統計調査」の出荷額は事業所単位の集計なので、主要製品が「印刷・同関連品」なら印刷産業の出荷額になります。一方、「経済構造実態調査」の売上高は企業単位の集計なので、主業が「印刷・同関連業」なら印刷産業の売上高になるのです。また、出荷額は工場出荷金額(積み込み料、運賃、保険料、その他費用を除いた金額)なので、その分売上高より金額は小さくなります。

『印刷白書2020』では印刷メディア産業に関連するデータを網羅し、わかりやすい図表にして分析しています。また、限られた誌面で伝え切れないことや、今後の大きな変更点は「数字で読み解く印刷産業」で順次発信しています。ご意見、ご要望などもぜひお寄せください。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

DTP導入と印刷工程デジタル化の到達点

『新版DTPベーシックガイダンス 』を発刊

2021年2月、『新版DTPベーシックガイダンス~DTPエキスパートカリキュラム準拠』を発刊した。

本書は以前から販売していたDTPの入門書『DTPベーシックガイダンス』を改訂したものである。DTPに関する基礎的な知識にフォーカスし、豊富な図版を掲載、初心者にもわかりやすい言葉で解説している。

DTP導入と印刷工程のデジタル化

DTPは、Desktop Publishingの略で、日本語では「卓上出版」と訳されることが多い。
しかし、Desktopにはもう一つの意味があり、メニューバーやアイコンが並ぶOSの初期画面のことを指すことがある。つまり、DTPとは、PCだけでPublishing(出版)を完結することを表している。

国内でDTPが導入されたのは、1990年代である。欧米のアプリケーションが日本語化され、話題になった。しかし、当時はフォント環境やカラー品質などの出力環境に制約があり、誰もが使える状況ではなかった。ソフトウェアの完成度もけして高くなく、クラッシュすることも珍しくなかったのである。さらに、欧米発のソフトウェアは日本語組版レベルが低く、縦組みは非実用的であった。

雑誌などの定期刊行物や書籍、大量ページの総合カタログなどの制作工程で、DTPが本格的に採用され、普及したのは、2000年代の半ば頃だろう。この頃には、ネットワーク環境も整備され、一般のオフィスでもPCの導入台数が飛躍的に増えていた。ソフトウェアの完成度も高くなり、実用化レベルといえる。

DTPの普及と同時に進展したのは、印刷工程のデジタル化である。

DTP以前は、写真原稿(ポジフィルム)を製版スキャナーでスキャンし、CMYKにセパレーションしていた。1990年代には一般用のデジタルカメラが発表されたが、画素数も粗く印刷業務には使えないとされていた。その後、高精細・高品質化が進展し、2000年代の後半頃に主流となったのである。フィルムという中間材料や現像コストの存在が、デジタル化を後押ししたと考えられる。

印刷工程では、2000年前後頃にCTPの導入が進んだことで、フィルム製版やPS版に焼き付ける刷版工程が不要となった。同時に平台校正機が徐々になくなり、デジタルデータを出力するインクジェットプルーフなどに置き換わっていった。
さらには、Japan ColorやICCプロファイルを利用した標準印刷の考え方が広まることとなった。

印刷データ制作のデジタル化がほぼ完成したことで、電子写真方式やインクジェットなどの本格的なデジタル印刷機器の導入も増えていった。デジタル印刷機器が本格的に導入され始めたのは2000年代の終わりころではないだろうか。

このように、DTPが実用化されたこと、印刷工程のデジタル化が進んだことで、現在の印刷工程があるといえる。

DTP・印刷工程の基礎を身に付ける

DTPシステムが発展途上の時期には、トラブルを回避するための暗黙知やノウハウが必須であった。
また、毎年のように新しいデジタル技術が登場するため、最新の技術動向や知識をキャッチアップする必要があった。
そのため、DTPや印刷工程の解説書、用語集なども多数、発刊されていたのである。

現在は、DTP・印刷工程は成熟しつつあり、ワークフローの大きな変化を伴う技術革新は少なくなっている。

しかし、初めて印刷業界に関わった方、他の分野から印刷業務に関わるようになった方には、基礎的な知識をしっかり身に付けていただきたい。

DTPエキスパートエキスパート認証試験は、そのための手段としてたいへん有効である。多くの業界人がこの試験を通じて、幅広い知識を習得してきた。基礎的な知識を網羅することができ、印刷工程全体を見通す力を習得できる。

『新版DTPベーシックガイダンス』を通して、これらの学習を進めてもらいたい。DTPの経験者にとっても知識の再整理に役立つだろう。

(JAGAT 千葉 弘幸)

2019年の印刷産業出荷額(4人以上の事業所)は4兆8271億円(速報値)

「2020年工業統計速報」が3月26日に公表された。4人以上の印刷産業出荷額は前年並みを確保し、付加価値額は微増となった。(数字で読み解く印刷産業2021その3)

印刷産業出荷額は前年の大幅減から、前年並みで下げ止まりとなる

「2020年工業統計速報」(2020年6月1日現在で実施)によれば、従業者4人以上の事業所数は18万1299事業所(前年比2.1%減)、従業者数は769万7536人(同1.0%減)となりました。2019年の製造品出荷額等は322兆1260億円(同2.9%減)で、全24業種のうち減少は16業種(前年は4業種)となりました。

印刷産業に関して見ると、事業所数は9636事業所(同2.5%減)、従業者数は25万579人(同1.2%減)で、製造業全体よりも減少幅は大きくなりましたが、製造品出荷額等は4兆8271億円で前年並み、付加価値額は2兆1219億円(同0.1%増)となりました。

工業統計調査の結果は、「速報」→「概要版」→「確報」の順で公表され、速報では数値は小さく出る傾向があります。印刷産業出荷額は2018年の速報値では前年比5.3%減でしたが、確報値では4.9%減となり、220億円ほど増加しました。今回の速報値では前年差が10億円ですから、確報値ではプラスとなる可能性もあります。

印刷産業の出荷額・事業所数は東京が1位

製造品出荷額等が最も大きい産業は、輸送用機械器具製造業(構成比21.1%)で、食料品製造業(同9.2%)、化学工業(同9.1%)の順となっています。

製造品出荷額等が最も大きい都道府県は、愛知(同14.9%)で、神奈川(同5.5%)、静岡(同5.3%)、大阪(同5.2%)、兵庫(同5.0%)と続きます。都道府県別第1位産業をみると、輸送用機械器具製造業が14都県、食料品製造業が10道県、化学工業が7府県、電子部品・デバイス・電子回路製造業が4県です。

印刷産業では、製造品出荷額等は東京(構成比15.3%)が最も大きく、埼玉(同14.5%)、大阪(同9.4%)、愛知(同6.4%)の順、事業所数も東京(同17.6%)が最も多く、大阪(同11.3%)、埼玉(同8.4%)、愛知(同6.5%)の順です。

東京の主要産業を見ると、輸送用機械器具製造業、電気機械器具製造業に次いで、印刷産業は第3位産業に入っていて、東京の地場産業といえます。

『印刷白書2020』では印刷メディア産業に関連するデータを網羅し、わかりやすい図表にして分析しています。また、限られた誌面で伝え切れないことや、今後の大きな変更点は「数字で読み解く印刷産業」で順次発信しています。ご意見、ご要望などもぜひお寄せください。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

最新の「延長産業連関表」で印刷産業の調達先と販売先の変化を見る

印刷産業は1年間にどれだけのモノ、サービスを購入しているか。印刷物はどの産業にどのくらい1年間に購入されているか。2015年を基準年とする最新の「延長産業連関表」で見てみよう。(数字で読み解く印刷産業2021その2)

同業者間取引は年々縮小、プラスチック製品、印刷インキは増加傾向

「産業連関表」は国内で1年間に行われたすべての産業の取引を一つの表にまとめたもので、各産業間のモノやサービスの取引状況を金額で把握できます。
日本全国を対象とした「産業連関表(基本表)」は、10府省庁が共同で5年ごとに作成していて、「平成27年(2015年)産業連関表」(2019年6月公表)が最新のものです。

経済産業省は、この「産業連関表(基本表)」をベンチマークとして、「延長産業連関表」を毎年作成していて、1月27日に「平成29年(2017年)延長産業連関表」を公表しました。

延長産業連関表(96部門表)の「013印刷・製版・製本」を列方向(タテ)に見ると、印刷産業がどの産業から1年間にどれだけの金額の生産物やサービスを購入しているか、行方向(ヨコ)に見ると、印刷産業の商品・サービスの販売先がわかります。

『印刷白書2020』では、2020年3月公表の「平成28年(2016年)延長産業連関表」を中心に、印刷産業とその取引先産業やクライアント産業の動きを見ています。「013印刷・製版・製本」の行列を金額の大きい順に並び替えて、取引額の大きい産業を「原材料等の調達先上位10産業」「販売先上位10産業」としてグラフにしています。今回は2017年延長表の公表を受けて、2017年の上位10産業に関して、2015年からの推移を見てみましょう。

「原材料等の調達先上位10産業」を実質表で見ると、材料費、商業(卸売マージン額など)、同業者間取引が上位を占め、順位に変動はありません。上位5産業で7割を占めています。
印刷市場の縮小を反映して2015年から2017年にトータルで5.1%減となりました。特に「物品賃貸サービス」(産業用機械器具賃貸業、貸自動車業、電子計算機・同関連機器賃貸業、事務用機械器具賃貸業など)が2015年比23.4%減、「印刷・製版・製本」が同14.7%減と大幅に減少しました。一方、「プラスチック製品」は7.5%増、「化学最終製品」(印刷インキなど)は5.0%増と堅調です。

得意先1位は「金融・保険」、出版、新聞は2位に後退

「販売先上位10産業」から印刷産業の得意先を見ると、「映像・音声・文字情報制作」(出版、新聞など)が長年首位を占めていましたが、2017年に初めて「金融・保険」が1位となり、構成比は3位の「商業」まで同じ規模になっています。
2015年から2017年にトータルで6.9%減となり、「食料品・たばこ」「医療・福祉」だけがプラスとなりました。減少幅が大きいのは、「映像・音声・文字情報制作」17.0%減、次いで「印刷・製版・製本」14.7%減、「研究」「商業」「公務」も2桁台の減少となりました。

『印刷白書2020』では、産業連関表を使って、印刷産業の取引の流れを細かく見ています。限られた誌面で伝えきれないことや、今後の大きな変更点は「数字で読み解く印刷産業」で順次発信していきます。ご意見、ご要望などもぜひお寄せください。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

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本調査は、経営・戦略・設備という3つの視点から総合的に印刷会社経営を捉える唯一の調査です。回答社にはレポートを提供、JAGAT会員企業の特典として、この機会にぜひ本調査をご活用ください!調査票につきましてはJAGAT会員企業様へ3月1日に送付させていただきました。

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特に戦略は、経営成績や設備投資を決めるキーファクターです。JAGATは本調査において、どのような戦略を選ぶと、どのような経営成績になるかの相関を明らかにしようと取り組んでいます。


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JAGAT印刷産業経営動向調査を読むと、印刷会社の経営動向、戦略、設備の状況を網羅的に把握できます。継続的な回答社も多く、各種レポートは印刷会社の経営計画策定に必須との声を多くいただいています。

戦略面の調査は、選択肢を選んで回答すると、自社の戦略や課題がバランススコアカード形式で一覧表になって返送されます。回答過程では自社の現状を振り返って将来に考えを巡らす好機になるでしょう。

業績向上や戦略策定に役立つ調査結果や解説をたくさんフィードバックします。本調査はJAGAT会員企業限定の特典でもありますので、ぜひご活用ください。


問い合わせ先: (03)3384-3113 研究調査部「印刷産業経営力調査」係

担当:松永・沓掛

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②クリエイティブワークの見積りで使用される料金項目の整理
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新版DTPベーシックガイダンス

新版DTPベーシックガイダンス

 

発行日:2021年2月22日
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体裁:B5判 120ページ オールカラー
定価:2,200円+税
ISBN:978-4-88983-168-9
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これからDTPを学ぶ方のための入門書です。DTPに関する基礎的な知識に焦点をあて、豊富な図版と初心者にもわかりやすい言葉で解説しています。新版では最新の技術動向や知識を反映させるとともに、デジタル印刷をはじめとする印刷技術の基礎についても内容を充実させました。
DTPエキスパート認証試験の最新カリキュラムに準拠しているので、DTPエキスパートを目指す方にもベーシックな知識を効率よく学べる参考書です。6章「実践」ではDTPエキスパートマイスター試験の課題制作に重要なデザインの企画と立案に向けた、デザイン制作の進め方について解説しています。

CONTENTS

 Chapter 1 はじめに
1.DTP のはじまり
 1 DTP とは/2 DTP の歴史
2.DTP のワークフロー
 1 ワークフロー/2 企画と制作工程計画/3 制作工程の計画
Column 印刷に必要な要素
 Chapter 2 基礎知識
1.用紙
 1 印刷物のサイズと用紙/2 紙の目/3 印刷用紙と色の見え方
2.グラフィックデザイン
 1 グラフィックデザイン/2 代表的レイアウト手法/3 グリッドレイアウト/ 4 造本設計/5 紙面設計
3.文字と組版
 1 文字/2 文書データ/3 組版
4.画像
 1 画像
5.色
 1 色の混合/2 色の認識/3 色のイメージ/4 色の表し方/5 色の評価/6 カラーマネジメント
6.校正
 1 原稿整理/2 表記統一/3 校正の流れの例/4 文字校正/5 印刷校正記号表/6 PDF 校正/7 色校正
7.レイアウトデータ
 1 ページレイアウト/2 出力用データ処理
8.印刷
 1 印刷方式/2 オフセット印刷/3 デジタル印刷
9.後加工
 1 製本/2 折り/3 表面加工/4 製函
10.特殊印刷
 1 スクラッチ印刷/2 蓄光・発光・蛍光印刷/3 凹凸印刷/4 立体印刷
11.その他の印刷技術
 1 軟包装印刷/2 建装材への応用/3 スクリーン印刷/4 プリンテッドエレクトロニクス
Column 印刷物とインキ
 Chapter 3 制作環境
1.ハードウェア・ソフトウェア
 1 ハードウェア/2 ソフトウェア
2.マークアップ言語
 1 マークアップ言語/2 HTML/3 XML/4 EPUB
3.セキュリティー対策
 1 データのセキュリティー/2 電子透かし/3 暗号化/4 DRM(デジタル著作権管理)/5 情報セキュリティー対策
4.ネットワーク
 1 クラウドコンピューティング
5.その他
 1 データベース/2 バーコード/3 コンテンツ管理/4 デジタルデバイス/5 デジタルサイネージ/6 AI(人工知能)/7 Web フォント/8 縦書きWebの可能性/9 3D プリンター/10 テレビ・映像の画質と解像度
Column Web to Print
 Chapter 4 法令・契約
1.法令
 1 知的財産権/2 デザインに関する権利と保護/3 個人情報保護法
2.契約
 1 ソフトウェア使用許諾契約/2 サブスクリプション契約
 Chapter 5 コミュニケーション
1.情報収集
 1 情報収集/2 調査/3 分析
2.情報の構造
 1 情報の組織化/2 情報構造の種類
3.メディア特性
 1 クロスメディア/2 デジタルメディア
4.ユニバーサルデザイン
 1 ユニバーサルデザイン/2 UD フォント/3 UD デジタル教科書体
5.インフォグラフィックス
 1 インフォグラフィックス
6.マーケティング
 1 マーケティング/2 STP マーケティング/3 マーケティングミックス/4 購買行動プロセスモデル/5 CRM/6 マーケティングオートメーション(MA)/7 パーソナライズDM の進化
Column メディアとしての印刷物
 Chapter 6 実践
1.デザイン制作の進め方
 1 さまざまな媒体とデザイン制作の工程/2 広告や販売促進物の制作の具体的な流れ/3 雑誌制作の具体的な流れ/4 データの取り扱いと管理
2.デザインの企画と立案
 1 コンセプト/2 ターゲットとペルソナ/3 トーン&マナー/4 プランの立て方

 

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DTP&印刷スーパーしくみ事典 2021

DTP&印刷スーパーしくみ事典は、DTPや印刷業務に携わるすべての人に役立つ図解事典です。
印刷のしくみといった基本的な事柄をはじめ、ハードウェアやソフトウェア、デザインなどのクリエイティブな要素、電子出版、デジタル印刷、製本・後加工などのDTP&印刷に関する多くの知識を、豊富な図解を用いて解説しています。
発売日:2021年2月25日
ページ数:320ページ
判型:A4変型 オールカラー
編者:ボーンデジタル 出版事業部
定価:4,000円+税ご注文はこちら

CONTENTS

巻頭特集 印刷──さらに深く、もっと楽しく

印刷博物館のリニューアル/写真集の新しい魅力/UVオフセット印刷
銅版印刷/デジタル厚盛ニス・厚盛箔/加速するオンライン情報配信

Adobeソフトウェア最新動向
Photoshop/Illustrator&Illustrator iPad 版/InDesign

オフセット&デジタル印刷 最前線
最新オフセット印刷/デジタル印刷機/インクジェット印刷機 etc.

用紙・出力・加工の最新動向
竹尾/村田金箔/富士ゼロックス/リコー/日本HP富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ etc.

電子書籍/フォント/アート&クリエイティブ最新動向

百貨店売上高は45年ぶりの低水準、コンビニは初の減少、スーパーは5年ぶり増

2020年の大手小売業売上高は、百貨店が大幅減、コンビニも減少、スーパーは増加と明暗が分かれた。クライアント産業の業績は、印刷会社の需要にどの程度影響するのか。(数字で読み解く印刷産業2021その1)

コンビニ店舗数は横ばい、スーパー店舗数は過去最高を更新

印刷産業の得意先産業は、出版、金融、小売、広告などが大きな割合を占めています。巣ごもり需要に呼応して出版物が比較的好調なことが、印刷産業にとっては明るい材料ですが、チラシをはじめとした宣伝印刷物は大きく減少しています。今回は1月下旬に発表された大手小売業の2020年販売概況を見てみましょう。

日本フランチャイズチェーン協会は1月20日、2020年末の全国のコンビニエンスストア店舗数を5万5924店(2019年末は5万5562店)と発表しました。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンなど、正会員7社の店舗数を集計したもので、2019年3月から店舗数はほぼ横ばいです。

一方、大手スーパーなどを会員とする日本チェーンストア協会が1月21日に発表した、2020年末の会員企業56社の店舗数は1万975店(2019年末は55社1万550店)で、過去最高を更新しました。

日本百貨店協会が1月22日に発表した2020年末の百貨店店舗数は73社196店(2019年末は76社208店)、最近では地方の不採算店の閉店が続き、ピークだった1999年(140社311店)から3割強減少しています。

スーパー売上高は堅調、コンビニは初めてのマイナス、百貨店は大幅減で5兆円割れ

次に2020年売上高を見てみましょう。

最も売上規模の大きいスーパーの全店売上高は12兆7597億円、全体の約7割を占める食料品が好調な一方、衣料品は過去最大の下げ幅で、住宅関連品は感染症対策関連商品を中心に堅調に推移しました。その結果、既存店ベースで前年を0.9%上回り、5年ぶりのプラスとなりました。

コンビニの全店売上高は10兆6608億円(前年比4.5%減)で、比較可能な2005年以降で初めてのマイナスとなりました。コロナ禍の外出自粛・在宅勤務、買い物回数の減少、巣ごもり需要などにより、客単価は6.4%高い670.4円に増えましたが、来店客数は10.2%減となりました。

全国百貨店売上高は4兆2204億円、1975年(4兆651億円)以来45年ぶりの低水準となりました。緊急事態宣言による店舗休業や営業時間短縮、繁華街への外出自粛などにより、既存店ベースで前年比25.7%減、3年連続の減少となりました。さらに、インバウンド(訪日外国人)は80.2%の大幅減(686億円)で4年ぶりに前年実績を下回りました。衣料品の売上高は31.1%減の1兆1410億円、食料品が15.9%減の1兆3193億円と、商品別売上高で初めて衣料品が食料品に逆転されました。

印刷産業出荷額と百貨店売上高は規模が近く、どちらも1991年と1997年をピークとするM字カーブを描き、2009年に大きく減少しました。その後は、印刷産業出荷額が2011年に6兆円割れ、2018年に5兆円割れとなったのに対して、百貨店売上高は2015年まで6兆円台で、インバウンド需要の拡大もあって2019年まで堅調でしたが、2020年2月以降は、衣料品の悪化やインバウンド需要の冷え込みにより大きく減少しました。

「工業統計調査」による印刷産業出荷額は2月末に2019年実績の速報値が公表されます。現時点で、今回の百貨店売上高と比較できる数値はありませんが、毎月の「印刷統計」で前年同月比を見ると、2020年4月から9月の落ち込みが大きく、10月、11月は改善が見られましたが、再度の緊急事態宣言で悪化することが予想されます。

(JAGAT CS部 吉村マチ子)

■関連情報 :『印刷白書2020』(2020年10月23日発刊)
『印刷白書2020』では印刷メディア産業に関連するデータを網羅し、わかりやすい図表にして分析しています。また、限られた誌面で伝えきれないことや、今後の大きな変更点は「数字で読み解く印刷産業」で順次発信しています。