マーケティングオートメーションに注目しよう

掲載日:2015年8月10日

JAGAT の印刷研究会ではマーケティングオートメーションを具体化するべく専門家ともコンタクトしている。マーケティングオートメーション大手のマルケトを例に説明してみたい。マルケトは米国のカリフォルニア州サンマテオに本社を置く、典型的なシリコンバレー型IT 企業である。

メールツールを発展させてWeb 技術を磨いてきたのだが、基本はエンゲージメント・マーケティングということを基本にしている(図1)。

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エンゲージメントとは契約とか婚約という意味だが、各クライアントのニーズを具現化して、より緊密に絆(キズナもエンゲージメントと呼ばれている)を作り、営業実績を上げていくというマーケティングプラットフォームを開発している。要するにマスマーケティングからエンゲージメント・マーケティングへということである(図2)。

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個人によって要求は異なるが、年齢層によってマーケティング目的も「即、購買に結びつけたいのか?」「ファンにするのか?」「買い換え需要やライフ様式の変化に応じて更新するのか?」など、さまざまである。
こういう素養を印刷業としては持っておくべきだろうし、印刷発注者はこれらの素養を活用することで、顧客と一生の付き合いが生まれやすくなるものである。

印刷業会社もこのようなことを行って、顧客との長い付き合いを発展させてきたのだから、そんなノウハウを自社の営業に生かすことをやって良いと思う。印刷会社がエンゲージメント・マーケティングのアプローチで現実なのはDM だが、小ロットの特化カタログ(ブローシェ)やパンフなども有効だろう。

(『JAGAT info』2015年6月号より JAGAT 専務理事 郡司 秀明)

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