ハイエンド・デジタル印刷機「imagePRESS」により印刷業界への本格参入

掲載日:2014年8月21日

※本記事の内容は掲載当時のものです。
事業紹介インタビュー:ハイエンド・デジタル印刷機「imagePRESS」により印刷業界への本格参入

 

キヤノンマーケティングジャパン株式会社 ビジネスプロダクト企画本部
ビジネスドキュメント機器商品企画部 部長 岩屋 猛氏に聞く

 

デジタル印刷機は、既に小ロットやオンデマンドの市場を確立し、各社の技術開発はより高度化の傾向にある。プロユース向けに開発されたキヤノン「imagePRESS」も、高画質の印刷を提供できるハイエンド・デジタル印刷機として登場した。特に商業印刷市場を視野に入れて開発されてきたという製品開発の背景と業界参入に対する考えを、岩屋猛部長に伺った。

――ハイエンド・デジタル印刷機「imagePRESS」には印刷業界でも大変関心が寄せられていますが、製品開発の背景からお話しください。

岩屋 キヤノンは、ここ数年オフィスカラーMFPを中心に製品ラインナップを充実してまいりましたが、振り返ってみますと、1987年に「CLC1」を発表した当時、高画質のデジタルカラー複写機ということで大変好評をいただきました。それから2年後に「CLC500」という商品を発表しました。初めて、パソコンやワークステーション、アプリケーションからの出力が可能になったデジタルカラー複合機の走りでした。その時以来、いわゆる「カラーはキヤノン」「高画質はキヤノン」ということで、商業印刷の皆様にもカンプ用としてたくさん利用いただき、高い評価をいただきました。今回のimagePRESSは、その商業印刷市場にフォーカスしながら、今までのCLC以上に「オフセットに迫る高画質」「オンデマンド出力」を追い求め、ようやく昨年、披露できるような段階まで仕上がってきたということです。

では、なぜこの業界にキヤノンが本格参入したかということについてですが、以前からキヤノンは、ワールドワイドでのオフセット市場の変化に大変注目しておりました。これらの市場では、電子写真がキーとなりプリント・オンデマンドの新しい世界が創造できる、という仮説の下、マーケティング調査をしてきたわけです。その後、電子写真に置き換わっていく市場があるという調査結果が得られました。さらには、3年間でプリント・オンデマンド市場が160%ぐらいは伸びるだろうという調査結果もあり、こうした目算の上で商品開発を手掛けてきたわけです。

一方、国内ですが、ワールドワイドに比べ約10分の1の6兆円から7兆円の市場規模がありますが、プリント・オンデマンドに置き替わる市場というのが、恐らく2009年には3000億円ぐらいになるだろうという調査会社の資料もあります。こうした市場のポテンシャルに大いに期待しております。

――コンペティターも参入している中、印刷業界においてはどのような方向性をもって取り組んでいかれるのでしょう。

岩屋 商業印刷市場に参入するということを、模索し続けてきましたが、この業界は商品をただ買っていただくだけではなくて、その先にやはりお客様があるということが重要です。そのため、「プロダクションの市場」で、プロダクションの商品を販売するにあたっては、専門の知識とサービス・スキルをもった陣容が必要であると考えています。また、お客様にご提供するワークフローなどもきちんと備えていかなければならないとも思います。

現在、約50名ほどの専任部隊を揃え、商業印刷のお客様だけでなく、企業内の集中コピーセンターやプリントセンター、また、複写産業などにも営業展開しています。まずはお客様のところに1軒でも多く足を運んで、お客様の抱える現状の課題や、あるいは業務フローの問題点などをお聞きして、それらを解決できるようなソリューションを行っていきたいと考えています。そのためにも、この度品川本社にプロダクションシステムセンターを新設し、予約制でお客様と1対1で接することができるようにしました。ご導入前の検証をお客様とともに行いながらビジネスをシミュレーションしたり、ご購入後のお問い合わせにも対応できるようにしていきたいと計画しています。

――imagePRESSというネーミングは、印刷業界に参入される意気込みというものを感じますが、そうした姿勢の表れと言えますでしょう。また、さまざまな媒体で展開されているプロモーションも、そうしたことの表れではないでしょうか。

岩屋 PRESSは印刷機のプレスでして、やはりそれなりのバックヤードがないといけません。あえて、PRESSという名前を付けることにしたのは、電子写真で最高画質、限りなくオフセットに近い品位とグロス感をうたい文句に開発したことにあり、ターゲットは、オフセット印刷の高画質ということで挑戦を進めていくということです。 また、プロモーションについては、今年はモーツァルト生誕250周年にあたるということで、JTBが企画するウィーンへのツアーに弊社も協力させていただくことになりました。

今、JTBとはカタログの電子化とPODを進めていることもあって、「JTBのお客様に対して新しい付加価値をどう生み出すか?」「JTBがお客様に何か付加価値を提供できないか?」というところからスタートしました。
ツアーにご参加いただいたお客様にプロのカメラマンがサポートし、ツアー中に写真を撮るわけです。モーツァルトのオペラ「魔笛」を鑑賞すると、そのチケットが存在します。その日付と個人の名前が入ったチケットを大切に保管したいというようなご要望におこたえして、そのチケットをウィーンのJTB事務所から、わたしどものColor imageRUNNERでスキャンして東京に送ります。東京では編集者が待ち構えていて、プロのカメラマンがデジタルカメラで撮った画像とチケットを東京の事務所で全部合成をしまして、思い出のメモリアルブックを製作し、最終的にはimagePRESS C1で製本して出力するわけです。

そして、宣伝にもありますとおり、成田空港にお客様が帰ってきた時にその場でお土産としてお渡しできるようにいたします。こうして、imagePRESSの画質や機能性を知っていただくだけでなく、印刷会社には、クライアントとの関係の中でこうした用途展開もあるという何かのヒントにしていただければと思います。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
本製品に関する問い合わせ先:
キヤノンお客様相談センター 050-555-90053

 

 

(2007年1月)

(印刷情報サイトPrint-betterより転載)