印刷業定点調査 各地の声(2015年12月度)

掲載日:2016年3月23日

12月の売上高は7カ月ぶりの前年割れとなる△2.0%。売上高は10月を短期的なピークとして、年末にかけて減少した。

2015年の印刷需要は景気の不安定さを反映するように年末にかけて旺盛さを潜めて行った。受注件数も2カ月ぶりのマイナス。

 

地域別では、首都圏が4カ月連続のマイナスとなり、なおかつマイナス幅が拡大傾向。大阪圏も11月から2カ月連続マイナス。主要都市圏では、名古屋のみプラスを維持しているが、伸び率は10月から鈍化し続けている。

業種・業態別では、商業印刷(△4.8%)が5カ月ぶりのマイナス、下げ幅は3月以来の大きさ。出版印刷(△6.3%)は4カ月連続の落ち込み。地方に多い総合印刷(+2.7%)は5カ月連続のプラスと好調。紙器・事務・その他(+1.3%)は3カ月連続プラスと堅調。

仕入額は、用紙(△5.2%)が3カ月連続の減少。インキ(±0.0%)は過去数カ月の大幅増が一段落傾向。CTP/PS版(+4.5%)は高止まりが続く。労働時間(△3.3%)は2015年3月以来の減少幅となった。

【印刷会社経営者の声】

茨城:商業 

2016年に入って見積もり価格をさらに下げる同業者が増えています。

東京:商業 

12月は厳しい月だった。変えてはいけないこと、変える必要のあることを顕在化(見える化)しさせ、ふわっとした会話、議論をなくしていきたい。

神奈川:商業 

12月6日は湘南国際マラソンにおけるゴミ・ステーション活動、12月は横浜サンタプロジェクトで施設訪問、クリスマスペーパータウン・サンタに願いを・・・と、2015年は年末もCSR活動に力を入れました。

長野:総合

企業は人なり!!社員教育の重要性が増しています。年間の教育計画が企業の発展に影響してきます。顧客のニーズに合わせた人材の育成が求められてきました。

長野:出版

新年からいいスタートが切れればいい。2016念は地域密着・地域の良さを掘り起こす事業を計画中。大河ドラマの影響を上手に取り入れていきたい。

岐阜:その他

「三遊間のゴロは上手くさばいてアウトにするのに、正面のゴロをトンネルしている」が当社の現状。2016年は「基本・原点」をテーマに頑張ります。

岐阜:その他

市場のシュリンクが止まらない。シェア争いが激しく、さらなる値崩れが始まって体力勝負に突入、終わりなき時代に入った。

岐阜:総合

2015年末は毎年の多忙感はなく、さらなる需要の減少を感じたのは当社だけでしょうか…。売上巾も外注に依存するところが多く利益増に結びついていない。

和歌山:商業

2015年度は地域のイベント需要により増収・増益の見込みですが、永続的成長のためにはやはり抜本的な構造改革が必要です。「未来を破壊する」をもう一度読み直し、具体的な行動を取っていきたいと思います。

島根:商業

官公庁の予算減少が著しい。消費税が10%に再増税になった際の影響を危惧しています。